1922年、“世界に誇る施設ながらも、誰でも利用できる人々の集う社交場”として誕生した東京會舘。101年目を迎えた2023年、新たなレストランが東京・日比谷にオープンします。
2023年3月16日(木)、東京・日比谷に開業する「東宝日比谷プロムナードビル」内にオープンするレストラン「東京會舘 Drape(ドレープ)」。
東京會舘が多くの国公賓やVIPをもてなしてきた本格的な伝統フランス料理を、もっと気軽に味わってほしい、そんな想いから生まれたお店です。コース料理やドレスコードにとらわれないビストロのように、アラカルトを中心としたスタイルで楽しめます。
「Drape」のコンセプトは「劇場」。文化・芸術・映画や演劇など、さまざまなエンターテインメントが集まる日比谷の街で、新たな「食の舞台」を演出します。
店名の「Drape」も、幕やカーテンといった意味を持ち、まさにドレープの幕が開き、華やかなショーが始まるかのような高揚感の中、お食事を楽しめるレストランなんです。
今回は、Precious.jpライターがひと足早く実食体験をさせていただいたレポートを交えて、「Drape」の魅力を存分にお伝えいたします。
前菜からデザートまで!「Drape」のランチメニューを実食レポート
今回ライターがいただいたのは、「ランチプラン」のメニューです。名物のウフマヨをはじめ、キッシュやパテ・ド・カンパーニュ、ミートソースのドフィノワグラタンなど、彩り豊かなメニューを少しずつ、ワンプレートで楽しめるランチタイム限定プレートで、デザートやコーヒー、紅茶もセットになっています。
予約可能時間が12:00~15:00に限定されており、少し遅いお昼からティータイムにかけて、ゆっくり過ごすシーンにおすすめなのだそう。
お皿の上でひときわ華やかな卵は、フランスでは定番のメニュー「ウフマヨ」。「ウフマヨネーズ」の略で、ウフとはフランス語で卵を意味する言葉です。
半熟のゆで卵とマヨネーズソースを絡ませていただくメニューで、フォークを入れると中から黄身が流れ出るほどの柔らかさ! マヨネーズソースも、とても美味でした。
マンゴーピューレで飾り付けられた濃厚なウフマヨは、たっぷりと添えられた彩りあふれるサラダとともにいただきます。
試食したライターのお気に入りはこちら。豚ミンチの中にレバーペーストを混ぜ込んで焼く、フレンチを代表するクラシカルな田舎風パテ「パテ・ド・カンパーニュ」です。ほどよい塩気がおいしく、ワインとの相性もとってもよさそうです。
アラカルトメニューでは、シェフ特製のポートワインのジュレや、セミドライいちじくを添えて、甘酸っぱい味のアクセントとともに楽しめるそう。おつまみとしての「パテ・ド・カンパーニュ」も気になります。
プレートと一緒にいただける季節のスープとパンも絶品です。パンは小麦の味わいを存分に感じられるオリジナルバゲットと、ほのかな甘みが楽しめるコーンブレッドの2種類です。
「ランチプラン」では、季節のデザート3種をハーフサイズで盛り付けた「デザート3点盛り」プレートと、コーヒーもしくは紅茶がセットになっています。
写真中央手前は「ショコラテリーヌ」。カカオバリー社の上質なショコラを使った、濃厚なチョコレートテリーヌの中には、カシスのマルムラードを忍ばせて。甘酸っぱいカシスの味わいとチョコレートの甘みの絶妙なマリアージュを楽しめます。
写真左は「チーズケーキ」。テリーヌ型でしっとりとした食感に仕上げたチーズケーキに、ビーツのクッキーを添えて。マンダリンオレンジとブラッドオレンジの2種のソースがアクセントになっています。
さらにプレート奥は「和栗のマロンシャンテリー」。約70年前に東京會舘の初代製菓長が考案したシグネチャースイーツです。
新雪のような真っ白な生クリームの中には、そぼろ状の和栗がたっぷり入っています。「Drape」では茨城県産の和栗を使用した特別な味わいで提供されます。
この3種類のデザートに加え、冷たいバニラアイスといちごを添えて、贅沢な午後のひとときが過ごせるスイーツプレートに仕上げられています。
カウンター席で楽しむレストランのライブ感も魅力のひとつ
「Drape」のキッチンは、舞台に見立てたオープンキッチン。調理、接客の過程もパフォーマンスのひとつとして楽しむことができます。
特にカウンター席からは、料理が作られる工程の一部始終をじっくりと楽しむことができます。オープンキッチンのレストランは、鉄板焼き以外では、東京會舘として初の試みなのだそう。
焼き上がりの音や香り、盛り付けの手際やスタッフの所作、クリームを絞る作業など、過程もすべて楽しんでほしいとお店の方は語ります。
