【目次】
池田山ってどこにあるの?「場所」
高級住宅街「池田山」があるのは、五反田駅の北側、坂道を5分ほど上がった高台のエリア。番地で言うと、品川区東五反田4丁目と5丁目で、桜田通り(国道1号線)と首都高速2号目黒線に挟まれています。
「池田山」は「城南五山」のひとつ。「城南五山」とは、江戸時代、大名屋敷があった武蔵野台地の東縁にある5つの台地のことで、「池田山」のほか、品川区上大崎3丁目の花房山、品川区東五反田1〜3丁目の島津山、港区高輪3・4丁目の八つ山、品川区北品川3~6丁目の御殿山があります。この「城南五山」は大正時代末期から宅地として開発され、現在はどれも都内の高級住宅街として知られています。
池田山の「最寄り駅」
池田山の最寄り駅は、五反田駅です。五反田駅からは、東京の主要駅を通るJR山手線、三田や日本橋を通る都営地下鉄浅草線、五反田〜蒲田間を結ぶ東急池上線の3路線が利用できます。JR山手線の利用で、五反田駅から品川駅までは6分、渋谷駅までは8分程度と都心へのアクセスが抜群によいのが嬉しいところ。また、五反田駅からはバスも豊富で、川崎駅のほか、世田谷区民会館行きや六本木ヒルズ行きのバスも出ています。
池田山の「地図」
池田山の「歴史」と「由来」
江戸時代、「池田山」は旧上大崎村と下大崎村にまたがっていて、備前岡山藩の池田家の広大な下屋敷がありました。その屋敷は「大崎屋敷」と呼ばれていて、上屋敷などに火災が起こった際の避難場所や家族の別邸、藩主の隠居住まいとして使用されていたそうです。明治になってからも、その多くの部分が池田侯爵邸として使用されていましたが、昭和初期に良質な住宅地として分譲されました。
「池田山」には、上皇后美智子さまのご実家・正田邸もありました。その場所は、現在「ねむの木の庭」という区立公園となっています。公園名は美智子さまが高校生時代に作られた「ねむの木の子守歌」という詩に由来、また、園内には、美智子さまが皇太子妃時代の1966年にイギリスのバラ育種会社・ディクソン社から捧げられたバラ「プリンセスミチコ」も植栽、そここそで美智子さまのゆかりを感じさせる公園になっています。
池田山の「由来」とは?
このエリアは、備前岡山藩主池田家の大名下屋敷があったことから「池田山」と呼ばれています。池田家がこの辺りに下屋敷を構えたのは3代藩主の池田光政のとき。明暦3(1657)年に起こった「明暦の大火」という火事により千代田区に拝領していた屋敷を焼失してしまったあとだといいます。最初は購入した1万5,800坪ほどの土地に抱屋敷を建て、そののちに敷地をどんどん拡張していきました。40年近くかけて手に入れた下屋敷の総面積は3万7,600坪におよぶ壮大な規模でした。ここからは富士山を望むこともできたそうです。
池田山の3つの「魅力」
■1: パワースポット「池田山公園」
池田山はとても起伏に富んだ地形をしていて坂道の多いエリアです。この地形の特徴を生かした池泉回遊式庭園が「池田山公園」です。旧池田邸の一部だったところを品川区が買い取り、整備を進めました。緑が豊かで、高台から池をのぞき込めるような形が特徴的です。この公園は、 風水でいうところの 霊峰富士からの「気」が流れる龍脈上に位置するのだそうで、近ごろではパワースポットとしても知られています。
■2:高い建物のないゆったりとした住環境
台地にある池田山のある東五反田5丁目周辺は、良質な住環境を守ための第一種低層住居専用地域に指定されています。高さ制限は10mまで。この辺りは敷地面積もゆったりとしていて、2〜3階建ての低層の住宅やマンションが並んでいます。道路が広く、とても広々とした街並みです。
池田山には「インドネシア共和国大使館」があります。こちらの建物は、もともと百貨店・松坂屋の創業一族でもある伊藤鈴三郎の邸宅で、昭和11年に建てられたものだそう。このほかにも、池田山には外壁が美しく、デザイン性の高い邸宅が数多く並んでいます。
■3:徒歩圏に駅がある
「池田山公園」周辺から五反田駅までは徒歩約15分。また、目黒駅までも同様です。閑静な高級住宅街でありながら、複数の駅に歩いて行けるというのは魅力。目黒駅からは、JR山手線や東京メトロ南北線、都営地下鉄三田線、東急目黒線などが利用できます。そのほか、南北線と三田線の通る白金台駅へも徒歩12分程度です。また、桜田通りと首都高速2号目黒線に挟まているので、車での移動も快適です。
***
池田山はそのブランド名にふさわしく静かな住環境が魅力的なエリアです。複数の路線が使える立地や、車でのアクセスがよいのも人気の理由。また、都心にありながら緑が多く、近隣の散策も楽しい場所です。のんびりと暮らせそうなこの場所は、住んでみたいと思わせられるさすがの佇まいでした。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- PHOTO :
- 柳堀栄子,AC
- WRITING :
- 柳堀栄子