「摘入」ってなんと読む?「てきにゅう」ではなく…おいしいものです!
明日は、全国的に「入学式」が行われる学校が多いようですね。
新たなステージのスタートを迎える方の多いシーズン、晴れやかな気持ちが、周囲にも伝播するような…(笑)。
本日は「入」という字の入った日本語クイズをお送りします。
まずは小手調べの一問目です。
【問題1】「摘入」ってなんと読む?
「摘入」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「料理の一種で、こねた小麦粉やすりつぶした魚肉などを少しずつつまみとり、まるめて汁の中に落として煮たもの」を指します。
<使用例>
「こちらのお店の摘入汁は絶品なのよ!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 摘入(つみれ)です。
おでんや鍋料理の具材、また、郷土料理でもお馴染みのメニューですね。「つみれ」は「摘み入れる動作」がメニュー名に反映されたものなので、小麦粉でつくったものも、魚肉等でつくったものも、同じく「摘入(つみれ)」になるわけです。
さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「闖入」ってなんと読む?
「闖入」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「突然、無断で入り込むこと。」という意味の言葉です。
<使用例>
「入学式の直前、校庭にワンちゃんが闖入して、ちょっと騒ぎになったの。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 闖入(ちんにゅう)です。
例文のように、意外な場所に突然、動物などが入って来て騒ぎになる…というようなニュースで「闖入者(ちんにゅうしゃ)」という言葉、よく使用されますよね?
「闖」という字は漢字検定1級レベルの難しい漢字ですが、「闖入(ちんにゅう)」「闖入者(ちんにゅうしゃ)」という言葉は、前述のように、意外と目にする、耳にする機会があると思います。
難しい言葉なのにニュース等でよく使用されるのは、厳密な類義語を見つけにくい表現だからだと思われます。
混同しがちに表現に「乱入」「侵入」などがありますが、厳密にはニュアンスが異なります。
・闖入(ちんにゅう)…突然、無断で入ること。
・乱入(らんにゅう)…大勢が秩序なく一時に入り込む。
・侵入(しんにゅう)…不法に、無理に入る。
…「乱入」は単体で入る際には使用しない言葉であり、
「侵入」は「不正に入る」ことを意味し、「こっそり入る」時にも使用されます。
対して「闖入(ちんにゅう)」は「突然、無断で入る」…「突然」という要素が入っているため、受け手が「無断で押し入られたことに驚いている」というイメージもある言葉なのです。
ですので、動物等が突然、意外な場所に入って来てしまい、騒ぎになった…という状態を表現する際は「闖入(ちんにゅう)」が適切、という事になります。
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本日は、入学式シーズンにちなんで、「入」という字の入った日本語から、
・摘入(つみれ)
・闖入者(ちんにゅうしゃ)
などについておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)/『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