【目次】
「ボブ」2選
【1】結び目を隠す「シンプルなハーフアップ」
後頭部の丸みは、見た目印象の若々しさと華やかさに欠かせないポイント。この丸みを活かしたアレンジを教えてくれるのが、FIX-UP銀座店の店長、西村直人さん。「ただ束ねるだけでは後頭部がつぶれてしまうので、結び目を包むように2本の毛束を交差させます。結び目のゴムが隠れるだけでなく、膨らませたい部分にボリュームが出る大人のハーフアップになるんですよ」(西村さん)。
<アレンジ方法>
<STEP.1>耳より上の髪をひとまとめにしてゴムで束ねる
<STEP.2>束ねたゴムを挟んだ左右から各1束ずつ毛束をとる
<STEP.3>ゴムを隠すように2本の毛束を交差させる
<STEP.4>2本の毛束の先端をアメピンで留める
<STEP.5>結び目を抑えながらひとつまみずつ毛束を引き出す
<ヘアアレンジのコツ>
「耳より前にある髪は後れ毛として残しておくと、顔まわりが華やかに見えます。全部束ねてしまうとスッキリしすぎて、寂しい印象になるので耳にかけず、ふわっと垂らしておくといいですよ」(西村さん)。
【2】凝ったアレンジに見える「ねじりハーフアップ」
PEEK-A-BOO AVEDAアトレ恵比寿・店長兼ディレクターの神保樹敏さんは、「顎ラインのボブスタイルと相性がいいのは、ハチ上でつくるハーフアップ」だと言います。 「耳周りや襟足の短い髪を無理にまとめようとするのではなく、頭頂部とハチ上の髪をハーフアップにするのがオススメ。短めボブでも簡単に、そして綺麗なシルエットにアレンジできるのがハーフアップの利点です」(神保さん)。神保さんがつくるハーフアップは、うしろ姿だけでなく、正面、横から見てもうっとりするほど美しいシルエット。波巻きにしてねじって留める。簡単ステップで「上品さ」「優雅さ」「こなれ感」の三拍子が揃う、万能アレンジです。
<アレンジ方法>
<STEP.1>頭頂部の髪をストレートアイロンで波巻きにする
<STEP.2>頭頂部の髪をギザギザに取る
<STEP.3>まとめた髪をねじる
<STEP.4>ねじった毛束をピンで留める
<STEP.5>頭頂部の毛束を引き出す
<STEP.6>ハチ部分の毛束をねじりながら後頭部へ
<STEP.7>ねじった毛束をゴムで結ぶ
<STEP.8> Uピンを使ってゴムを隠す
<STEP.9>頭頂部とハチ以外の毛束を波巻きにする
<ヘアアレンジのコツ>
「頭頂部を波巻きにしておくことでニュアンスが出て、ねじって留めたときに高さもできます。頭頂部を引き出すときは『程よく』。引き出しすぎると頭が膨張して見えるので、正面から見たときに綺麗な扇型になるように意識してみてください」(神保さん)。
ねじってピン留め!短めボブの上品ハーフアップ【プロセスアニメ付き】
「ミディアム」4選
【1】高級感のある「くるりんぱハーフアップ」
Rougyヘアデザイナーの江良 栞さんによると、大人のハーフアップは毛先や結び目など、細かな部分に気を配るとうまくいくのだそうです。「ゆるめる、ほぐす、巻く…のひと手間で、ちょっと手をかけたアレンジに見えます」。また、このアレンジは毛量の少ない人でも多い人でも、量や毛質を選ばないのが魅力。「結び目から毛束を引き出す量を調整すれば、ボリュームアップもボリュームダウンもできます」(江良さん)。
<アレンジ方法>
<STEP.1>両耳の先端を結んだあたりから髪をまとめ、ゴムで留める
<STEP.2>ゴムの結び目の上で、毛束をふたつに分けて輪っかをつくる
<STEP.3>輪っかに毛束を通す
<STEP.4>緩んだ結び目を締めるように毛束を左右に引っ張る
<STEP.5>結び目を抑えながら、頭頂部の髪を少しつまんで引き出す
<STEP.6>ワックスを両手のひらになじませ、毛先を握ってカールをつける
<ヘアアレンジのコツ>
「モデルさんの髪はうねりやすくクセがあるので、束ねるプロセスから入りましたが、直毛で硬い髪質の方は、カールアイロンで髪の中間から毛先にかけて巻いておくと、アレンジしやすいですよ」(江良さん)。
うねりもパサつきも解消!高級感ある「ハーフアップ」の作りかた
【2】ねじってとめる「ピンだけでハーフアップ」
