「目力」は「目の表情や視線が他人に与える印象」のこと。「目力がすごいね!」というフレーズは、果たしてほめ言葉なのでしょうか? 今回は「目力」がよくわかる、例文や言い換え表現をご紹介します。

【目次】

「目の印象」にその人の内面の強さが表れます。
「目の印象」にその人の内面の強さが表れます。

【「目力」を理解するための「基礎知識」】

■読み方

「目力」は「めぢから」と読みます。「目ヂカラ」と表記されることも多いですね。

■意味

「目力」は「目の表情や視線が他人に与える印象」のこと。特に、その人自身の意志や内面の強さなどが目の表情に現れていると感じさせると、「目力がある」「目力が強い」と表現されるようです。「物を見る力」である「視力」とはまったく異なる意味の言葉で、男女の区別なく使われます。「目力」は比較的新しい言葉なのでは? と思っている人も多いかと思いますが、『日本国語大辞典』によれば、1781年に上演された浄瑠璃『源頼家源実朝鎌倉三代記』の台詞に、その記載があるそうです。ただし、当時の意味は「あるものを見て、それを頼りに思うこと」。現在の「目力」とはまったく違う意味で使われていたようです。


【「目力が強い」は「ほめ言葉」?】

■「目力が強い」ことの「メリット」は?

「目力が強い人」は、それだけで印象に残りやすいものです。実際、柴咲コウさんや菜々緒さんなど、人気のある女優さんには「目力が強い」と言われている人が少なくありません。見る人に「思わず引き込まれてしまいそう…」と感じさせるような強い視線は、間違いなく彼女たちの武器であり、その言葉自体は「ほめ言葉である」と言っていいでしょう。

■「デメリット」はある?

『デジタル大辞泉』には、「目力」の意味としてもうひとつ、「視線自体から感じる圧力・圧迫感」という記載もあります。いわゆる「圧が強い」ということでしょうか。部下や後輩から「なんとなく怖い…!」という印象をもたれないためにも、「目力」の強い人は、ときに自分が意図せずに相手に「圧を与える」ことがあることを自覚しておくといいかもしれませんね!


【「目力」の理解を深める「例文」4選】

■1:「目力が強い人の特徴のひとつは、黒目が大きいことだろう」

■2:「明るい性格に加え、目力がハンパない○○さんは部内でも人気がある」

■3:「強い目力で見つめられると、こちらの気持ちを見抜かれているようで、なんだかドギマギしてしまう」

■4:「目力の強さは、アイメイクのテクニック次第、という事実もある」


【「目力」の「類語」「言い換え」表現】

■目の印象

■眼力(めぢから)

混同しやすい言葉に「眼力(がんりき)」があります。「眼力」には「視力」や「物事の善悪・真偽・成否などを見抜く能力」といった意味がありますが、どちらかといえば、後者の「洞察力や観察力に優れている」といったニュアンスで用いられることが多い言葉です。

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「目力」の強い人は魅力的に見えるだけでなく、「印象に残りやすい」というメリットがあります。また、「目力の強さ」は周囲に快活さや自信を感じさせてくれます。大切なプレゼン当日など、強さや信頼感を相手にアピールしたい日は、「目力の強さ」を意識したメイクをするといいかもしれませんね。

この記事の執筆者
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参考資料:『日本国語大辞典』(小学館) /『デジタル大辞泉』(小学館) :