「茶房」ってなんと読む?「ちゃぼう」と読んではいけないの?

明日・4月21日は『川根茶の日』という記念日です。

『川根茶』といえば、緑茶の産地として名高い静岡県でも屈指のブランド茶ですが、

4月21日という日付は、立春から数えて七十七夜ごろであり、新茶のシーズン目前!ということで選ばれたようです。

一口に緑茶と言っても、産地によって、驚くほど味わいが異なります。

「川根茶」は、上品な渋みと苦みも持ったバランスの良い味わいが特徴、

同じく静岡県産でも「天竜茶」は、軽やかな口当たりと濃厚な甘みが特徴、

関西の「宇治茶」なら、職人によるブレンドと浅蒸しで活かされた甘みとフレッシュな香りが特徴、

…などなど、飲み比べると「こんなに違うのね!」と、美味しさと発見が楽しめますよ。

コーヒー党や紅茶党の方も、新茶シーズンに飲み比べをしてみてはいかがでしょうか?

本日は、「茶」という漢字の入った、意外と読み方に迷いそうな日本語クイズをお送りします。

【問題1】「茶寮」ってなんと読む?

「茶寮」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「茶の湯を行う茶屋。数寄屋。」「喫茶店。また、料理店。」などの意味を持つ言葉です。

<使用例>

「この近くに雰囲気の良い茶寮があるので、お茶をいただきません?」

読み方は1種類とは限りません。
読み方は1種類とは限りません。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 茶寮(さりょう) もしくは 茶寮(ちゃりょう) です。

「さりょう」「ちゃりょう」・・・どちらで読んでも正解なのです。
「さりょう」「ちゃりょう」・・・どちらで読んでも正解なのです。

「茶話会(さわかい)」など、「茶」を「さ」と発音し、「ちゃ」とは読まない読み方の日本語がごさいますが、

「茶寮」は「さりょう」と読んでも「ちゃりょう」と読んでも正解です。

「茶寮(ちゃりょう)」と読んでいる方に「『さりょう』と読むのよ」などとお節介を焼くと、逆に恥をかいてしまいますので、お気をつけください。

さて、2問目に参りましょう。

【問題2】「茶房」ってなんと読む?

「喫茶店」という意味の「茶房」という日本語の正しい読み方をお答えください。

<使用例>

「この近くに雰囲気の良い茶房があるので、お茶をいただきません?」

あなたの読み方で、あってる?
あなたの読み方で、あってる?

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 茶房(さぼう)です。

当たり前のようですが「茶量(さりょう/ちゃりょう)」の次だと、迷いますよね?

「茶房(さぼう)」は、「喫茶店」という意味では「さぼう」としか読みません。

「茶房」という表記を「茶房(ちゃぼう)」と読む例では、古来の慣習的に「茶の湯の席」や、「茶の湯の席を催す茶室」を意味します。

「(コーヒーや紅茶も提供するような)喫茶店」に関しては「茶房(さぼう)」と読むのが正解で、

「茶話会(さわかい)」を「ちゃわかい」と読まないのと同じく、「ちゃぼう」とは読まない…というのが、現代的な慣例かと思います。

ややこしいですが、理解しておくと安心ですね。

*** 

本日は、4月21日『川根茶の日』のトリビアと、「茶」という漢字を使った、ちょっと読み方に迷うような日本語から、 

・茶寮(さりょう/ちゃりょう)

・茶話会(さわかい)

・茶房(さぼう)

などの読み方についておさらいいたしました。

この記事の執筆者
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Precious.jp編集部 
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参考資料:精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/『普及版 字通』(株式会社平凡社)/川根お茶街道推進協議会ウェブサイト/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『chakatsu』ウェブサイト/『京都茶の蔵』ウェブサイト
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ILLUSTRATION :
小出 真朱