【目次】
「スタイリング剤」を後れ毛に付ける方法
■後れ毛はスタイリング剤をなじませて「束感」を出す
\air-GINZAの長門政和さんがレクチャー!/
「アイロン・コテ」を使った後れ毛の巻き方
■カールアイロンで後れ毛を「リバース巻き」に
\MINX 銀座二丁目店の徳永利彦さんがレクチャー!/
「後れ毛をカールアイロンで巻いておくと毛束感だけでなく、ツヤも出るので大人のまとめ髪の仕上げには欠かせません」(徳永さん)
残すべき「後れ毛」を見極めれば、ひとつ結びが老け見えしない!
■コテで後れ毛に「ニュアンス」をつける
\ROIの小西浩純さんがレクチャー!/
「狙ったところにニュアンスをつけるなら、後れ毛をしっかりと巻くのが正解。できるだけ細めのコテで、毛先を外ハネ、内巻きワンカールと交互に巻きましょう。毛先に動きが加わって絶妙な毛流れになります」(小西さん)
後れ毛を活かした「ポニーテール」【5選】
【1】白髪を目立たせない、無造作風後れ毛のポニーテール
\FIX-UP銀座店の高橋紀衣さんがレクチャー!/
髪の広がりやうねりがきになるときは、サッと束ねてコンパクトにまとめたいもの。「でも、束ねると生え際の白髪が…」というときも。
FIX-UP銀座店のヘア&メイクアップ アーティスト、高橋紀衣さんは「白髪が目立つ生え際や分け目を見せないように、後れ毛でひと工夫すれば大丈夫。ただし、何も手を加えない後れ毛は疲れた印象に見えてしまうので、カールアイロンやスタイリング剤で形を整えて『無造作風』に見せるのがポイントです」とアドバイス。
お疲れモードに見えない後れ毛テクニックを教わります。
「生え際をカバーするように束ねた髪から後れ毛を引き出すと、結び目がゆるんでしまうことも。毛束を上下2つに分けてからひとつに束ねておくと、結び目がゆるみにくくなります」(高橋さん)
<アレンジ方法>
<STEP.1>耳の先端より下の毛束をひとつに束ねる
<STEP.2>耳の先端より上の毛束と下の毛束をひとつにまとめる
<STEP.3>結び目を抑えながら、ひとつまみずつ毛束を引き出す
<STEP.4>生え際が隠れるように耳より前の髪を引き出す
<STEP.5>耳より前の髪は中間から毛先にかけて内巻きに
<STEP.6>巻いた毛束にヘアオイルをなじませる
<STEP.7>ゴムを隠すように結び目にヘアアクセサリーを装着
「顔周りの生え際を隠すだけで、白髪はまったく気にならなくなります。こめかみあたりを隠しておくと、白髪カバーだけでなくフェイスラインをキュッと引き締める効果もあるので、ぜひお試しください!」(高橋さん)
【2】艶やかで女性らしい、ラフな後れ毛のポニーテール
\MINX 銀座店の高橋里奈さんがレクチャー!/
さまざまなアレンジによく登場する「結んだ髪から毛束を引き出す」というプロセス。皆さん正しくできていますか? 髪をきっちりとまとめるのではなく、結んだ後に髪を細かく引き出す。この工程が意外と難しい!
MINX銀座店のスタイリスト高橋里奈さんによると、「年齢を問わず、髪を引き出すのが難しいという悩みをよく聞きます。とくに40代以降の方に多いのが、うなじやもみあげ部分の後れ毛の出し方がわからない、というお悩み。引き出す位置や量がわからない、疲れた印象になる、というお声が多いですね」。
本来、後れ毛とは、髪をまとめたときに長さが足りず、結べなかった髪の毛のことを言うのですが、最近では、この後れ毛をあえて出すアレンジが40代を魅了しているんです!
「頰やうなじでルーズに揺れる後れ毛は、女性の魅力を何倍にも引き上げてくれる大切な要素。大人の色気が高まるだけでなく、こなれ感やラフさも演出できます。髪をまとめた時に目立つフェイスラインの寂しさもしっかりとカバーできますよ」(高橋さん)
女性の魅力を最大限に引き出してくれる後れ毛。引き出す時のポイントは?
