「理解力」とは「物事の意味が正当にわかる力」のこと。仕事の現場で「理解力がない」と思われたり、「理解力が足りないんじゃない?」と指摘されるのはツラいですね。自分では理解しているつもりでも、他人からそう思われてしまっては…。「理解力がない人」の特徴が自分に当てはまるかチェックして、怪しかったら対策を取るべき! 今回はこの「理解力」について、しっかり確認していきましょう。

【目次】

「理解力がない人」は、空返事が得意です。
「理解力がない人」は、空返事が得意です。

「理解力」とは?「意味」や「類語」など基礎知識

■「理解力」の意味

「理解力」とは、理解する能力のこと。「物事の意味が正当にわかる力」です。

「理解」は、「内容や意味などわかること」「他人の気持ちや物事の意味などを正確に受け取ること」「相手の気持ちや立場に立って思いやること」です。それらの能力が高いことが「理解力がある」、能力が低いことを「理解力がない」と言います。

■「理解力がない」とは?

一般的に「理解力がない」と言われる人は、意思の疎通に問題があったり、話が通じない、話が嚙み合わない、トンチンカンなことをいう人のこと。会話やメールなどのやり取りで、相手がどこまで理解しているかを測ることは難しいものですが、内容や意図を正しく理解し合わなければ、ビジネス相手としては厳しいですね。

次に、「理解力がない人」はどんな人なのか、具体的に見てみましょう。


「理解力がない人」の具体的な「特徴」

■許容範囲が狭い

多角的に物事をとらえたり考えたりできない人は、新しいことや前例のないこと、自分の許容範囲外のことを理解しにくい傾向にあります。

■人の話をしっかり聞くことができない

うわの空で聞いていたり、最後まで話を聞くことができない人。会話でも文章でも、相手の示すことを理解しようと努めることが苦手な人ですね。

■早とちりや勘違いが多い

理解に努めるというより、自分の知見にちょっとでも当てはまるものがあると、それで理解したつもりになるということ。悪気があったり怠けているわけではない「早とちり」や「勘違いは」、仕事の現場ではとても厄介です。


【「理解力」の「使い方」がわかる「例文」5選】

■1:「先方の新しいIT担当者の理解力に問題があり、業務が予定通りに進まず困っています」

■2:「理解力が乏しい人にも正しくわかってもらえるように、取り扱い説明書の内容を工夫しましょう」

■3:「理解力を鍛えるためには、いろいろなジャンルの本を読むことが効果的です」

■4:「一度でピンとくる人と、何度言ってもわからない人がいるから、理解力の個人差をどう縮めていくかが新人教育の課題のひとつだ」

■5:「理解力を養うには、人の話をじっくり聞いたり、資料を読み込んだりと、ひとつひとつ丁寧にやっていくことが大切だ」


【「理解力がない」の「類語」「言い換え」表現】

・理解が足りない ・物わかりが悪い ・飲み込みが遅い ・話が通じない ・視野が狭い 

・頭の回転が鈍い ・勘が鈍い


【「理解力」を鍛えるための方法】

「理解力」には個人差がありますが、円滑な社会生活には一定程度の「理解力」が求められます。「理解力がない」と指摘されたことがある人や、自分の理解力に自信がない人、もっと理解力を高めたい人は、日々の努力で鍛えることが可能です!

■反復する

理解力を高めるには「反復」が効果的! 一度でわかったつもりにならないで、自分の理解を確認しつつ、何度も読んだり聞いたりしましょう。

■話を聞くときはメモを取る

キーワードになる言葉や疑問点など、短いものでも書きつけることを習慣にしましょう。見直してみると、自分の理解力が十分なのか、足りないのか、よくわかります。

■先入観をもたない

先入観こそ、勘違いや早とちりのもとです!

■めんどうがらない

「その話、もう何度も聞いてるから…」と、集中して聞くのがめんどうになるのはわかります。しかし何度も繰り返されるということは、それだけ重要だということ。「先入観」と同様「めんどう」も、理解力を鍛えるためには排除すべきです。

■「ホウ・レン・ソウ」を怠らない

自分がどこまで理解しているか、あるいは相手の理解力がどうなのか…を測るには、こまめな「報告」「連絡」「相談」が有効です。間違いや勘違いがその場で修正でき、理解の足りない部分にも気付けます。


【「理解力」は英語でなんという?】

■power of understanding

「理解力を養う」は[cultivate the power of understanding]となります。

また、「彼は古典文学の理解力に欠けている」は[He lacks the ability to understand the classics]と言います。

***

「あの人は理解力がないから…」と判定されてしまうと、仕事もやりづらいもの。たとえ理解力に問題があっても、落ち着いてひとつひとつ丁寧に対応することで、コミュニケーションは取れていきます。焦らず、じっくりと理解力を高めていきたいですね。

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
参考資料:『デジタル大辞泉』(小学館)/『日本国語大辞典』(小学館)/『日本大百科全書(ニッポニカ)』(小学館)/『大人なら知っておきたい モノの言い方サクッとノート』(永岡書店)/『プログレッシブ英和中辞典』(小学館) :