【目次】
【「癒し系」の「意味」】
■「癒し系」とは?
「癒やし系」と聞いて、あなたはどんな人をイメージしますか?
『デジタル大辞泉』によれば、「癒やし系」とは「2000(平成12)年ごろの流行語」で、「安らぎを感じさせる人や物」と定義されています。
そもそも「癒やし」とは、「肉体や精神の疲れや悩み、苦しみを和らげること」。そんな人のそばにいれば、心が自然と和み、疲れも癒やされるでしょう。
■「癒し系」誕生は…
「一緒にいるだけで癒やされる存在」と聞くと動物を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、この言葉が広まった当初は、ずばり「ほんわかした雰囲気のアイドル」のことでした。代表的なのが飯島直子さん。1994年の缶コーヒーのCMで一躍注目され、「癒やし系女優」と呼ばれる存在になりました。
さらに遡れば、1980年代の菊池桃子さんも「元祖癒やし系」として後に語られることがあります。バブル経済崩壊後の虚脱感の時代に、「癒やし系」は男性にとってオアシス的な存在として注目を集めていったのです。
■「癒し系」の使い方
「癒し系」という言葉をどのように使うか…例文をいくつか挙げてみましょう。
・ほんわか優しい雰囲気のタレントが癒やし系アイドルと呼ばれた。
・癒やし系には人の気持ちを和ませる要素が必要不可欠だ。
・彼女は癒やし系でセクシー系でもある希有な存在だ。
・癒やし系の人は男女を問わず人気がある。
・私の推しメンは世界一の癒し系!
1990年代半ばごろの「癒やし系」は主に女性アイドルや女優を指しましたが、現代の「癒やし系」は性別を問わず使われています。
■「癒し系」はこんな使い方も!
さらに…人に対していうにとどまらず、こんな使い方もされるようになりました。
・癒し系ミュージック
・癒し系カフェ
・癒し系イベント
こうした表現は、1990年代後半からの「癒しブーム」を背景に広まり、人だけでなく音楽や空間、モノにまで「癒し系」という言葉が使われるようになったのです。
【「言い換え」「類語」】
■和み系
■ほのぼの系
■ほんわか系
■心を和ませてくれる
■一緒にいるだけで癒やされる
【職場で「癒し系」と言われる人の特徴】
「癒し系」は個性のひとつですから、さまざまなシーンでその特徴を発揮します。「癒やし系」と言われる人は周囲からの好感度も高いもの。職場で「あの人、癒やし系だよね」と言われるのはこんな人なのでは?
■1:周囲を温かく包み込むような包容力がある。
■2:批判的でなく、誰に対しても優しく接する。
■3:自然体で、作為的な印象を与えない。
■4:穏やかな性格で、感情の起伏が少ない。
■5:言動がゆったりしていて落ち着いている。
■6:人の話に割り込まず、じっくり耳を傾けられる。
■7:アドバイスはシンプルでわかりやすい。
■8:大変なときでも自分のペースを崩さない。
■9:励ましや勇気づけの言葉を自然にかけられる。
■10:安心感を与える笑顔を絶やさない。
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「癒し系」な人は、殺伐とした職場ではオアシスのような存在になり得ます。ただし、しっかり仕事をしてくれないと困りますよね。「癒し系だけど仕事はできない…」と言われてしまっては本末転倒です。
大切なのは、「仕事をきちんとこなしつつ、周囲を和ませる癒し系」であること。もし感情的になりやすい、気持ちが不安定だと感じることがあるなら、癒し系の特徴をほんの少し意識してみると、職場の雰囲気も自分自身も、ぐっと楽になるかもしれません。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- 参考資料:『デジタル大辞泉』(小学館) /『決定版 すぐに使える! 教養の「語彙力」3240』(西東社) :

















