「夏断ち」ってなんと読む?「なつだち」ではありません!

明日・6月15日は、1950(昭和25)年に、日本で初めて、官製の暑中見舞葉書が発売された日です。昨今ではデジタル化が進んで、2024年は現在、暑中見舞いに特化した葉書ではなく、夏らしい貝殻の模様がプリントされた「夏用はがき」が発売されております。デジタルメッセージに慣れたからこそ、手書きのメッセージのぬくもりは印象的だと思いますので、活用なさってくださいね。暑中見舞を送る期間は、一般に二十四節気の「小暑」から「大暑」の期間とされており、2024年は7月6日から8月6日までがこれにあたります。8月7日に「立秋」を迎えますと、それ以降は残暑見舞となります。ということで、本日のクイズは「夏」「暑」という字の入った日本語クイズをお送りします。

【問題1】「夏断ち」ってなんと読む?

「夏断ち」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「僧侶が夏に外出せずに一所(いっしょ)にこもって修行をする夏安居(げあんご)の期間、在家の者も酒・肉などを飲食しないこと」を言う言葉です。

<使用例>

「彼女はお寺のお嬢さまだから、夏断ちの期間は、お酒は控えていらっしゃると思うわ」

「〇〇ち」。
「〇〇ち」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 夏断ち(げだ-ち) です。

仏教用語では、夏の修業期間を「夏(げ)」と呼びます。
仏教用語では、夏の修業期間を「夏(げ)」と呼びます。

「夏」の音読みは「カ」を使用する言葉が多いですが、「夏断ち」のように「ゲ」と読むものもございます。特に仏教に関連した言葉は「夏(げ)」と読む例が多い、と覚えておきましょう。

さて、2問目は「暑」という字の入ったクイズです。

【問題2】「暑中り」ってなんと読む?

「暑中り」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「暑さのために体をこわすこと」です。

<使用例>

「6月とはいえ、今日は真夏日になるらしいから、暑中りに気を付けないとね」

「〇〇〇〇り」。
「〇〇〇〇り」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 暑中り(しょあた-り) です。

「暑気中り(しょきあた-り)」の同義語です。

「食あたり」「食べ物にあたる」など、「体を壊す」という意味での「あたる」は、「中る」と表記します。覚えておきましょう。

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本日は、6月15日、日本初の官製の暑中見舞葉書が発売された日にちなんで、「夏」「暑」という字の入った日本語から、

・夏断ち(げだ-ち)

・暑中り(しょあた-り)

などの読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/郵便局ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
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小出 真朱