一生に一度は見てみたい、極北の夜に舞うオーロラ。ちょうどオーロラベルト内に位置する、フィンランドのイナリ湖畔のウィルダネス・ホテル・ネッリムには、まさにオーロラを眺めるためのユニークなお部屋があります。

グリーンやブルーは上空100キロ、赤は250キロ、オーロラは高度によって色が変わります ©️Visit Finland-Jorma Luhtao Leuku

1950年代に建てられた古い学校を改装し、2004年にプチホテルとしてオープン。広い敷地に3つの建物と、キャビンやサウナ小屋が点在しています。レストランやサウナの入ったメイン棟はかつての学生食堂や学生寮、メイン棟の向かいの2F建ては教員のアパートメント、3つめの建物はジムや教室として使われていたものです。

フィンランド最北の空港、イヴァロ空港から車で約50分。1950年代に建てられた学び舎をプチホテルに

キャビンやスイート、アパートメントなど、客室はすべてデザインが異なります。中にはサウナルーム付きなど、サウナ王国フィンランドならではの醍醐味を味わえるタイプも。どれもウッドのぬくもりが伝わる部屋で、外はマイナス15度、ときにマイナス30度を超えることがあっても、完璧な暖房設備によって快適に過ごせます。

キッチンやサウナルームのある部屋タイプも。こちらはダブルルーム

ガラスの天井の向こうに広がる星空を眺める極地の夜

森の中に佇むオーロラ・バブル。ダブルベッド1台のみなので、最大2名まで宿泊できます

なかでも一度は滞在してみたいのは、ドーム状の天井がクリアな素材できている「オーロラ・バブル」。敷地の中でもメイン棟から離れた森の中に、ぽつんぽつんと丸みをおびたコテージが点在しています。各戸はベッドルームと腐葉土を使ったトイレしか、ありません。ミニバーもないけれど、室内にはシャンパンのミニボトルとチョコレート、ミネラルウォーターが用意されています。スーツケースを置く場所がないので、この部屋に滞在するには通常の客室も合わせて手配をすることになります。

オーロラ・バブルにひとりで滞在してみました

オーロラ・バブル内から見ると、こんな風景

まるで宇宙船のようなドーム型の天井の真下に、ダブルベッドが置かれている配置です。部屋の灯りを消して寝転んでみると、針葉樹の合間に星を見上げ、森の気配がすっと立ち上ってきます。ヒーターの運転音と「シーン」という重みのある静寂の音、そして時折、ハスキー犬牧場から遠吠えが聞こえてきます(最初、オオカミかと焦りました)。夜の森に包まれていると、不思議と妖精の存在が信じられてきて、神話の世界に迷い込んだよう。ちなみに、私は見られなかったのですが、ラッキーな人はオーロラ・バブル内でオーロラを眺めることができるとか。自然や地球とひとつになった感覚が味わえるでしょうね。

新しく雪小屋をイメージしたオーロラ・コタというお部屋も登場

かつて学食だったレストランはビュッフェスタイル。トナカイ肉やイナリ湖で獲れた魚、きのこ、ベリー類など、地元の食材を生かした料理が並びます。21時まではコーヒーと紅茶を自由に飲むことができ、無料Wi-Fiがここでしか利用できないことから、レストランは滞在中、何かと人が集まるたまり場になります。

郷土料理が並ぶ、かつての学食だったレストラン。ゲストが集う場になっています

極寒の地ならではのアクティビティーの豊富さも魅力です。スノーモービルや犬ぞり、スノーシューを履いての夜のハイキング、アイスフィッシング、そしてお目当てのオーロラ鑑賞。滞在中は極地仕様の防寒具のレンタルがあるので、バナナで釘が打てる寒さの中でも元気に遊べます。

フィンランドではサウナは暮らしの必需品。サウナ小屋やメイン棟の中にもサウナルームがあります

日本からのツアーの場合、サーリセルカやロヴァニエミに滞在して、ネッリムやイナリなどイナリ湖畔でのオーロラ鑑賞を日帰りで行うのが一般的ですが、オーロラベルト内にいる方がチャンスも多いもの。できれば、ネッリムにあるこちらのホテルに滞在したいところです。ちなみに、ホテル敷地内でオーロラ、見ました!

問い合わせ先

画像提供/Visit Finland(フィンランド政府観光局)

  •  
この記事の執筆者
ダイビング雑誌の編集者を経てフリーに。海外旅行専門誌でもビーチを担当。月に1~2回、海外を中心に国内外のビーチリゾートへ通うこと、かれこれ四半世紀以上になる。女性誌の旅記事、ライフスタイル誌の連載、ウェブの連載ほか、共著に『奇跡のリゾート 星のや竹富島』など。世界のビーチガイド「World Beach Guide(http://www.world-beach-guide.com ) 」主催 好きなもの:海でボーッとすること、ボディボード、ダイビング、ビーチパーティー、Jazztronik、H Zettrio、渋谷Room
公式サイト:古関千恵子ホームぺージ
Twitter へのリンク
Instagram へのリンク
WRITING :
古関千恵子
EDIT :
安念美和子