【目次】

【原因】背中はなぜ凝るの?


教えてくれたのは:村木宏衣さん
エイジングデザイナー
(むらき ひろい)大手エステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務を経て、国内外のセレブから絶大な支持を集めるエステティシャンに。現在は小顔、リフトアップ、ボディメイキングなど、女性の悩みに対して、独自の「村木式」美容メゾットを確立。著書に『顔筋整骨セルフビューティ』(主婦と生活社)がある。

■姿勢が悪い

長時間のパソコン作業やスマホ操作の影響で姿勢が悪くなる、ということは知っていても、いつの間にか自分に「猫背のクセがある」ことに気づいていない人が多いもの。パソコンやスマホの画面に顔を近づけ、首が前に出てしまう姿勢。これによって肩が内側に巻き込まれて猫背になるのですが、さらにスマホ首と呼ばれるストレートネックにも! 悪い姿勢=猫背は、肩コリ、首コリ、腰痛を引き起こしますが、さらに問題なのは、肺などの内臓を圧迫するので呼吸がしづらくなってしまうこと。呼吸が浅くなると、脳に酸素が行き渡らなくなるので集中力が低下しますし、血流にも影響を及ぼします。いつも肩や首、腰がつらい、背中が張っている感じで呼吸がしにくい、という人は「猫背グセ」の可能性が。いますぐ対策をすべきなのですが、そのためには…。まず、肩から背中にかけての筋肉を柔軟にすることが先決!

村木宏衣さん指南|60秒でオバサン猫背、肩コリ解消に効く!椅子を使った背中のばしメソッド

【1】背中のハリを解消する「壁ストレッチ」

■猫背だけじゃなく、顔のたるみも肩凝りも解消!

\このメソッドの効果とポイント/
・長時間のデスクワークによる疲れ、スマホを見るときの姿勢の悪さで背中が丸まり猫背になりがち。
・背中の筋肉が硬く縮むと、背中から首、顔と繋がっている筋肉が下に引っ張られたるみを引き起こす。
・「背中の張りがつらい」「肩凝りがつらい」なら、実は顔のたるみも深刻!
・猫背を解消し、肩甲骨を動かして正しい位置に戻すストレッチの習慣化がおすすめ。

<STEP.1>腕のねじれをとって胸を開くストレッチ

・右手を上げた状態で壁につき、右足を一歩前に出す。
・次に膝を少し曲げながら、体を前に押し出すような姿勢になり、これを10秒キープ。
・左手&左足でも同様に行って。
・脇の下から腕にかけてぐーっと伸ばすことで腕のストレッチになり、腕のねじれ、猫背を解消。
・胸がしっかりと開くからデコルテも美しくなる。

腕をしっかりと伸ばすために、体も顔もまっすぐ正面を向き、背筋を伸ばした体制をつくるのが基本。
腕をしっかりと伸ばすために、体も顔もまっすぐ正面を向き、背筋を伸ばした体制をつくるのが基本。

<STEP.2>両手に壁をつき、右肩と頭を壁に近づける

・両足は肩幅に開いて立ち、両手を肩より少し広めに開いて壁につけて息を吐きながら、右肩と頭を壁に近づける。右肩をギリギリ壁に近づけたところで10秒間キープを。
・左肩も同様に。左右交互に10秒ずつ3セット行う。
・肩関節を動かし、肩甲骨周りの筋肉がほぐれることで、肩甲骨が元の正しい位置に戻る。深呼吸することで筋肉が緩みやすくなるので、呼吸は止めないこと。

