【目次】

透明感がない!くすみ肌の「原因」


◆古い角質の蓄積や紫外線などが関係

「Precciaus世代の肌がくすむいちばんの原因は、エイジングによるものと考えられます。代謝が落ちて古い角質が溜まることによってくすんで見みえてしまだけでなく、メラニン、糖化など、さまざまな要因により、茶、黄色、赤、グレーといった色が重なることで肌が曇り、それによってくすみを強く感じるように。

また、くすみ方は、季節によって変わります。例えば、冬のくすみは、寒さによる血行不良が主な原因となります。一方、夏は、強い紫外線が肌内部にダメージを与え、キメが乱れることで、くすみを感じやすくなるのです。

そして、主な要因が3つあると考えます。ひとつ目は、新年度になり、ライフスタイルの変化や忙しさなどからくる睡眠不足によるもの。ふたつ目は、紫外線量の増加によりメラニンが過剰につくられてしまうこと。そして、3つ目は、花粉や黄砂、紫外線などの外的ダメージによる肌あれです。くすみ対策コスメはいろいろとありますが、要因によってコスメを選び、自分にあった“与えるケア”でアプローチするのが効果的です」(ビューティPRコンサルタント 松本晶子さん)

 
松本晶子さん
ビューティPRコンサルタント
大手化粧品メーカーのPRを経て、独立。成分を始めとする豊富な美容知識と、長年培ってきたPR方法で、大人に最適なコスメや美容方法を提案してくれる。また、コスパ・タイパの良い製品選びにも定評がある。

【肌くすみ対策】美プロ・松本晶子さんのアプローチ法

透明感のある肌をつくるケア方法【6選】


【1】丁寧に汚れを落とす

「ホルモンバランスが変化する40代以降の女性の肌は、ターンオーバーが乱れ、乾燥やカサつき、くすみなどの悩みが現れやすくなります。洗顔メソッドを肌の状態に合わせて取り入れることで、肌に潤いやハリ、透明感を取り戻すことができるはずです」(銀座ケイスキンクリニック 慶田朋子院長)。

「泡洗顔」の基本は丁寧な泡立てにあり。なぜならば、泡が細かく密度が高いほど汚れを吸着する力が高まるから。皮脂の多いTゾーンから泡をのせ、手が直接肌に触れないように泡を顔全体に広げ、汚れを吸着させます。すすぎは、32〜35℃のぬるま湯で生え際まで丁寧に。ホルモンバランスの変化の影響により乾燥しやすくなる40代以降の肌は、泡洗顔での落としすぎには注意して。潤い補給も行える上質なアイテム選びが重要です。どの洗顔メソッドも、アイメイクやリップは、ポイントメイクアップリムーバーであらかじめ落としておくことをお忘れなく。

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角が立つくらいに泡立てる。
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Tゾーンから泡をのせる。

1.角が立つくらいに泡立てる

チューブ、固形石鹸共に泡立てネットを使い、少量のお湯を加えながら角が立つくらいに泡立てを。量の目安は片手にこんもりのるくらい。

2.Tゾーンから泡をのせる

皮脂分泌量の多いTゾーンから泡をのせる。泡が汚れを吸着するので、のせた泡を転がすようにさっと泡を広げ、ぬるま湯でしっかりすすぐ。

おすすめアイテム

洗顔料_6,スキンケア_6
ゲラン アベイユ ロイヤル クレンジング ケア イン ムース 175ml ¥8,360

皮脂の生成を調整するオーランドハニーと、肌のバリア機能を守る2種のエモリエント成分を配合。保水力の高い海藻由来のポリマーなど天然原料にこだわり、クリーミーな泡立ち、そして肌と親和性の高いpHを実現。紫外線ダメージを受けた肌にも優しく、必要な潤いを残しながら汚れをオフ。透明感あふれる素肌に。

スキンケアはまず【きちんと汚れを落とすこと】からスタート!「ゲラン」「クレ・ド・ポー ボーテ」など…【洗顔コスメ】

【2】肌のバリア力を育てる

「冬は乾燥がより進むので、しっかりと保湿ケアをすることが大切になります。しかし、潤いが失われがちな大人の肌には、与えた潤いをしっかりとキープできるよう、肌の基礎力を育てるアプローチも重要になってきます。というのも、潤い力が弱いと、いくら保湿をしても、水分が蒸発してしまい、すぐに乾燥してしまう、負の乾燥スパイラルに陥ってしまうからです。

