「東琴」ってなんと読む?「とうきん」ではありませんよ!

明日、8月2日『ハープの日』です。これは「82(ハープ)」の語呂合わせで、日本ハープ協会が制定した記念日で、ハープという楽器をより多くの人に理解してもらい、その魅力を知ってもらいたい、という願いが込められているそう。ハープというと、日本では「竪琴(たてごと)」と呼ばれ、西洋の童話にもよく登場しますね。この楽器の起源は大変古く、紀元前3000年ごろの古代メソポタミアやエジプトに、すでにハープの原形となる楽器が存在していたようです。ということで、本日は「琴」という字の入った日本語クイズをお送りします。

【問題1】「和琴」ってなんと読む?

「和琴」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:いわゆる「日本のお琴」を指す、雅楽の弦楽器です。

<使用例>

「普段(ふだん)は活発な彼女が、和服姿で和琴を奏でるギャップには、女性が見てもため息が出るわね…」

かな3文字です。
かな3文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 和琴(わごん) です。

「琴」という字の音読みに「ゴン」がございます。
「琴」という字の音読みに「ゴン」がございます。

「琴」の音読みというと「木琴(もっきん)」「琴線(きんせん)」などなど、「キン」と読む例のほうがおなじみです。しかし、「和琴(わごん)」に限っては「ゴン」と読むのです。ちなみに「キン」は常用漢字の読み方で、「ゴン」は表外読み(常用漢字表に掲載されない読み方)です。「鉄琴(てっきん)」「洋琴(ようきん)」など、外来の楽器は「キン」と読みますが、日本の「お琴」は「和琴(わごん)」なのです。間違えないよう、ご注意を!

さて、2問目にまいりましょう。

【問題2】「東琴」ってなんと読む?

「東琴」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「和琴(わごん)」の異称です。ですので、以下のように言い代えて使うことができます。

<使用例>

「普段は活発な彼女が、和服姿で東琴を奏でるギャップには、女性が見てもため息が出るわね…」

かな5文字です。
かな5文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 東琴(あずまごと) です。

なぜ「和琴」をこう呼ぶのでしょうか?

「東琴(あずまごと)」は、中国から伝来した琴類を呼ぶ「唐琴(からこと)」と、日本式の琴である和琴を区別するために、古来、使われてきた呼び方です。同じ意味で「倭琴(やまとごと)」とも言います。「和琴(わごん)」の異称ですが、こちらは2文字とも訓読みの熟語で、雅(みやび)なイメージの表現になりますね。

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本日は、8月2日『ハープの日』にちなんで、「琴」という字の入った日本語から、

・和琴(わごん)

・東琴(あずまごと)

の読み方、言葉の背景などをおさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『精選版 日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
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小出 真朱