艶、ハリ、弾力、引き締まったフェースライン。さらに脳科学の新知見からも解き明かす。
スキンケアの効果と価値には敏感なプレシャス世代。それでも、「クリームのべたつきが苦手。エイジングケアは美容液で十分です」という、残念な声もちらほら。美容液と比べてリッチなものが多いのは優れた肌効果の証と心得て。
雑誌『Precious』12月号では、特集「美の欲望は『クリーム』が叶える」と題して、保湿にハリ、艶、弾力、引き締めはもちろん、高揚感や幸福感まで期待できるクリームの最新情報を、識者と共に徹底検証。歴代最高峰クラスが出揃う今シーズンは、美の欲望を叶える運命の逸品と出合う、絶好のチャンスです。
今回は、香りで選ぶのはありか、ハンドタッチの効用など、謎多き「クリーム」の正体をご紹介します。
クリームのこと、どこまで知っている?できること、できないこと。謎多き「クリーム」の正体を探る
しっとり、もっちり、ふっくらなどクリームの後肌感にはポジティブな表現が多いものです。
「クリームの濃密な感触が、脳で“快”の刺激として受け止められれば、心地いいと感じたテクスチャーで、幸せホルモンが活性化する可能性があります」(東北大学 加齢医学研究所 脳科学研究部門 細田千尋准教授)など、まだ知られていないクリームの新常識に迫ります!
Q:幸福感に導かれるクリームの官能性とは?
A:クリームが肌に与えてくれる恩恵を知らずに、お手入れを続けているなんて! 近年、ニューロサイエンス(神経科学発想)を応用した製品が注目され、科学的にも証明されつつあります。例えば『コスメデコルテ AQ』は、幸せホルモン「オキシトシン」が真皮の再生に寄与するのを発見。「ラ・プレリー」は『SC ラックス クリーム N』による脳波測定で、幸福感を司る前頭葉活性を実証しています。
細田准教授は「心地いい刺激に対して脳が反応し、オキシトシンが活性。しっとり感が持続するクリームはより長く活性する可能性もあるので、お手入れは丁寧に、を心得て」
Q:香りでクリームを選ぶのもありですか?
A:ニューロサイエンスでは、脳にダイレクトに届く香気成分も重要なキーワード。「心地いい香りが脳に伝わると気持ちが高揚、肌も改善、このサイクルが生まれます。脳はクリームを塗った報酬で、その前の行動を肯定。よりお手入れが楽しく、前向きになるという循環が生まれます」と細田准教授。クリームを心地いいと感じる香りで選ぶことは大いにあり、欲望に従順といえそうです。
Q:プレステージなクリームもリフィル対応が常識?
A:クリーンであることもラグジュアリーの条件なのです。環境への配慮から標準化しつつあるリフィル対応。このリフィルをモードに解釈したのが「シャネル」です。旅先に携帯できるデュアル コンポーネント ジャーを採用。付属のゴールドの蓋が美しくスマート! サステイナブルはラグジュアリーの証です。
Q:クリームは手で使うものだけど、ハンドタッチの効用とは?
A:過度な摩擦はNGですが、「資生堂」の最新知見では、肌内の毛穴そばにある立毛筋の活性(マッサージ)がたるみ改善につながることが明らかに。さらに「脳に心地いいを伝えることが大事なので、手で肌に触れることは、脳神経科学的にも賛成です」と細田准教授。
クリームの効果は手によって、さらに開花させることも可能なのです。
※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
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- PHOTO :
- 戸田嘉昭、森村健一郎(パイルドライバー/静物)
- COOPERATION :
- 東北大学 加齢医学研究所 脳科学研究部門 細田千尋准教授
- EDIT :
- 五十嵐享子(Precious)
- 取材・文 :
- 安倍佐和子