肩関節を動かし、肩甲骨周りの筋肉がほぐれることで、肩甲骨が元の正しい位置に。深呼吸することで筋肉が緩みやすくなるので、呼吸は止めないこと。

顔のたるみも肩こりも解消!「壁さえあれば」いつでもできるストレッチメソッド

【2】背中の疲れをとる「広背筋ストレッチ」


教えてくれたのは:佐々木ルミさん
モデル&ボディメイクトレーナー
(ささき るみ)全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会認定パーソナルトレーナー、日本ウォーキングスペシャリスト協会認定ウォーキングスペシャリスト(R)。高校時代にバレーボールで国体優勝を果たすなど、アスリートとして実績を残したあと、ファッションモデルに転身。海外や国内でショーや雑誌・CMなどのモデルとして幅広く活躍する一方、ボディメイクトレーナーとしての活動を開始。エクササイズでマインドもハッピーに変わった自身の経験をベースに、適度な運動で健康的な毎日を送るウェルネスエイジングを提唱している。著書に『キレイをかなえるデトックスウォーター』(宝島社)、『イルミネートボディ・ダイエット』(サンマーク出版)がある。

■背中のハミ肉を撃退し、美しい後ろ姿を手に入れて

\このメソッドの効果とポイント/
「スマホやPCを長時間使った時など、背中に疲れを感じたら、こまめにストレッチを行ってみてください。いつでも手軽にでき、猫背防止や気分転換にもなりますよ」(佐々木さん)

\動画でチェック/

<STEP.1>

正座で座ります。両腕を上に伸ばして、右手で左手の手首を掴んで、右側の床にお尻を落とします。

右側の床にお尻を落とします。
右側の床にお尻を落とします。

<STEP.2>

息を吸って、吐きながら、右手で左手を引っ張るように、そして右側の肋骨部分を外へ押し出すようにして、体の横側を伸ばします。20〜30秒間ストレッチ。

<STEP.3>

さらに、斜め前に腕を移動させ、背中を少し丸めながら、背中の上部・肩甲骨周辺を伸ばします。20〜30秒間ストレッチ。

背中を少し丸めながら、背中の上部・肩甲骨周辺を伸ばします。

<STEP.4>

反対側も同様に2〜3を繰り返し行います。

初出:背中のハミ肉を撃退し、肩甲骨もくっきり!美しい後ろ姿が手に入る「背中エクササイズ」【動画で学ぶコロナ太り対策法】

【3】ストレッチ器具不要! 椅子でできる「背中のばし」


教えてくれたのは:村木宏衣さん
エイジングデザイナー
(むらき ひろい)大手エステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務を経て、国内外のセレブから絶大な支持を集めるエステティシャンに。現在は小顔、リフトアップ、ボディメイキングなど、女性の悩みに対して、独自の「村木式」美容メゾットを確立。著書に『顔筋整骨セルフビューティ』(主婦と生活社)がある。

■猫背を改善して、肩凝りや首凝り、腰痛を予防

\このメソッドの効果とポイント/
・猫背は肩凝りや首凝り、腰痛が慢性化。呼吸も浅く体調不良の引き金にも。
・猫背解消には肩、肩甲骨周りの筋肉を柔軟にしておくことが先決。
・凝り固まった肩、肩甲骨周りを柔軟にするには、椅子を使った「背中のばしストレッチ」が簡単で効果的。
・椅子を使うことで体勢が安定し、効率よくしっかりとのばすことできる。

<STEP.1>椅子の背もたれに手をかける

・足は肩幅くらいに開いた状態で膝は伸ばしたまま。腕をまっすぐにのばして椅子の背もたれに手をかけます。
・このとき、お尻は突き出すようにして、顔を上げて正面を見るようにしましょう。
・これによって背中が丸まらず、しっかりと伸ばすことができます。

顔が下を向いてしまうと、背中が丸まりやすいので要注意。
顔が下を向いてしまうと、背中が丸まりやすいので要注意。

<STEP.2>STEP.1の体勢のまま右肩を下げる

・STEP.1の体勢になるだけでも、肩から肩甲骨にかけての筋肉がしっかりと伸びますが、右肩を下げるようにして負荷をかけるとさらにストレッチ効果が高まります。この体勢で30秒キープしましょう。
・左側も同様に行ってください。

