デジタル時代の今だから「手書き」の魅力|相手に思いを届けるとき、自分の心を整えたいとき。ペンを手に取り、紙に向かってみませんか?

最近は、パソコンで仕事をする時間やSNSでのコミュニケーションが多くなり、自分の手で「書く」ことが減ってしまいました。だからこそ、ひとり静かにデスクに向かい、何かを書く時間はとても豊かで、自身を見直すきっかけにもなります。今、もう一度「手書き」について振り返り、そのよさを感じてみませんか?

お話をうかがったのは…

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青柳美扇さん
書道家/アーティスト
(あおやぎびせん)「天皇杯」JFA全日本サッカー選手大会などのイベント時のライブパフォーマンスや企業ロゴ作成など、国内外で活躍する、書道家でありアーティスト。昨年放送されたMBS系『情熱大陸』も記憶に新しい。著書に『すごい手書きメッセージお手本帳』(小学館)。インスタグラム@aoyagibisen

「書く」プロに、「手書き」の魅力を聞いてみました

そもそも「書く」ことは、ライフスタイルにどんな効果をもたらすのでしょうか。話題の書道家・青柳美扇さんが思う「手書き」のよさについてお話をうかがいました。書くことが生活に根づいているプロならではの視点には、新しい発見があります。

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例えば、素敵な万年筆から道具を揃えてみるのも楽しい。こちらは名作『星の王子さま』と“モンブラン”のコラボレーションモデル。『マイスターシュテュック ル・プティ・プランス』¥110,000(モンブラン) その他/私物

思いを伝えたり、心を整えたり。書くことは、生きることです

もし「あなたにとって『書く』とは?」と聞かれたら、迷わず「大好きなことです」と、答えます。今の私にとって、書くことは仕事ですが、生活そのものでもあるんです。

4歳のときに、祖母の影響で習字を始めたことをきっかけに、ほめられるのがうれしくて、書くことにどんどん没頭していきました。そのまま大学で専門的に書道を学び、最終的には職業とするまでに。私にとって書くことは、人生と密接につながっています。

今でも、ほぼ毎日、書道の練習をしています。それだけでなく、気持ちが落ち込んだときは、コピー用紙にボールペンで、思っていることを、ひたすら無心に書くことも。書き続けていくうちに、自分自身を客観視できて、頭の中が整理されていくんです。同じ言葉が何度も出ることに気付いて、悩みや迷いがクリアになったりも。そうやって心の健康を取り戻していますね。

ただし、ネガティブな言葉は選びません。言霊を大切にしているので。マイナスな要素があっても、それをポジティブな表現に変えて、前向きにとらえていく。目標や夢を書くことで、実現へとつないでいきます。「まるでアスリートですね」と言われたことがあるのですが、サッカーといったスポーツ系の仕事をいただくのも、そういった理由からでしょうか。荒々しく、力強い書体を求められることも多いですね。

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手紙は相手を思って書体を変えて書くことも

手紙もよく書きます! ときどき、書体を変えることもあるんですよ。女友達や家族宛ての手紙も、読んだ相手の心が温かくなるよう、ラブレターのような気持ちで、ほっこりした文字で書きます。そうすると、短い文章でも心がダイレクトに伝わると思いますし、書体を変えて書くこと自体が、とても楽しいんです。

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私はいつも切手を貼ったはがきを持ち歩いていて、何かを思い立ったらすぐに書いて、ポストに投函しています。例えば友人と出かける約束をしていたら、「○月○日○時、絶対ついてきてね!」とだけ書いた、はがきを送る。すると、私の思いの強さも相手にわかるし、素直に甘えることもできるんです。友人からは「どうしてはがきなの!?」と、メールで返ってきてしまいますけれど(笑)。でもこんなふうに、書くことを、もっとラフにとらえてほしい思いは、常々ありますね。

手書きの文化は、未来へも残していきたいですし、そのための活動も、書くことやパフォーマンスで、日々行っています。上手な文字や、美しい文章に、こだわらなくてもいい。「書く」行為そのものが、自分の心を整えたり、相手の心を和ませる効果があるんです。それを信じて、もっと身近なものとして、感じていただきたいですね。

※掲載商品の価格は、すべて税込みです

問い合わせ先

モンブラン コンタクトセンター

TEL:0800-333-0102

 

PHOTO :
宗高聡子
COOPERATION :
UTUWA
EDIT&WRITING :
湯口かおり、池永裕子(Precious)