【目次】
【「しごおわ」って知ってる?押さえておきたい「基礎知識」】
■意味
「しごおわ」は「仕事が終わった」という意味の若者言葉です。主にSNSで使用され、「#しごおわご飯」「#しごおわラン」などのハッシュタグにも使われていますよ。
■由来
すでにおわかりかと思いますが…「しごおわ」は、「仕事(しごと)終(お)わった」の「しご」と「おわ」を組み合わせてできた言葉です。「え? たった3文字、『と』と『った』を略したの?」と思われるかもしれませんね。
「しごおわ」は「ふろりだ(お風呂に入るために主にネット上の会話から離脱すること)」などの多くの若者言葉同様、ネットの匿名掲示板サイトから生まれ、「X(旧Twitter)」などのSNSで拡散・浸透した言葉だといわれています。口頭での発語と異なり、たった二文字でも、より素早く簡単に打てる省略語は、SNSネイティブな彼らにとって、便利でごく自然な言葉なのです。
【使い方がわかる「例文」4選】
では「しごおわ」はどのようにに使われているのでしょうか。チェックしてみましょう!
■1:「しごおわー」「お疲れ!」
■2:「しごおわ? ご飯行こうか!」
■3:「しごおわおつです(お疲れさまです)!」
■4:「しごおわ。てっしゅうー」
待ち合わせをしている相手に仕事が終わったことをLINEのメッセージなどでえ知らせたり、誰に言うともなく「X(旧Twitter)」などのSNSで呟いたり。言外に「やっと終わった…」という安堵や喜びの気持ちが滲んでいます。投稿へのリプライは「お疲れさまでした」「おつー」が定番です。
【「類語」「言い換え」表現】
■「しごわ」
「しごおわ」をさらに略して「しごわ」。略すのもこれが限界でしょうか(笑)。
■「バおわ」
「アルバイトが終わった」という意味の言葉で、「ばおわ」と平仮名で書かれることもあります。
■「只今、業務が終了いたしました」
ビジネスシーンでも使える言葉に翻訳すると、こんな感じでしょうか。
【「しごおわのたみ」「しごおわ侍」とは?】
「しごおわのたみ(民)」「しごおわ侍(ざむらい)」あるいは「しごおわの舞」といった言葉も見かけますが、単に語呂のよさを優先した言葉のため、どれも意味はほとんど同じです。
■「〜のたみ(民)」とは
ネットスラングで「たみ(民)」は人を表しています。つまり「しごおわのたみ」→「仕事が終わった人」。意味も使い方も「しごおわ」とほぼ同じです。
■「○○侍」とは
「しごおわ侍」という字面から、「侍」の文字が気になりますが、実は特に意味はなく、語呂や語感のよさから「バおわ侍」のように用いられています。「あげぽよ」の「ぽよ」や「カレぴ」の「ぴ」と同じようなもの言葉遊びですね。「しごおわ侍」は人気YouTuberが頻繁に使ったことから、拡散・浸透したともいわれていますよ。元ネタは、2010年ごろから「X(旧Twitter)」で、自分の趣味や好みを自己紹介する際に使われた「「拙者○○大好き侍」という表現ではないかとされています。
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「しごおわ」はメッセージのやりとりやSNS、ネット掲示板をフィールドに使われる言葉で、日常会話で使われることはあまりありません。話し言葉に近く、よりフランクに相手に状況を伝えられる言葉として、今も現役の若者言葉です。夕方や深夜近く、若者たちのナマの呟きを覗いてみてはいかがでしょうか。コミュニケーションの一助となるかもしれませんよ。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- 参考資料:『現代用語の基礎知識』(自由国民社) :