長崎・福江島にあるラグジュアリーホテル「五島リトリートray by 温故知新」は、2022年8月にオープン。遥か昔に、島のシンボルである鬼岳(おんだけ)の噴火できたとされる「鐙瀬(あぶんぜ)」溶岩海岸を一望する高台に建っています。長崎・福江島の玄関口、福江空港(五島つばき空港)から車で約10分というアクセスのいい場所でもあります。
エントランスを抜け、ロビーへと歩みを進めると窓の先には海と空。しばしの間、佇んで静かに眺めを堪能します。壁面と天井に配された鏡面のアルミパネルに屋外の景観が映り込み、大きなテーブルは水盤のように空と雲を映し出しているのに気づきます。ホテルの中にいるのにまるで周囲の風景や自然と一体化しているように感じました。
ホテルの設計とインテリアデザインを担当したのは、橋本夕紀夫デザインスタジオ。ホテルの建設中に掘り出された溶岩石がインテリアにアレンジされ、長い信仰の歴史からインスパイアされたスタンドグラスなど、五島や長崎の記憶を受け継ぐプロダクトが、館内各所にちりばめられています。
滞在中は夕刻や夜、早朝など時間帯を変えてここを訪れ、ゆっくりと流れる時間と光の移り変わりを感じながら過ごしました。
全室オーシャンビュー! 五島の自然に包まれて過ごす心地よさ
ロビーでしばし眺めを楽しんだら客室へ。26室のみの客室は全てオーシャンビュー、そして、露天風呂が配された造りです。
今回は、「オーシャンビュー パノラマデラックス」に滞在しました。70平米ある角部屋で、ベッドや露天風呂などあらゆるところから眺めを楽しむことができます。眺め重視派には、最適の場所といえるでしょう。
早速、絶景の露天風呂を堪能します。海と空を眺めながら、海風を肌に受け、自然を独り占めにしたような湯あみ。心身ともに解放されていくのがわかります。この後、ベッドに身を横たえてお昼寝も心地よさそう。ですが今回は、体が温まったところで、予約しておいたスパへ向かいます。
自然の恵みを取り入れたトリートメントで癒やされる
ラグジュアリーホテルにステイする大きな魅力はやはりスパ。橋本夕紀夫氏は五島の海や自然を表現するアートワークの素材のひとつとして、乾くと自然に割れてくる特殊塗料を使ったモダンな和紙を採用しました。「ray spa」のカウンセリングルームやトリートメントルームにも配されています。
トリートメントのメニューは五島特産の椿オイルなど、ここならではの素材を使うトリートメント「ray spa レインタッチ」をセレクト。椿オイルでのボディトリートメントと、水を全身で感じる「ヴィシーレインシャワー」を組み合わせたシグネチャーメニューです。
ヴィシーシャワーが体験できるリゾートホテルはレア。ゆっくりと滞在できる機会に受けておくべきです。オールハンドのトリートメントとヴィシーシャワーの相乗効果でしっかりと血流が促され、代謝もアップ! トリートメント後は全身すっきり、生まれ変わったような心地よさでした。
ディナーで五島の恵みと美酒を堪能する
ディナーはロビー上の「ray dining」にて。四季を通じて獲れる魚の種類が豊富なことで知られる五島。旬の魚介だけでなく地産のさまざまな野菜、そして、ミネラル豊富な牧草で育ち、生産量の少ない五島牛も自慢です。これらの島食材を「地域の光」ととらえて、生産者に敬意を払いながらもっとも美味しく仕立てる「光の和食」が味わえます。
先付けから始まり水菓子まで、9品のコース仕立て。シャンパーニュやワイン、地酒など、その日の料理に合わせた7種のグラスペアリング(¥13,560~)も楽しみました。
ウォーターグラスやガラスの器は、長崎で工房を営む「瑠璃庵」とコラボレーションし、波佐見焼の器なども使われ、味覚だけではない長崎の魅力を感じながらのディナーが進みます。
さらに、ディナーの後はロビー脇のバーへ。
昼間とは違う、光と影の織り成す空間に身を置いて美酒を堪能しながら、離島の旅は更けていきました。離島へのラグジュアリーな癒され旅はやはり連泊がおすすめです。早速、計画してみてはいかがでしょう。
『五島リトリートray by 温故知新』
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- TEXT :
- はまだふくこさん ライフスタイルジャーナリスト
- WRITING :
- はまだふくこ