皮脂分泌が盛んだった10〜20代は、毛穴のつまりやテカリ。そして年齢を重ねた30〜40代は毛穴の開きやたるみというように、世代をまたいでも「毛穴」悩みは尽きないという女性は多いはず。

タカミクリニック

毛穴外来を持つ、美容皮膚科「タカミクリニック」の本田先生に、春ならではの毛穴のケアについて教えていただきました。笑顔の似合う毛穴レス肌を叶えて、春のおしゃれをもっと楽しみましょう!

専門医に学ぶ、毛穴悩みを制する正しいケア方法

—春にかけて、肌にはどのような変化が訪れているのでしょうか?

「寒く乾燥した冬を経て代謝が鈍っていたところに、今度は紫外線が高まり、アレルギーが出やすくなる時期ですね。花粉症で、赤みやかゆみ感が出てくる方も多いです。毛穴に関していうと、これから夏にかけて気温と湿度の上昇により、テカリと毛穴の開きを気にされる患者さんが増えてきます」

30〜40代では特に、どのような毛穴悩みが多いのでしょうか?

「一番は、毛穴のたるみですね。30〜40代は、若いころに比べて皮膚の新陳代謝が低下し、角質層の生成がうまくいかずに毛穴が開きっぱなしになりがちです。それが進行して、たるみになってくるんです。鼻に特化すると、黒ずみと開きがミックスしたお悩みが多いですね。これまでにどのようなスキンケアをしてきたかということが、肌の変化となって如実に現れてくるのが40代前後です。加えて、たるみやシワといったエイジングのお悩み重ねってきますね」

なるほど。これまでの積み重ねなんですね。

「そうなんです。無意識的にこするようなお手入れや、ベリベリっと剥がすシートタイプのものは、やはり刺激となるので影響が出てきますね。あとは紫外線をどれだけ浴びてきたか、ということも毛穴の開きにつながってきます」

専門医に学ぶ、毛穴悩みを制する正しいケア方法

肌状態を知って、ぜひスキンケアの油分調整を

毛穴で悩む時、避けるべきスキンケア方法はありますか?

「カバー力が高く密着性が強いファンデーションや、クリームファンデーションなどの油分の多いアイテムが、毛穴つまりの原因になることがあります。スキンケアも同じです。クリームをたっぷり1年中使っている方は、その油分が毛穴に残りやすくなる可能性が。毛穴に悩む方は、油分よりも水分を補給することを重視して、季節や肌状態に合わせて油分調整をするのがおすすめですよ」

自宅でのスキンケアで、心がけることはありますか?

「アレルギーがないならば、弱いピーリングで肌を整えるのは有効です。摩擦の心配のない、塗るだけで角質ケアができるものがいいですね。クリニックでもピーリングは、20種類ほど用意しています。併せて、ビタミンCも積極的に取り入れたい成分ですね。ビタミンCは、毛穴の引き締めのほか、過剰な皮脂の分泌や酸化防止、コラーゲンの生成もサポートしてくれます。避けていただきたいのは、スクラブや剥がすパック、拭き取り化粧水といった、肌に負担をかけるもの。肌を傷めて、赤みや乾燥を引き起こしてしまうこともあります。紫外線ケアは、言わずもがなですね。皆さんきっとこまめにUVアイテムを塗っているかと思います。毛穴のみならず、シミや肌のハリ全体にも悪影響ですから、1年中通して紫外線ケアは行ってくださいね」

ベースメイクでのアイテム選びはいかがでしょう?

「テカリを抑えてくれるような専用の毛穴カバー下地や、『24時間落ちない!』と謳っているアイテムは、肌に優しいクレンジングでは落とし切れないことがあります。そうなると、洗浄力の強い石油系のクレンジングを使わざるを得なくなりますよね。そうすることで、必要な角質を傷つけバリア機能を損ない、結果として毛穴を悪目立ちさせてしまっている方も少なくありません。すべてが一概にNGというわけではなく、賢いアイテム選びと、使う頻度を考えながらお手入れをしていただけたらと思います」

落とすケアは、とても重要なんですね。

「そうですね。洗い方に関して言えば、強すぎないクレンジングを選び1分間以内に落とす、ということをおすすめしています。洗顔フォームは30秒以内に洗い流して、マッサージをしないことです」

クレンジング&洗顔は、やり過ぎ注意!

