「幸先」ってなんと読む?「しあわせさき」ではありませんよ!
明日・4月4日は『幸せの日』『しあわせ写真の日』など、「幸せ」と関連した複数の記念日になっています。
「4」がふたつ合わさる日付にちなんだ考え方ですね。
「4」という数字、古来「死」になぞらえて不吉な数字とする考え方もありましたが、
逆に縁起の良い「幸せ」の「し」と考えることもできるわけです。
語呂合わせやゲン担ぎは、気の持ちよう、という部分もありますので、「なにごとも前向きに判断する」というような「幸せを呼び込む考え方」を教えてくれる日、とも言えそうです。
本日は「幸」という漢字を使った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「幸便」ってなんと読む?
「幸便」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「つごうよく、(手紙などの)たよりのついで」という意味の言葉で、手紙の書きだしや、書き添え言葉としても使用します。
<使用例>
「ご挨拶の幸便に、昨年頂戴した鉢植えが、今年も元気に花開いた姿を写真にてご報告いたします。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 幸便(こうびん)です。
「ちょうどよいタイミングで」「ちょうどよい使い勝手で」など「良い意味の、ついで」で添えられる事柄に関し、
「幸便(こうびん)に○○についてお伝えする」「幸便(こうびん)に乗じ○○の品をお届けする」などと使用します。
なんとなく、日本的な「奥ゆかしさ」を伴ったニュアンスかと感じます。
先方に向けて、よい事を伝える、良いことを行う、贈り物をする…などの時に、
大々的に「あなたのために、わざわざこれをします!」とするのではなく、
「お宅様にコンタクトをとる、ちょうどよいついでに際して行います(ですので、お気遣いなく)」というニュアンスで「幸便(こうびん)に」と添えるイメージでしょうか?
大人として使いこなしたい、美しい日本語です。
さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「幸先」ってなんと読む?
「幸先」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「良いことが起こる前に感じる吉兆。」また「事を始めるにあたって何かを感じさせるものごと。前兆。縁起。」という意味の言葉です。
<使用例>
「出がけにウグイスの鳴き声を聞けるなんて、幸先がいいわね。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 幸先(さいさき)です。
「幸先(さいさき)」は、例文のような良い前兆とは反対の「出かけようとしたらヒールをひっかけてしまうとは、幸先(さいさき)が悪い」のようにも使用しますが、
「幸」の字が入ることから「ウグイスの鳴き声とは、素敵な幸先(さいさき)ね」など、「=吉兆。」という意味でも使用できる言葉です。
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本日は、4月4日、「しあわせ」という語呂合わせのできる日にちなんで、「幸」という字の入った日本語から、
・幸便(こうびん)
・幸先(さいさき)
などについておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