骨盤の位置は動かさず、肩を下げることだけを意識しましょう。
骨盤の位置は動かさず、肩を下げることだけを意識しましょう。

村木宏衣さん指南|60秒でオバサン猫背、肩コリ解消に効く!椅子を使った背中のばしメソッド

【4】気持ちよく背中を伸ばす「座ったままストレッチ」


教えてくれたのは:鈴木伸枝さん
ヨガインストラクター養成コースの講師
(すずき のぶえ)体育大学を卒業後プロのダブルダッチパフォーマンスチームを結成し、TV、イベント、ショー に多数出演。体を酷使する生活の中で怪我や体調不良が続き、身体作りの為にヨガを始める。ヨガインストラクター養成コースの講師としても活動し、1,000名以上のヨガインストラクターを輩出。カリキュラムの立ち上げや、講師の育成などにも携わる。日本各地で行われるヨガイベントでもインストラクターを担当し、ヨガの普及活動にも取り組む。

■オフィスでやりがちな猫背を座ったまま防げる

\このメソッドの効果とポイント/
・“日本人の国民的生活習慣病”ともいわれている猫背。
・猫背になると、真っ直ぐな姿勢でいるときよりも、首や肩の筋肉に負担がかかり、疲れやすく。
・背中が丸まると、肺が窮屈な箱の中にしまわれたような状態になるため、呼吸が浅くなる。
・肩まわりや背中をストレッチすることで正しい姿勢を保ちやすく。

<STEP.1>座ったまま片膝を伸ばす

・椅子の上で体側を伸ばすストレッチヨガ。椅子の上で背筋を伸ばし、座骨の上にしっかりと重心を乗せます。
・頭の後ろで両手を組んで、背中と首をしっかりと伸ばすことを意識しましょう。そのまま、上半身を真横に倒していきます。呼吸は、ゆっくりとしてください。
・日常生活の中で、体を真横に倒すことはほとんどないのですが、このストレッチヨガは、腰や背中に加え、肩の猫背対策としても効果が見込めます。

ももの後ろ側の筋肉を伸ばす

<STEP.2>上半身をねじって胸を開く

背筋をしっかりと伸ばすことを意識

<STEP.3>両手を後頭部で組んで背中と首を伸ばす

頭の後ろで両手を組んで、上半身を真横に倒す

<STEP.4>両腕を前後に伸ばして肩胛骨を寄せる

・この動作を繰り返すと、肋骨を巻くようにして前に出てしまっている肩胛骨が本来の場所に戻るため、肩全体の動きがよくなり、猫背を解消する効果が期待できます。
・腕だけを小さく動かすのではなく、肘を背骨に持って行くイメージで大きく肩全体を動かすことがコツ。肘が背骨に近づけば、自然と胸が開きます。

・1回だけでは効果を実感しづらいのですが、10回ほどやれば、体が温まってきて、効果を実感することができます。

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体の前で腕を伸ばして手のひらを組む
ゆっくりと天井を見ながら、両手を後ろに引く

<STEP.5>両手を開いたまま首を上下する

・手のひらを下にして両手を横に伸ばし、首を下に向けながら息を吐き、息を吸いながら、手のひらを上に向け、天井を見つめる。
・次に、手のひらを上に向けて天井を見た姿勢をしばらくキープ。無理をする必要はありませんが、肩の動きをできるだけ大きくすることを意識するとよいです。
・手のひらを動かすというよりは、肩の付け根を回すと自然と手のひらが回るというイメージで動かす。

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手のひらを下にして両手を横に伸ばし、肩をまわす
息を吸いながら、手のひらを上に向け、天井を見つめる

<STEP.6>片手を添えながら首を横に倒す

・最後は、椅子の上で背筋を伸ばして体を真っ直ぐにし、首を横に倒します。
・首を倒した方向と逆側の鎖骨の辺りに手のひらを添え、楽に呼吸をしながら、その状態を30秒ほどキープ。
・手のひらは重たさを少し感じるくらいに添える。

