明日・4月4日を『幸せの日』と呼ぶ向きが高まっているようで、一般社団法人日本記念日協会が、協会登録外の記念日としてホームページで紹介しています。3月3日の桃の節句と、5月5日の端午の節句のほぼ中間にある4月4日を、「女の子」の「子(し、4)」と「男の子」の「子(し、4)」が合わさる「しあわせ」と連想し、「すべての子どもの幸せを願う日」と考えるのだとか。…すてきな考え方ですね! ということで本日は「子」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「四君子」ってなんのこと?
「四君子(しくんし)」という日本語は4つの何を意味する言葉でしょうか?正しいものを以下の選択肢の中か選んでください。
1:偉人
2:動物
3:植物
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 3:植物 です。
「四君子(しくんし)」とは、「東洋画の画題として好まれる植物である、梅・竹・蘭・菊の総称」です。陶器や和服などのデザインにも、この4つの植物はよく見かけますよね。これらの植物は、姿が高潔で君子のおもむきがある…ということで「四君子(しくんし)」と呼ばれるのです。和服を選ぶ際など「この着物なら四君子が描かれていて品格もあるし、良いんじゃないかしら?」などの言い回し、お聞きになったことがあるでしょう。
四君子(しくんし)=梅・竹・蘭・菊。
大人の知識として覚えておきましょう。
さて、2問目は読み方のクイズです。
【問題2】「行行子」ってなんと読む?
「行行子」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:鳥のヨシキリの異名です。この鳥がやかましく鳴くイメージを表した呼び名です。
<使用例>
「初夏、河畔の別荘にゆっくり寝に行ったつもりが、行行子の声で起こされたりするのよね」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 行行子(ぎょうぎょうし)です。
「仰仰子(ぎょうぎょうし)」とも表記します。「おおげさである」という意味の「ぎょうぎょうしい」という言葉に「子」をくっつけ、やかましく鳴く鳥の異名とする…なんともエスプリが効いていますね。「ヨシキリがうるさいわね」と言うより、「行行子(ぎょうぎょうし)が来てるわね…」と言うほうが、温かみと教養を感じる言い回しになりますね。ふだんの会話であまり使う機会はなさそうですが、日本語の文化的な背景を考える上では、興味深い言葉です。
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本日は、4月4日『しあわせの日』にちなんで、「子」という字の入った日本語から、
・四君子(しくんし)…梅・竹・蘭・菊。東洋画で「君子のおもむきがある」とされる4種の植物。
という知識と、
・行行子(ぎょうぎょうし)
の読み方、言葉の背景をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/photo AC
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