「オススメの位置は前髪に近いこめかみ部分、もみあげ、耳後ろ、うなじの4箇所。お塩をひとつまみするような気持ちで、少しだけ毛束を引き出してみてください」(高橋さん)
「後れ毛が一番のポイントですが、髪全体の髪をしっかりと引き出すことも重要です。きっちりとまとまった髪に後れ毛を出しても、魅力的にはなりません。髪全体の髪を引き出し、ラフに仕上げることで、より後れ毛の効果が発揮されます」(高橋さん)
<アレンジ方法>
<STEP.1>逆毛を立てて根元から髪を立たせる
<STEP.2>逆立てた髪の根元にスプレーをする
<STEP.3>髪の毛を上下に分ける
<STEP.4>こめかみともみあげの後れ毛を引き出す
<STEP.5>上の髪の毛をゴムで結ぶ
<STEP.6>結んだ上の髪の毛と下の髪の毛をまとめて、ひとつ結びにする
<STEP.7>ゴム周りの毛束を引き出す
<STEP.8>さらに頭頂部とサイドの髪を引き出す
<STEP.9>ゴムに髪を巻きつけてピンで留める
「髪を引き出す時は2段階に分けて。まずはゴム周り、その後、頭頂部とサイドの毛束を引き出します。頭頂部とサイドを引き出すときは、ゴム周りで引き出した毛束と毛束の間の髪をつまんで、引き出すように意識してください。全体のバランスが取れて、おしゃれでこなれた印象になります」(高橋さん)
艶っぽく見える!40代の「後れ毛アレンジ」のやり方9ステップ
【3】ふんわりウェーブを効かせた後れ毛ポニーテール
\apish AOYAMAの黒山慶司さんがレクチャー!/
「大人のポニーテールと、おばさんの引っ詰め髪の違いは後れ毛にあります」と断言するのは、apish AOYAMA副店長の黒山慶司さん。
うねりを巻き込むようにこめかみ部分の髪をカールアイロンで巻き、頭頂部を根元から立ち上げたら、あとはこめかみともみあげ部分の髪を後れ毛として残し、1つに束ねるだけ。うねりもトップのボリューム不足も一気に解決できるアレンジなのです。
全体的にクセが強く、広がりやすい高橋さんの髪。「クセやうねりを伸ばすのではなく、そのまま生かしたアレンジにすると大人の可愛らしさもあるスタイルになります。そのためにもうねっている方向をカールアイロンで整える下準備が必要なんです」(黒山さん)
<アレンジ方法>
<STEP.1>頭頂部の髪の根元を起こすように、カールアイロンで毛先から根元に向かって巻く
<STEP.2>こめかみ部分の毛束をカールアイロンでフォワード巻きに
<STEP.3>こめかみから前にある髪ともみあげを残してひとつに束ねる
<STEP.4>ひとつまみの毛束を取り、ゴムの上から巻き付ける
<STEP.5>結び目を押さえながら、ひとつまみずつ髪を引き出す
「毛束の根元から髪をひとつまみずつ引き出すときは正面から鏡を見て、頭頂部をふんわりボリュームアップさせるようにしてください。後頭部に丸みも出せるので、全体的に柔らかな雰囲気のまとめ髪になるはずです」(黒山さん)
オバ見え引っ詰め髪から脱却!後れ毛プラスの大人ポニーテールの作り方
【4】トップのボリュームと後れ毛で抜け感を表現したポニーテール
\ABBEYの小口瑛李奈さんがレクチャー!/
40代のロングヘア、アレンジで大切なことをABBEYスタイリスト・小口瑛李奈さんに聞くと「抜け感」だと断言します。
「抜け感は、引き出した毛束のルーズ感や後れ毛で表現します。きっちりとまとめたアレンジは、一昔前の古い印象になるだけでなく、顔が大きく見えてしまう原因にも。トップはふんわり、後れ毛でゆるっと、このニュアンスが40代のアレンジには必須です」(小口さん)
今回、小口さんが提案してくれたアレンジは抜け感を意識したポニーテール。「髪を結ぶ」→「トップと後れ毛を引き出す」という簡単2ステップですが、大人の優雅さ、色気、可愛らしさがギュギュッと凝縮された、とっておきのポニーテールです。自宅でも簡単に再現できるので、ぜひトライしてみて!