首を倒した方向と逆側の鎖骨の辺りに手のひらを添えて

初出:椅子に座ったままできる!オフィスでやりがちな猫背を防ぐ「お手軽ポーズ」6選

【5】背中の凝りを取り除く! 「バスタオルストレッチ」


教えてくれたのは:村木宏衣さん
エイジングデザイナー
(むらき ひろい)大手エステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務を経て、国内外のセレブから絶大な支持を集めるエステティシャンに。現在は小顔、リフトアップ、ボディメイキングなど、女性の悩みに対して、独自の「村木式」美容メゾットを確立。著書に『顔筋整骨セルフビューティ』(主婦と生活社)がある。

■安眠効果あり! 寝ながらバスタオルで背中の凝りを解消

\このメソッドの効果とポイント/
・背骨が硬くなっていると体は緊張状態のままになり、リラックスできない。
・睡眠が浅くなるのは背骨が凝り固まっていることも原因のひとつに。
・背骨の凝り解消にはバスタオル2枚をくるくると巻いてストレッチポール代わりに活用するのが得策。
・棒状にしたバスタオルに仰向けで乗り、腕を動かすことで、背骨がしっかりとほぐれてリラックス効果絶大。

<STEP.1>バスタオルを3枚用意。2枚を棒状に巻き、1枚は枕として使用

・バスタオル2枚をきつめに巻いて棒状にし、ストレッチポール代わりに使用。
・頭が下がりすぎないように、1枚はたたんで枕として使用します。

棒状にするときにきつめに巻かないと、体を乗せたときに形がくずれやすくなるので気をつけて。
棒状にするときにきつめに巻かないと、体を乗せたときに形がくずれやすくなるので気をつけて。

<STEP.2>腕をまっすぐ伸ばし、両手を擦り合せるように動かす

・棒状のバスタオルに、尾骨からゆっくり背骨に沿うように仰向けにのります。足は腰幅に開き、膝を立てましょう。それから、腕をまっすぐ伸ばし、両手のひらをスリスリと擦り合せるように動かします。
・30秒くらい行いましょう。これによって背骨の一部である胸椎が緩んで柔軟になりますよ。

膝を立てると腰周りが緩みリラックスできるので、背骨も緩みやすくなります。
膝を立てると腰周りが緩みリラックスできるので、背骨も緩みやすくなります。

・次に腕を下げて手のひらをスリスリと擦り合せて。背骨の上側が緩みやすくなります。ここも30秒くらい行いましょう。

深呼吸しながら行うと、さらに緩みやすくなります。
深呼吸しながら行うと、さらに緩みやすくなります。

・次は、腕を上げてスリスリと手のひらを擦り合せると、背骨の下側=腰部分が緩みやすくなります。ここも同様に30秒くらい行いましょう。

腕の位置を変えると負荷がかかるところが変わるので、正面、下、上と動かすことで、背骨全体がまんべんなく緩みます。
腕の位置を変えると負荷がかかるところが変わるので、正面、下、上と動かすことで、背骨全体がまんべんなく緩みます。

<STEP.3>腕をまっすぐ伸ばし、両手を合わせたまま左右に小刻みに動かす

・次は腕をまっすぐ伸ばし、両手を合わせたまま左右に小さく動かします。
・背骨に心地いい刺激が伝わりマッサージ効果あり。これも30秒くらい行いましょう。

大きく動かす必要はなく、小刻みで十分。背中をなるべくバスタオルにしっかりとつけるのを意識して行って。
大きく動かす必要はなく、小刻みで十分。背中をなるべくバスタオルにしっかりとつけるのを意識して行って。

ぐっすり眠れる! バスタオルを使って「背中のコリ」を解消するメソッドとは?

この記事の執筆者
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