「新部長の指揮のもと、着実に成果をあげていきましょう」「今までにないほど成果があがった」など、ビジネスシーンでよく使われる「成果をあげる」という言い回し。スポーツや教育の現場でもおなじみですが、「結果を出す」や「成績を上げる」と同じような意味なのでしょうか? 「成果」も「あげる」も、よく考えてみると正しく理解しているか不安…という人はいませんか? 今回は、この「成果をあげる」を見直してみましょう。

【目次】

小さな成功体験の積み重ねが、思わぬ「成果をあげる」ことに繋がることも。
小さな成功体験の積み重ねが、思わぬ「成果をあげる」ことに繋(つな)がることも。

【正しく使うための「成果をあげる」の「意味」や「英語」表現】  

まずは「成果をあげる」というフレーズを正しく理解しましょう。

■どんな意味?

「成果」と「あげる」のふたつの言葉から成り立っているフレーズです。「成果」は「あることをして得られたよい結果」のこと。「あげる」は多くの意味をもつ言葉ですが、そのなかに「程度を高める」という意味があります。「成果をあげる」とは「(より)良い結果を出すこと」という意味になります。

■「英語」では?

例えば「彼は成果をあげることにしか関心がない」を英語でいうと[He ie only interested in getting results]に。「成果をあげる」は、英語で[get results]や[produce results]となります。


【成果は「上げる」?「挙げる」?正しい漢字表記】

結論から言うと、「成果を上げる」も「成果を挙げる」も、どちらも正解です。ただし意味が少々異なるので、しっかり覚えておきたいところです。

■成果を上げる

「上げる」には、「高い位置や状態に代わる、移動する」という意味がありますね。「順位を上げる」や「成績を上げる」「スピードを上げる」といったように使います。「成果を上げる」と言ったら、「成績や業績などが、さらに良い状態になる」という意味です。

■成果を挙げる

「挙げる」も「成果」とともに使える言葉。「挙げる」には「はっきりとわかるように示すこと」という意味があります。「候補を挙げる」がわかりやすいでしょうか。「成果を挙げる」で、「成績や業績などを示す(提示する、出す、提出する)」という意味になります。「成果をあげてください」と耳で聞くと、どちらの意味なのかわかりにくいので、前後の文脈から判断する必要があります。また、文書で使う場合には意味をしっかり把握したうえで「上がる」「挙がる」を使い分けて。「成果をあげる」と平仮名で表記しても問題ありません。


【会話やメールでそのまま使える「例文」5選】

■1:「今までのペースの1.5倍の成果を上げなくては、今期の目標達成は厳しい」

■2:「プロジェクトリーダーを任されたからには、必ず成果を上げてみせます」

■3:「わずかでも成果が上がると従業員の士気も上がり、さらに成果が上がるという相乗効果が期待できる」

■4:「彼女は誰もが納得できる成果を挙げたことで、高い評価を得た」

■5:「成果を挙げると次の目標が明確になる」


【「成果をあげる」の「類語」「言い換え」表現】

ビジネスシーンでの「成果をあげる」というフレーズを言い換えてみましょう。

■「成果を上げる」の言い換え

・大きく貢献する ・業績を上げる ・業績を伸ばす 

■「成果を挙げる」の言い換え

・結果(実績)を出す ・手柄を立てる ・功績を残す

類似フレーズに「成果を収める」がありますが、これは「より良い結果になる」でも「より良い結果を示す」の意味でも使えます。「成果をあげる」と共に「成果を収める」も覚えておくと、“使える語彙”のバリエーションが増えますね。

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他人から期待されることによって、学習や作業などの成果が上がる現象を「ピグマリオン効果」といいます。そして、やりがいをもって仕事を続けるためには、どんな小さなことでも「成果を挙げる」ことが大切。数字で表れる成果はもちろん、時間の使い方や仕事のやり方を工夫して無駄をなくすなど…自分なりに成果をあげていくよう努力したいものですね。

この記事の執筆者
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