<アレンジ方法>
40代に似合う大人のポニーテール。「髪を結ぶ」→「トップと後れ毛を引き出す」という簡単2ステップですが、大人の優雅さ、色気、可愛らしさがギュギュッと凝縮された、とっておきのポニーテールです。自宅でも簡単に再現できるので、ぜひトライしてみて!
<STEP.1>耳後ろでポニーテールを作る
<STEP.2>結んだ毛束をゴムに巻きつけてピン留め
<STEP.3>3箇所だけ後れ毛を作る
<STEP.4>頭頂部の毛束を引き出す
「後れ毛はこめかみ、耳裏、襟足の3箇所だけ!この3点ポイントを守っていただければ理想の抜け感を作ることができます。爪でつまんで細く引き出すのがポイント。後れ毛が多いと疲れた印象になるので気をつけてください。頭頂部も引き出しすぎると崩れてしまうので、ゆるっとさせるくらいを意識して。この一手間で抜け感だけでなく、頭の形も綺麗に見えます」(小口さん)
「古臭い」「若作り」と言わせない!40代からのポニーテールとは?
【5】後れ毛がルーズでアンニュイなポニーテール
\ZACC raffineの湯淺星悟さんがレクチャー!/
気温が高くなるこれからの季節。髪が長い女性は、まとめてポニーテールにする機会も多いのではないでしょうか? ただゴムで結ぶだけではつまらないポニーテールも、結ぶ位置や引き出す毛束の雰囲気によっては、ぐっとオシャレになります。今回は、ZACC raffine 店長の湯淺星悟さんに、40代以上の女性にふさわしい「上品なポニーテール」を教えていただきます。
湯淺さんよれば、大人の女性に似合うポニーテールは「髪を結ぶ位置は高すぎないのがベスト。高い位置にしてしまうと若づくりに見えてしまうこともあるので、落ち着いた大人の女性にはお勧めしません。耳の裏側くらいの位置で結ぶといいですよ」とのこと。
髪をまとめるときは、キッチリとした印象にならないように、工夫することも必要なのだとか。
「大人のポニーテールは、ルーズでアンニュイな印象に仕上げるのが基本です。顔を結んだら、毛束をつまんでしっかりと引き出してください。ベースの髪をアイロンで巻いておくと、引き出した髪にニュアンスが出てよりいい感じになります。とくに耳まわりのたるみは重要。耳に被せるようにたるませると、エレガントさが増します」(湯淺さん)
さらに、後れ毛も大人のポニーテールには必要なのだそう。
「前髪やサイドの後れ毛も大切なパーツです。フェイスラインに前髪や後れ毛があることで、毛先の動きがラフな印象になり、大人の余裕が生まれます。首元に陰影もできるので、小顔に見える効果も」(湯淺さん)
「毛束をしっかりと引き出すポニーテールなら、広がりやすい髪の癖をそのまま生かすことができます。癖が強い、うねるといった髪悩みの方にとくにお勧めですよ」(湯淺さん)
<アレンジ方法>
<STEP.1>襟足の髪を毛先から根元まで巻く
<STEP.2>髪の表面と前髪もランダムに巻く
<STEP.3>髪をひとつにまとめてポニーテールに
<STEP.4>ポニーテールからランダムに髪を引き出す
<STEP.5>襟足、耳まわりは念入りに引き出す
<STEP.6>毛束の長い毛をゴムに巻きつける
<STEP.7>巻きつけた髪をピンで止める
「ボリュームの出にくい髪質の場合は、ドライヤーで髪を根元から立たせて。アイロンで巻くときは、毛束を細かく取り、根元までしっかりと巻きましょう」(湯淺さん)
ラフだけど上品に見える「40代からのポニーテール」なら、フェイスラインも引き締まる
- TEXT :
- Precious.jp編集部