「男鰥」ってなんと読む?こちらもいろいろ、意外な言葉かも…!

明日3月16日は『ミドルの日』という記念日です。

数字を3(み)1(ど)6(る)読ませる語呂合わせから、男性向けの身だしなみ用品メーカーが、

「ミドル世代男性の活き活きとした若々しい生き方を応援する日」として制定した記念日です。

本日は、「男」という漢字を使った日本語から、実は意外なニュアンスを持つ言葉をとりあげ、クイズでお送りします。

【問題1】「男鰥」ってなんと読む?

「男鰥」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「妻と死別または生別して再婚していない、また、独身を通している男性」を指す言葉です。

<使用例>

「僕がいわゆる男鰥なのは、掃除や料理が大好きで、一人の生活が快適だから、という部分も影響していますね。」

読み仮名6文字です。
読み仮名6文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 男鰥(おとこやもめ)です。

「やもめ」の語源で有力なものを、解説でご紹介します!
「やもめ」の語源で有力なものを、解説でご紹介します!

「男鰥(おとこやもめ)」というと、

古来、「男鰥(おとこやもめ)に蛆(うじ)がわく」などという言い回しもございますが、

現代は、例文のように、選択的に独身の生活を楽しんでいる方も多いですね。

「やもめ」は、婚姻関係を前提とした古い価値観の言葉で、

同じ意味で女性のことを指す言葉としては「女寡(おんなやもめ)」がございます。

古い価値観に沿ったマイナスイメージの言葉?ととらえがちですが、「やもめ(鰥/寡)」の語源として有力な説をひもとくと、その限りでもなさそうです。

昔は、女性は「やもめ」男性は「やもお」と呼ばれた歴史があり(その後「やもめ」に統合)、

もとは「家守(やもり)+め(女性)」、家を一人できりもりして守っている状態を表現した言葉…という説が有力です。

後年の「男鰥(おとこやもめ)に蛆(うじ)が…」というような言い回しの登場を経て、独身の状態を揶揄するようなイメージがついて回りますが、

本来は、そのようなニュアンスのない言葉だったのかもしれません。

言葉は、そのものが持つイメージも大きいですが、使う人の心が反映されて変化していくものです。美しい心で、美しい言葉をセレクトしたいですね。

さて、2問目でも、実は意外なイメージも併せ持つ日本語を取り上げましょう。

【問題2】「醜男」って「ぶおとこ」以外になんと読む?

「醜男」の、読み仮名3文字の、正しい読み方をお答えください。

ヒント:「強く荒々しい男性」「みにくい男性」という意味を持つ言葉です。

<使用例>

「実は私、エレガント&スマートな男性より、醜男が好みのタイプなのよね…」

読み仮名3文字です。
読み仮名3文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 醜男(しこお)です。

いかにも荒々しそうです…!

「醜い(みにくい)」という字を使用したこの熟語、

意訳的な読み方として「醜男(ぶおとこ)」と読むと「容姿が醜い男性」を指しますが、

「醜男(しこお)」という読み方では「みにくい男性」という意味のほか、「強く荒々しい男性。強くたくましい男性。」という意味も持つのです。

「武骨/無骨(ぶこつ…ごつごつしている。無作法である、などの意味)」と似たニュアンスでしょうか?

現代的には、あまり使われない言葉ですが、

「やんちゃ系」「お兄(おにい)系」などの俗語のように、

なにかのきっかけで無骨な男性のタイプの総称として「醜男(しこお)系」という言い回しが登場してもおかしくないような、意外なニュアンスの面白味を感じる言葉です。

*** 

本日は、3月16日『ミドルの日』にちなんで、「男」という字の入った日本語から、 

・男鰥(おとこやもめ)

・醜男(しこお)

などの言葉の読み方、背景などについておさらいいたしました。

この記事の執筆者
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Precious.jp編集部 
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 参考資料:中日新聞(2017年1月3日)/『精選版日本国語大辞典』(株式会社小学館)/デジタル大辞泉(株式会社小学館)/漢字ぺディア(公益財団法人日本漢字能力検定協会)/一般社団法人日本記念日協会
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ILLUSTRATION :
小出 真朱