取材当日は、マロンシャンテリーを絞る様子を拝見させていただきました。とにかく早くて美しい! そのスピード感と躍動感のある動きに、シェフの技を感じることができました。
ランチやティータイム、アペリティフやディナー…シーンに合わせて利用して
「Drape」は、11:00~14:30でランチメニュー、17:00~22:00(※日曜は21:00まで)でアラカルトメニューとディナーコースの提供を行います。
特にアラカルトメニューでは、伝統的なクラシカルフレンチを再構築し、新しいプレゼンテーションで表現した料理を、お手頃な価格で提供。
例えば「黒豚のオルロフ風 モルネーソース」や「スズキのパイ包み焼き ブールブランソース」といった料理は、1980年代~2000年代初頭に宴会料理として提供されていたものが、今回レストランに対応したメニューとして生まれ変わっています。
フランス料理に慣れ親しんでいる人は伝統の、懐かしの味を。フランス料理になじみのない人は、アラカルトでその濃厚なおいしさを存分にご堪能ください。
お魚やお肉料理など、メインディッシュも充実。伝統的なフレンチメニューをお好みに合わせてチョイスできるのもうれしい「Drape」のアラカルトメニュー。重厚な味わいの料理とよく合うリーズナブルな価格のワインも充実の品ぞろえで用意されています。
もちろん、「和栗のマロンシャンテリー」はアラカルトメニューでも注文可能です。そのほか、ランチプレートのメインを彩っていた「ウフマヨ彩りサラダ」はお食事の前菜にどうぞ。
お好みに合わせて何品かをシェアするスタイルがおすすめだそうですよ。
観劇の前後のレイトランチやアーリーディナー、お仕事終わりに少し立ち寄るアペリティフタイムなど、アラカルトを中心としたメニューは、ランチやディナーの区切りにとらわれず、さまざまなシーンで利用が可能です。
東京・日比谷は女性も多い街。少し遅いランチタイムには、時間を気にすることなくのんびりと寛ぎの時間を過ごしてほしい。少し早めのディナータイムには、ワインビストロのような感覚で、気軽にフレンチを堪能してほしい。若い方にもリーズナブルに東京會舘の味を楽しんでほしい。そうお店の方は語ります。
自然光の入る明るい店内で、晴れた日には窓際席もおすすめ。そのほかひとりで立ち寄りやすいカウンター席など、人数や用途、気分によっていろいろな使い方をしてみてくださいね。
「オープニング記念コース」がディナータイムに登場
また、2023年3月16日(木)~6月30日(金)の期間、ディナータイムにて「オープニング記念コース」と題し、特別なコースメニューが提供されます。
「Drape」を代表する自慢のアラカルトメニューの中から、特におすすめの料理をコース仕立てで楽しめる期間限定メニューで、メインディッシュからデザートまでお好みで選ぶことができる全5品のフルコースです。
メインディッシュはお魚料理、お肉料理それぞれ1品ずつ選べるので、ボリュームも満点です。
さらに、カウンター席限定で予約可能な「カウンター限定コース」(¥3,800)など、さまざまな楽しみ方で利用できる「Drape」。気になる方はぜひ公式のメニューをご確認ください。
「Drape」の料理コンセプトは、クラシカルフレンチの再構築。「Drape」調理長、杉野健司氏はこう話します。
「東京會舘の歴史の中には創業当時から長く続くメニューもある一方で、仕込みの手間や嗜好の変化によって、とてもおいしいのに今は作られていないメニューも数多くあります。そのようなメニューに改めてスポットライトを当てて紹介することで、現代では目新しい料理として見直されることに期待し、取り組みました」(杉野氏)
料理やサービスを五感で楽しむことのできる「Drape」。ひとりでも、グループでも。気軽な女子会にも、大切な人とのお食事にも。さまざまなシーンで楽しんでみてくださいね。
※外出時には新型コロナウィルスの感染対策を十分に講じ、最新情報は公式HPなどでご確認ください。
問い合わせ先
- 東京會舘 Drape
- 営業時間/11:00~22:00(日曜のみ21:00まで)
- TEL:050-3177-2770(予約専用)
- 住所/東京都千代田区有楽町1-5-2 東宝日比谷プロムナードビル 2F
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- 伊東ししゃも 編集者・ライター
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