「癒やし系」と聞いて、あなたはどんな人をイメージしますか? 今回は「癒やし系」という言葉の由来や、その特徴について解説します!
【目次】
【「癒やし系」ってどういう意味?】
『デジタル大辞泉』によれば、「癒やし系」とは「2000(平成12)年ごろに生まれた流行語」で、「安らぎを感じさせる人や物」と定義されています。「一緒にいるだけで癒やされる存在」と聞くと動物を連想する人も多いかもしれませんが、この言葉が生まれた当時は、ずばり「ほんわかした雰囲気のアイドル」のことでした。元祖「癒やし系」アイドルといえば飯島直子さん。さらに遡れば、菊池桃子さんがその代表として挙げられます。飯島直子さんを一躍有名にした缶コーヒーのCMは1994年ですから、この頃には「癒やし系」という言葉はすでに生まれていたことになりますね! バブル経済崩壊後、祭のあとの虚脱感に覆われた世の男性の、オアシス的な存在として注目を集めました。
【「癒やし系」って「具体的」にどんな人のこと?】
今や「癒やし系」と呼ばれるのは必ずしも女性とは限りません。その特徴や共通点を挙げてみましょう。
■穏やかな性格で、感情が安定している。
■笑顔が自然で、常に口角が上がっているイメージ。
■言動がゆったりと落ち着いて見える。
■周囲を温かく包み込むような包容力を感じさせる。
■批判的でなく、誰に対しても優しい。
■自然体で作為的な匂いがしない。
■ふっくら丸みを帯びて柔らかそうな外見。
そもそも、「癒やし」とは、「肉体の疲れや精神の悩み、苦しみを何かに頼って解消したり和らげたりすること」。上に挙げたような人の側にいれば、心が和んで、疲れも自然と癒やされる気がしますね!
【「癒やし系」の「使い方」がわかる「例文」4選】
■1:「ほんわか優しい雰囲気のタレントが『癒やし系』アイドルと呼ばれた」
■2:「『癒やし系』には人の気持ちを和ませる要素が必要不可欠だ」
■3:「彼女は『癒やし系』で『セクシー系』でもある希有な存在だ」
■4:「癒やし系の人は男女を問わず人気がある」
【「癒やし系」の「類語」「言い換え」表現】
■心を和ませてくれる
■一緒にいるだけで癒やされる
【英語で言うと?】
「癒やし系」をそのまま表現する英単語はありませんが、「癒やし」を英訳すると[relax]や[heal]になります。癒やし系の楽曲のことは[relaxing music]と表現できます。
・I was healed by her smile.(彼女の笑顔に癒やされた)
[comfort]でも「慰め」や「安心感」を表現できます。
・Her presence was a comfort to him.(彼女の存在が彼にとっては慰めだった)
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ストレス社会といわれる現代において、「癒やし系」を求める気持ちは、女性も男性も変わらない心理でしょう。実際、「癒やし系」と言われる人は、周囲からの好感度も高いものです。「癒やし系」はあくまで個性のひとつですから、全員がこれを目指す必要はありませんが、感情的になることが多く、気持ちが不安定だなと感じる人は、「癒やし系」の特徴をほんの少し意識してみるといいかもしれませんよ。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- 参考資料:『デジタル大辞泉』(小学館) /『プログレッシブ英和中辞典』(小学館) /『ランダムハウス英和大辞典』(小学館) :