「ヴァシュロン・コンスタンタン×ルーヴル美術館」世紀のコラボレーションによって実現した『メティエ・ダール』の全貌
世界屈指の名門マニュファクチュール「ヴァシュロン・コンスタンタン」。2019年からルーヴル美術館と、芸術的、文化的パートナーシップを締結し、現在にいたっています。
歴史や文化を重んじる姿勢、同じ価値観を共有する両者の特別な関係から、今回、夢のコラボレーションが実現! 4つの時代を代表するルーヴルの傑作をそれぞれダイヤルに表現した希少なアートピースが誕生し、パリで華々しくお披露目されました。
崇高な志を共有する超一流同士のパートナーシップ
【上記写真:文化的、芸術的観点から選ばれた4つの時代を讃えた『メティエ・ダール』コレクションの新作。それぞれのモチーフとなった、古代エジプト時代の『タニスの大スフィンクス』、古代ペルシア帝国時代の『ダレイオス王のライオン』、ヘレニズム期の古代ギリシア時代の『サモトラケのニケ』、ユリウス=クラウディウス朝のローマ帝国時代の『アウグストゥス帝の胸像』の前でそれぞれのタイムピースが展示された】
1755年の創業以来、一度も絶やさず時計製造を続けてきた、世界最古のマニュファクチュール「ヴァシュロン・コンスタンタン」。そして、その40年後の1793年に一般公開された「ルーヴル美術館」。互いに長い歴史を誇り、貴重な文化やヘリテージに対するリスペクトの念を共有する両者は、2019年にパートナーシップを締結しました。
そう、過去の貴重な資料の保管や修復への関心をシェアし、作品に関連する製作技術を継承することを約束したのです。以来、両者は、人々の関心を素晴らしい過去へ向け、知識の継承に努めるべく、これまでにいくつかの共同事業を手掛けてきました。
例えば、ルーヴル美術館所蔵の貴重な時計の修復。「ヴァシュロン・コンスタンタン」はその英知と技術力をもって、1754年にフランス国王・ルイ15世に献呈され、『天地創造』と名付けられた18世紀の傑作精密時計の修復を支援しました。
【上記写真:2022年5月24日。初夏の美しい陽光が降り注ぐルーヴル美術館は「ヴァシュロン・コンスタンタン」によって貸し切られ、前代未聞といえる贅沢なイベントの舞台となった】
そして2022年5月。両者のコラボレーションによって、偉大な古代文明を讃える『メティエ・ダール』の新シリーズが誕生したのです!
『メティエ・ダール』とは、「芸術的な手仕事」を意味するフランス語。「ヴァシュロン・コンスタンタン」の伝統的な装飾技術の頂点として位置付けされるコレクションに、その名を冠しています。
【上記写真:陽が傾き始めたルーヴルの中庭で、ガラディナーに招待されたゲストたちをパフォーマーや楽団が迎える】
今回発表されたのは、歴史的に重要な基盤となる4つの時代を代表するルーヴル美術館の傑作を、文字盤の上で表現したコンプリケーションウォッチたち。
それぞれの時代を象徴する装飾技法から着想を得たダイヤル上には、ゴールドの立体的な彫刻で創作した文化的なシンボルをあしらい、偉大なヘリテージを直径42mmの小宇宙の中に閉じ込めました。
【上記写真:ガラスのピラミッドの下に設えられたガラディナーの会場。ミシュラン三ツ星シェフ、フレデリック・アントンによる至高のフレンチと厳選されたワインがふるまわれた】
それらのお披露目の場所に選ばれたのは、パリの「ルーヴル美術館」。なんと休館日に貸し切り、日中はそれぞれの新作ウォッチをモチーフとなった彫像の前で展示。そして夜はあのガラスのピラミッドの下で、盛大なガラディナーが開催されました。
歴史あるマニュファクチュールとして、自社のビジネスだけではなく、次世代、次々世代へとつないでいくべき価値あるものを見極め、それらを継承していくという使命を自ら担った「ヴァシュロン・コンスタンタン」。
今回誕生した『メティエ・ダール』コレクションは、私たちの文明の歴史的な一時代や、芸術と文化の象徴を発見、或いは再訪する、尊い機会を与えてくれます。
4つの時代を象徴する「ルーヴル美術館」の至宝を「腕時計」へと昇華させた『メティエ・ダール』の作品たち
ルーヴル美術館とのパートナーシップは、「ヴァシュロン・コンスタンタン」のウォッチメイキングに新たなインスピレーションをもたらしました。
マニュファクチュールのデザイナーや開発担当者は、ルーヴル美術館のチームと緊密に連携を図り、代表的な傑作から着想を得た『メティエ・ダール』の新しいシリーズの製作に挑戦。そして比類なき作品を、それぞれ世界限定5本というレアピースとして具現化させたのです。
1. 紀元前2035-1680年|古代エジプト王国「タニスの大スフィンクス」
威厳さえ漂わせる、繊細な彫金細工と高度なエナメル技法の融合
黒と青のエナメルを混ぜ、窯で6回焼成することによって深い色合いを出したダイヤル。スフィンクスの頭部を再現した金細工に、シャンルベ・エナメルで描いた首飾りの花びらや翼を広げた鷹の羽が鮮やかな彩りを添える。
2. 紀元前559-330年|アケメネス朝ペルシア帝国「ダレイオス王のライオン」
壮麗なフリーズがストーンマルケトリーによって鮮やかに蘇る!
躍動感あるライオンの造形はもとより、圧巻の美と芸術性を放つのが、背景に施されたストーンマルケトリー。石をカッティングする段階で大量のロスが生じるため、時計製造にはめったに用いられない技法を贅沢に採用。
3. 紀元前277-168年|アンティゴノス朝のヘレニズム期ギリシア「サモトラケのニケ」
希少なエナメル素材の組み合わせが、芸術的価値をさらに高めて
ヘレニズム期の彫刻を代表する傑作を、繊細かつ大胆に再現。ダイヤル中央部の茶色いエナメルの色味は、現在では生産されていない希少な素材を組み合わせ、6回もの焼成によって実現させた、職人の情熱の賜物。
4. 紀元前27-紀元68年|ユリウス=クラウディウス朝のローマ帝国「アウグストゥス帝の胸像」
精緻を極めたマイクロモザイクが、文字盤を華やかに彩る
アウグストゥス帝の彫像を際立たせる、ダイヤル中央部のグリーンのエナメルと、その外周のマイクロモザイクの装飾。使用されている石は7種類以上、合計660個にも及び、類いまれなる美と至高のオーラを授ける。
※文中の表記は、WG=ホワイトゴールド、PG=ピンクゴールドを表します。
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- EDIT&WRITING :
- 岡村佳代(Precious)