それではどうしたら良いかというと、潤い力=肌のバリア力を育てるためのケアが大切になってきます。それが、肌の一番表面にある角層を整える『角質ケア』です。角層には肌の保湿を担う3大要素が存在。中でも、角質細胞の隙間で水分を抱え込み、肌を健やかに保つ『細胞間脂質(セラミドなど)』と、角質細胞内部の保湿成分である『天然保湿因子(NMF)』のふたつの成分が潤い力=バリア力に大きく関与しています。これらの潤い物質は、ターンオーバーの過程で作られていて、角層が整うと、良質な潤い物質が十分に産生されるため、バリア機能も高まり、潤い力もアップするというわけです。

ターンオーバーも整うので、古い角質も剥がれ落ち、くすみやごわつきなども解消。なめらかで透明感溢れるツヤ肌も手に入ります。ピーリンクなどの角質ケアは肌に刺激を与え、潤いを奪い、乾燥を招くといった誤った認識をされている方も多いのですが、美容医療の分野では、ピーリングを行うと肌の水分量がアップするという確かなデータもあり、その効果はすでに実証されています。

もちろん、やりすぎは良くありませんが、期間や回数などを守って行えば、モチっとしたツヤツヤの肌が手に入ります。年齢を重ねるごとに、潤い物質であるセラミドや天然保湿因子のNMFは減少していくので、肌の乾燥も強くなっていきます。そんな大人の肌には、冬だけでなく、肌の水分量を上げるためにも、定期的な角質ケアが有効です」(皮膚科専門医 慶田朋子院長)

慶田朋子さん
皮膚科専門医
(けいだ ともこ)銀座ケイスキンクリニック院長。医学博士。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。日本レーザー医学会レーザー専門医。東京女子医科大学病院皮膚科、聖母病院皮膚科などで勤務したのち、2011年に現クリニックを開設。最新の美容医療テクニックに加え、丁寧な診察と治療で多くの患者から厚い信頼を得ている。豊富な美容知識と分かりやすい解説がメディアでも大人気。著書に『女医が教える、やってはいけない美容法33』(小学館)、『365日のスキンケア』(池田書店)など。銀座ケイスキンクリニック

皮膚科専門医が解説! 乾きがちな大人の肌こそ「角質ケア」が必要な理由

【3】ビタミンC配合コスメを取り入れる

「ビタミンCは、シミ対策やターンオーバーの促進、抗酸化作用、コラーゲン生成の促進、角化の正常化など、透明感のある美白肌へ導く作用が備わっている優秀な成分。また、ビタミンC配合のコスメを朝つけると日焼けによるダメージ予防にもなるので、今の季節はマストです。ひと口にビタミンCと言っても、ブランドによってアプローチ方法が異なるので、濃度や使用感など、ご自身に合ったビタミンCを見つけていただきたいです。私的には、美容液で使うのが即効性も感じられておすすめ。その場合は、その後に必ず保湿効果の高いクリームで仕上げるとさらに美肌効果が感じられます。また、コスメの“効き”は、使って心地いいこと、ご機嫌でいられることも大切ですので、テクチャーや後肌感など、ご自身の五感を満たすアイテム選びを楽しんでいただきたいです」(美容家 深澤亜季さん)。

 
深澤亜季さん
美容家

美容家歴20年。幼少期をタイで過ごしながらも、現在は透き通るような美白肌の持ち主として数多くのメディアで活動。美白をテーマにした著書は、アジアでも翻訳出版されている。独自のビューティメソッド「ルンルンビューティー(R)」では、年齢や日々溢れている美容情報に惑わされず、自分らしい美しさと自分の“ルンルン” が高まると大好評。

美容家・深澤亜季さんの透明感を支える【ビタミンCコスメ】最強トリプル

【4】角質ケアコスメを取り入れる

「ターンオーバーが乱れ、ざらつきやくすみが気になる40代以降の女性は、週に1〜2回角質オフ洗顔を取り入れることで、肌の調子が上向きになります」(銀座ケイスキンクリニック 慶田朋子院長)。

加齢によりターンオーバーが乱れると、不要な角質が肌にたまり、くすみやざらつきなどの原因に。拭き取りローションやゴマージュ、酵素洗顔を投入して定期的な角質除去を行うのが有効です。肌へのよけいな負担を軽減するために、ざらつきや毛穴詰まりが気になる部分だけにポイント使いを。物理的に落とそうとすると摩擦を与えてしまうので、、洗顔料の力で溶かすよう、ゆっくり丁寧になじませて。

