「春疾風」ってなんと読む?「はるしっぷう」でも、間違いではありませんが…
明日・3月21日は『春分の日』ですね。
「春分」は、天文学上の言葉でもあり、昼と夜の長さが、ほぼ同じになる日を指します。
夜の長い時期が終わりをつげ、今後、どんどん春めいていく…楽しみですね。
本日は、現代俳句の「春の季語」から、日本語クイズをお送りします。
【問題1】「春疾風」ってなんと読む?
「春疾風」という日本語の、読み仮名5文字の、正しい読み方をお答えください。
ヒント:「春の烈風」という意味の言葉です。冬の西高東低の気圧配置がくずれ、低気圧が東海上に抜けるにともなって荒れた天気が起き、このような風が吹きます。
<使用例>
「明日は春疾風が吹くそうよ。お出かけするより、家でゆっくりしたいわ。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 春疾風(はるはやて)です。
「疾風(はやて)」は「疾風(しっぷう)」とも読みますが、
春の季語として、
また、日本語としてなめらかな読み方は「春疾風(はるはやて)」でしょう。
手紙の冒頭のご挨拶に「春疾風(はるはやて)の候」などと使用することもできる言葉です。
会話の中でも「すごい風ね」と言うより、
「春疾風(はるはやて)が厳しいわね」と表現すると、
知的かつ風情がある言葉選びになりますね。ぜひ使いこなしてください。
さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「霾る」ってなんと読む?
「霾る」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「春、空から砂塵(黄砂)が降ること。」という意味の言葉です。
<使用例>
「暖かくなるのは嬉しいけれど、花粉がとんだり、霾る日は、ちょっと憂鬱ね。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 霾る(つちふる)です。
春疾風に砂や土が舞い上がったり、風に乗って、中国からの黄砂(こうさ)が降ったり…という現象を指す言葉が「霾る(つちふる)」です。
筆者も先日、スーパーマーケットで外に陳列された商品のパッケージすべてに、砂ぼこりが付着してしまっている様子を、まさに見たところです。ちょっと厄介な自然現象ですね。
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本日は、3月21日『春分の日』にちなんで、春の季語ともなっている日本語から、
・春疾風(はるはやて)
・霾る(つちふる)
などについて、おさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『毎日新聞』(2021年3月17日)/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)/国立天文台ウェブサイト/『きごさい歳時記』(NPO法人季語と歳時記の会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