「顔まわりの後れ毛がパサつくと疲れた印象に見えてしまうので、アレンジの前にスタイリング剤をよくなじませて。シアバターなど柔らかいテクスチャーのものをつけると、みずみずしさ、ツヤ、束感も出すことができます」(Joemi by Un ami 副店長 大久保 瞳さん)。
<アレンジ方法>
<STEP.1>右耳上の毛束をねじりながら後頭部へ
<STEP.2> 後頭部の中央にピンで留める
<STEP.3> 左耳上の毛束をねじりながら後頭部へ
<STEP.4>ねじった毛束を後頭部の中央でピン留めする
<ヘアアレンジのコツ>
「後頭部の凹みが気になる方は、後頭部の毛束を少し引き出してボリュームを出すと頭の型が綺麗になります。引き出し過ぎると若作りに見えるので注意しましょう。ピンで留めた部分にヘアアクセサリーをつけても素敵です」(大久保さん)。
【3】くるりんぱとへアカフで「華やかハーフアップ」
このアレンジは、くるりんぱでつくるハーフアップ。くるりんぱというと、結んだ毛束の中央に穴を開けて上から下に髪の毛を通すのが通例ですが、ここで紹介するのは、毛束の横から髪の毛を通す応用編。横から毛束を通す利点について、PEEK-A-BOO NEWoMan新宿店・店長の栗原貴史さんに聞くと、「中央から毛束を通すと、毛束を通したサイドにボリュームができて後頭部がへこんだような印象になってしまいます。ですが、横から穴を開けて毛束を通すと、後頭部にしっかりとボリュームができて頭の形が綺麗に見えます」(栗原さん)。くるりんぱのあとに、頭頂部や後頭部の毛束を引き出してボリューム不足をカバーすることの多いアレンジですが、この方法であれば、引き出す手間が省けて簡単です。
<アレンジ方法>
<STEP.1>ハチ上の毛束をゴムで結ぶ
<STEP.2>結んだ毛束をくるりんぱする
<STEP.3>こめかみの毛束をねじって後頭部にピン止めする
<STEP.4>最後にヘアカフをゴムに差し込めば完成
<ヘアアレンジのコツ>
「ねじった髪から毛束を引き出すと若づくりで気張った印象に。ねじった毛束は崩さない方が品よく仕上がります。アレンジはシンプルが一番。やりすぎると抜け感が出ないので注意して」(栗原さん)。
40代が似合う「くるりんぱ」アレンジ|頭頂部のボリューム不足もカバーできるハーフアップは鉄板!
【4】アレンジ上級者に見せる「3回くるりんぱハーフアップ」
無造作ヘアに欠かせない「後れ毛」。実はこの後れ毛の作り方が難しいとか。「今、後れ毛のある無造作なスタイルが流行っていますが、ちょっと間違えると「ひどく疲れている」という印象を与えます。無造作ヘアとお疲れヘアは紙一重なんですよ」と、air-GINZA tower店長のAKIRAさん。大人の後れ毛はきちんと計算をして、あたかも無造作なように見せるのがポイントなのだとか。そのためには、「前髪をカールアイロンで巻くときは、1つの毛束を中間と毛先とで巻く方向を変えると毛束にニュアンスが生まれるので、無造作感を作ることができます」(AKIRAさん)ハーフアップにした結び目を3か所でくるりんぱするのも、このアレンジの特徴。「サイドを編み込んだような、ちょっと複雑な仕上がりになるのと同時に、束ねた髪が乱れにくくなるメリットがあります」(AKIRAさん)。
<アレンジ方法>
<STEP.1>耳から上の髪を束ね、ゴムで結ぶ
<STEP.2>束ねたゴムのあたりで、1回目のくるりんぱ
<STEP.3>毛束のサイドに穴を作り、そこに毛束を通して2回目のくるりんぱ
<STEP.4>反対側も同様に、3回目のくるりんぱをする
<STEP.5>毛束の結び目の下あたりをふたつに分け、左右に引っ張って結び目をきつくする
<STEP.6>結び目を基点に放射状に頭頂部の髪を引き出す
<STEP.7>肩にかかる毛先はカールアイロンで外巻きにする
<STEP.8>前髪は根元から中間にかけて、カールアイロンで外巻きに
<STEP.9>毛先はカールアイロンで内巻きに
<ヘアアレンジのコツ>
2度巻きするのは前髪だけでOK。「肩にかかる髪は毛先だけ巻いておけば、体を動かすたびに髪が自然に揺れるので2度巻きしなくてもニュアンスのある動きが表現できます」(AKIRAさん)。
脱・オバ髪!「無造作ヘア」と「お疲れヘア」の差は「後れ毛」にあり
- TEXT :
- Precious.jp編集部