洗顔料_2,クレンジング_2,スキンケア_2
ローションタイプはゆっくり滑らせる。
洗顔料_3,スキンケア_3,クレンジング_3
ゴマージュはポイント使いを。

1.ローションタイプはゆっくり滑らせる

中指と薬指の腹に置いたコットンをローションでひたひたにしてから肌へ。擦らないよう、内から外に向けてゆっくりとコットンを動かして。

2.ゴマージュはポイント使いを

ゴマージュや酵素洗顔は、毛穴詰まりやざらつきが気になる部分だけに使用して。力を入れずに表面をなでるようになじませるのがコツ。

おすすめアイテム

洗顔料_5,スキンケア_5,クレンジング_5
シャネル LL プロ リテクスチャライジング ピール 100ml ¥26,950

プロによるフェース ピーリングから着想を受けて誕生。付属のブラシでジェルを塗り広げて使用。高濃度に配合されたAHAが小ジワを含めた肌表面のトラブルをなめらかに整え、グリコール酸とクエン酸が穏やかに角質をオフ。高い効果を誇りながら使用感はマイルド。肌の曇りを取り去り、気品に満ちた艶やかな肌へ。

韓流スターのような “毛穴レスな光沢肌” を目指すなら! シャネル、ディオールなど…【韓国式角質オフ洗顔】BEST5

【5】質のよい睡眠を取る

成長ホルモンは、何時に寝ても、眠りについてから3時間の間に分泌が最も多くなると判明。

大人世代にとって、たるみやシワ、くすみなどの肌悩みはすでに気になっているものの、夜、時間・質ともによい睡眠がとれないと、エイジングを加速させることに…。どうしても睡眠負債を抱えてしまいがちな現代女性たち。アンチエイジングのためにも、どうお手入れをしたら、睡眠負債に負けない美肌を手に入れることができるのか、じっくり検証しました。

お肌のゴールデンタイムとは、22時から2時の4時間を指し、美肌のためにはこの時間に眠ることが大切、と若いときから聞かされてきました。その理由は、この時間帯に最も成長ホルモンが分泌されると考えられていたため。成長ホルモンとは細胞の新陳代謝を促し、肌の生まれ変わりや修復をする働きがあります。しかし、この成長ホルモンは、何時に寝ても、眠りについてから3時間の間に分泌が最も多くなるとわかってきました。そのため、寝ついてからの3時間をいかに途切らせることなく、深く眠れるかが美肌の鍵に。

肌の見た目は昼も夜もそう変化はありませんが、肌の中での働きは、実は大きく異なっています。朝起きて活動している間の肌は、紫外線や大気汚染、エアコンによる乾燥など、さまざまなストレスにさらされています。これらのストレスから「守る」ことが、日中の肌のメインのお仕事に。一方、夜の肌はというと、日中に受けたダメージを「修復」すること、そして肌の生まれ変わりをサポートするのが重要な仕事に。一日の中で役割は変化しているのです。

藤本 幸弘さん
クリニックF 院長
(ふじもと たかひろ)レーザー治療を得意とし、アンチエイジング治療に精通。肌のことだけでなく、枕や睡眠によい音楽など、睡眠についても詳しい。

「寝ている間に老ける!」知らないと損をする、夜の肌メカニズム5選

【6】入浴で血行促進する

「ただでさえ年齢的に代謝が下がっているのに、冷たい風に晒される冬場はさらに体の中から冷えやすく、血液循環が滞りがち。そうすると、むくみやくすみが肌に顕著に出てしまいます。そこで私は予防的に、バスタイムを大切にするようにしています。昔はからすの行水でも平気だったのですが、40代に入ってからは明らかに顔色や肌の質感が違うと感じるように。体全体の循環を良くするためにバスソルトを入れて、お風呂のフタで首まで覆ってサウナ状態にして入浴しています。しっかり発汗することで体全体のむくみがとれ、顔のくすみや濁り感も一掃。入浴後のスキンケアの吸い込みもよくなるような感じがして、化粧水と美容液、クリームを使い、水分と油分をバランスよく入れ込んでちゃんとラップすることを意識しています」(Precious専属モデル 真樹麗子さん)。

真樹麗子さん
『Precious』専属モデル
誌面を飾る凛とした美しい顔立ちはさながら、誰にでも分け隔てなく接する人柄、愛らしい笑顔にスタッフ内にもファン多数。私生活では1児の母であり、子育てに奮闘する日々。美肌セラピスト・アロマテラピー・フェイシャルリンパケアセラピストの資格を持つ。

美容モデルが実践中!冬の美肌の土台をつくる、40代からの温活美容

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この記事の執筆者
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