本や美容雑誌でクレンジングしながらマッサージしましょう。と書いてあるのを見たことがあります。

「そうですね。お風呂の中で念入りにメイクを落としながらするマッサージは、湿度でやわらかくなった毛穴に対して摩擦になってしまうんです。それが肌を傷める一因にもなります。ですから、クレンジングは、40秒〜1分くらいを目安に。それで落ちないメイクは、密着性の高いもの。しっかりとしたメイクを落とすために刺激の強いクレンジングを探すより、ベースメイクから変えてみるのも手だと思います」

朝の洗顔はいかがでしょうか。水だけで済ます、という声もよく聞きます。

「その前の晩、どのようなスキンケアをしたかにも依るかと思います。油分の多いクリームを使っているならば、水だけで済ますのはおすすめしません。肌に油分が残ったままだと化粧水などが浸透しませんから、優しい洗顔フォームで洗っていただくことも大切です。肌が極端に乾燥していたり、つっぱっている人は、改善するまではぬるま湯のみの洗顔で良いかと思います。誰かにとって良いお化粧品が、自分にとって良いとは限りません。肌状態を見て、『やり過ぎない』ということも意識してみると良いかもしれませんね」

毛穴に関しての化粧品や、毛穴専門エステも最近は多いですよね。

「そうですね。たくさんの毛穴対策コスメが出ていますよね。正しく、やり過ぎに注意しながら試してみるのは良いと思います。ただ、年齢を重ね大きく開いてきた毛穴へのアプローチは、外用薬やエステでは難しい点もあります。タカミクリニックでは、その方の状態やお好みに合わせていくつかの毛穴治療方法をご提案しています。中でも、開いた毛穴の内側に肉芽を強制的に作らせるという新しいアプローチものとして『スポッツピール』というメニューがあります」

開いた毛穴を埋める?新発想の毛穴治療を体験

スポッツピールのメソッドについて教えていただけますか?

「この『スポッツピール』は、毛穴一つひとつに効力の高いピーリング剤『トリクロロ酢酸』を丁寧に流し込むことで、皮膚の再生を促進させ毛穴を内側から小さくするという、タカミクリニックオリジナルの治療法です。皮膚の内側から毛穴を埋めるので、これまで毛穴の数が多い、大きい、深いといった頬や鼻の頑固な毛穴にも、高い効果を期待できます。個人差はありますが、だいたい5~10回ほどで目立つ凹みは気にならなくなるかと思います」

「スポッツピール」の仕組み

話題の治療法「スポッツピール」を実際に体験

1. 洗顔
2. 医師による診察

肌状態、生活、体調についてカウンセリング。肌状態に合った施術内容を提案してくれる。

3. 毛穴の一つひとつにピーリング剤を流し込み、中和

薬剤塗布直後から、チリチリとした軽い痛みあり。数分後、中和剤を流した後は、痛みは消失。

4. 3の工程を、各毛穴に行う
5. 冷却して終了

薬剤を塗布すると、その毛穴部分が白く変わり、熱を持ったような感覚がありますが「痛い!」と感じるほどではなく、施術はあっという間です。白くなった部分は、10分ほどで元に戻り、翌日以降に毛穴サイズの小さなかさぶたとなり、4、5日後には自然にポロポロと落ちてゆきました。気になっていた小鼻の凸凹が、なめらかになったのを見た目でも実感できました。

スポッツピール:鼻 ¥15,000/1回
一か月に1回のペースで、5〜10回が目安
※翌日からメイクが可能

「乾燥肌を自覚されている人が多いのか、保湿というと水分より油分に目がいっている女性が多い」と本田医師は言います。新しい化粧品に飛びつく前に、普段何気なくしているスキンケア方法とアイテムの振り返りも心がけたいですね。

「与え過ぎず、落とし過ぎず」、自分に合ったケアを見つけることこそが、ポアレス肌への近道です。 

本田えりさん
美容皮膚科タカミクリニック 医師
(ほんだ えり)スキンケア指導も含めた診察が人気。

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
EDIT&WRITING :
八木由希乃