【目次】
若宮町ってどこにあるの?「場所」
東京都新宿区若宮町は「地盤が硬い」と言われる牛込台地の高台にあります。すぐお隣は歴史のある上品な街として知られている神楽坂。若宮町は飲食店の並ぶ神楽坂通りにも近い位置にあります。神楽坂のほかに若宮町に接しているのが、 市谷船河原町、市谷砂土原町、払方町、南町、袋町。この辺りの町名の中には、江戸時代から続く情緒を感じるものが数多くあります。「丁目」がないものもあり、若宮町もそのひとつです。
若宮町の「最寄り駅」
若宮町から外堀に向かって坂道を歩いて下っていくと8分ほどで着くのが飯田橋駅。飯田橋駅は、JR中央・総武線、東京メトロ東西線と有楽町線、南北線、都営大江戸線が通っていて使い勝手がとてもよいです。そのほか、都営大江戸線の牛込神楽坂駅や東京メトロ東西線の神楽坂駅も利用できます。どの駅にもスーパーマーケットやコンビニエンスストア、薬局、レストランなどが揃っています。
若宮町の「地図」
若宮町の「歴史」と「由来」
「毘沙門天善國寺」の脇にある道を南へ進むと、すぐに若宮町があります。若宮町周辺は、お隣の神楽坂と同じく、江戸時代初期、 寛永年間(1624~1644年)ごろは大名や旗本の住む武家地でした。そしてのちに庶民の町へと変わっていきます。神楽坂近辺を発展させたのが、この「毘沙門天善國寺」。寛政4(1792)年の火事により麹町から神楽坂へと移転されてきた「毘沙門天善國寺」の門前に店や民家が徐々に増えて次第に賑わってきました。明治になると花街もつくられ、みるみる発展していきました。この周辺にはそのころに創業したお店も現存、また、ちょっと脇道に入ると古い石畳が残されていて、歴史を感じながら散策を楽しむことができます。
若宮町にある代表的な建物が、国の重要文化財でもある「旧馬場家牛込邸」。昭和3年に建てられた、昭和初期を代表する希少な大規模和風建築です(現在は倒壊の危険性が高まり、非公開)。かつてこの辺りが武家屋敷だったこともあってか、この邸宅周辺の高級マンションも、多くが和モダンな造り。落ち着いた雰囲気があります。
若宮町の「由来」とは?
若宮町の町名は、この町の鎮守が「若宮八幡宮」だったことに由来します。「神楽坂」の名の由来のひとつに「“若宮八幡宮”の神楽の音が坂まで鳴り響いたから」という説がありますが、その説に名前があがる「若宮八幡宮」が現在の「神楽坂若宮八幡神社」です。
「若宮八幡宮」は、鎌倉時代に源頼朝が戦勝を祈念して建立したとされていて、そののちに衰退していたのを太田道灌(どうかん)が文明年間(1469~1487年)に江戸城鎮護のために再興しました。
若宮町の3つの「魅力」
■1:神楽坂に近く路地裏散策が楽しい
若宮町はとても静かな住宅地ですが、そこから2分程度の距離に賑やかな神楽坂があります。神楽坂は老舗の料亭や居酒屋が集まるエリア。最近では話題のグルメスポットや有名飲食店、ショッピングスポットなども増え、昔ながらのお店と今どきのお店が混ざり合って独特の雰囲気を作り出しています。
また、神楽坂は「リトル・パリ」とも呼ばれていて、フランスとも縁が深い場所。これは若宮町のお隣、市谷船河原町にある「東京日仏学院(アンスティチュ・フランセ東京)」が1952年に設立されたことが関係しているともいわれています。「東京日仏学院(アンスティチュ・フランセ東京)」は、フランス政府公式の語学学校、文化センターです。
神楽坂周辺には、所々にフレンチレストランやバルなどが点在しています。若宮町から「毘沙門天善國寺」に出て「神楽坂通り」を横切り、「本多横丁」へと入っていくとすぐに、連日たくさんの人で賑わう「ルグドゥノム・ブション・リヨネ」というフランス料理店が見えてきます。「本多横丁」という通りの名の由来は、この通りに江戸中期から明治初期まで旗本の本多家の邸宅があったからなのだとか。飲食店がたくさん並んでいる横丁です。
■2:駅から近い高台にあってスーパーマーケットなども揃う
神楽坂や若宮町など、江戸時代には武家屋敷が建ち並んでいた牛込台地は人気のある高級住宅街エリアです。特に若宮町は、複数の路線が通る飯田橋駅から徒歩10分圏内。高台にありながらも、利便性が高い立地が魅力的です。
若宮町は、東京メトロ東西線の通る神楽坂駅からも徒歩10分程度。「毘沙門天善國寺」周辺よりもさらに奥にある神楽坂駅周辺は「奥神楽坂」と呼ばれていて、アパレルショップや雑貨店など個性的な店が並ぶ落ち着いた雰囲気のある場所です。なかでも、神楽坂駅前にあって注目を集めるのが「AKOMEYA TOKYO in la kagū」。お米を中心としたライフスタイルショップ「AKOMEYA TOKYO」の 旗艦店です。また、都営大江戸線の通る牛込神楽坂駅近くには大久保通りがあり、その通り沿いには大きなスーパーマーケットやカフェが充実していて買い物には困らない環境が整っています。
■3:近隣の学生たちで賑い活気がある
この近辺には「東京理科大学 神楽坂キャンパス」、「日本歯科大学 東京キャンパス」、「法政大学 市ケ谷キャンパス」など、飯田橋駅周辺には複数の大学があります。
江戸城牛込見附跡から南へ、四ツ谷駅付近までは江戸城外堀が続いていますが、外堀跡から外堀通りを挟んだ西側には、「東京理科大学」の校舎が並んでいます。 「東京理科大学」は、明治14(1881)年に「国の繁栄は科学技術が基盤である」との建学の精神から建てられた「東京物理学講習所」が始まり。校舎の近くには「東京理科大学近代科学資料館」があります。この建物の地下にあるのが「数学体験館」。「数学体験館」では、数学を五感で楽しく学べる教具・教材の展示がされていて、数学の楽しさやおもしろさを体感することができます。
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魅惑的な飲食店が並ぶ神楽坂からも近く、複数の路線が通る飯田橋駅からも程よく近い新宿区若宮町は、歩いてみてとても住みやすそうで、楽しい街だと感じました。賑やかな街に近い立地ながらも、とても静かな住環境で、スーパーマーケットや薬局など生活に欠かせないお店がそろっているのも魅力的です。高級住宅街ですが、この場所に一度でいいから住んでみたいと思いました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- PHOTO :
- 柳堀栄子
- WRITING :
- 柳堀栄子