「ソサイチ」をご存じですか?  最後のひとつ、を意味する「ラスイチ」、過去いちばんを意味する「過去イチ」といった言葉のイメージから、「ソサ」って何だろう? と想像した人もいるかもしれませんが、「ソサイチ」は、一語で、サッカーから派生した競技の名称。2023年は日本チームがアジア大会で優勝したこともあり、国内でもじわじわと人気が高まっています。ということで今回は「ソサイチ」について。7月7日が「ソサイチの日」ということにちなんで、その起源やサッカーとの違いなどについて説明します。

【目次】

ソサイチとは?ポルトガル語の発音から競技名となりました。
ポソルトガル語の発音から競技名となりました。

【「ソサイチ」とは?「意味」と「由来」】

「意味」

「ソサイチ」は、1950年代ごろにブラジル・リオデジャネイロで発祥した「7人制サッカー」が起源といわれています(一般のサッカーは1チーム11人です)。そして、オフサイドがなく、交代も自由。コートは一般のサッカーの約3分の1と小さく、ボールは重く、弾みにくいものが使われます。ブラジルには「ソサイチ」のプロリーグがあり、2011年には初のワールドカップが開催されました。日本では、2006年に「日本ソサイチ連盟(現在の一般社団法人 日本ソサイチ連盟=Japan Football 7 Society Association:JF7SA)」が設立され、同連盟が管轄・主催する公式リーグ「FOOTBALL 7 SOCIETY LEAGUE」が開催されています。

ちなみに、サッカー(フットボール)の発祥は中世のイギリス。ヨーロッパや南米に広く知られるようになり、国際サッカー連盟(FIFA)が設立されたのは、1904年のことでした。

■「由来」

「ソサイチ」の語源は、「社交的サッカー」を意味する[Football Society]。ポルトガル語で[Society]は「ソサイチ」と発音するため、ブラジルや日本ではそれがそのまま競技名となりました。


【「サッカー」「フットサル」との違いは?】

「ソサイチ」の特徴を把握するため、「サッカー」、そして「ソサイチ」同様「サッカー」から派生した競技だといわれている「フットサル」との違いについて、主なものを比較してみましょう。

■コートの大きさの違い

サッカー:縦90~120m、横40~90m
ソサイチ:縦45~55m、横25~35m
フットサル:縦38~42m、横18~22m

コートの大きさは、サッカー>ソサイチ>フットサルですね。

■ゴールポストの大きさの違い

サッカー:幅7.32m、高さ2.44m    
ソサイチ:幅5m、高さ2.15m ※少年用サッカーゴール
フットサル:幅3m、高さ2m

ゴールポストの大きさも、サッカー>ソサイチ>フットサルです。また、使用するボールは、「ソサイチ」はサッカーと同じ5号球。ただし、ソサイチのボールは重く弾みにくくなっていることから、感覚としては4号球のボールを使うフットサルに近いそうです。

■プレー人数の違い

サッカー:11人
ソサイチ:7人(ローカルルールとして、8人制があることも)
フットサル:5人

交代人数はサッカーが1試合に再d際5名、3回までと決まっているのに対して、ソサイチとフットサルは制限がありません

■靴の違い

サッカー:底面に突起や金属製の部品がついたスパイクシューズ
ソサイチ:スパイクシューズも会場によっては可
フットサル:インドア用のトレーニングシューズ

■試合時間の違い

サッカー:前後半で各45分
ソサイチ:前後半で各25分(国際リーグ戦)、前後半各20分(国内リーグ戦)
フットサル:前後半で各20分

つまり、「ソサイチ」はサッカーと比べて約3分の1のコートサイズで、オフサイドなし、選手交代は自由。11人制に比べてメンバーが揃いやすく、全員がボールに触れる機会が多いなど、親しみやすいのが大きな特徴です。サッカーがしたくてもプレーする環境がない、あるいは、人数が集まらない…そんな課題を解決するために発展してきたスポーツです。


【7月7日が「ソサイチの日」の理由】

■「ソサイチの日」は「誰が」「何のため」に決めたの?

7月7日の「ソサイチ(7人制サッカー)の日」は、一般社団法人日本ソサイチ連盟により制定されました。南米発祥の7人制サッカー「ソサイチ」の普及を目的とします。2017(平成29)年に、一般社団法人 日本記念日協会により認定・登録されています。

■どうして「7月7日」?

「ソサイチ」が「7人対7人」で試合することから、数字の7が重なる7月7日が記念日に選ばれました。


【ビジネス雑談で役立つ「ソサイチ」の知識】

■「F7SLソサイチリーグ」って知ってる?

「FOOTBALL 7 SOCIETY LEAGUE」は、2006年から日本国内での普及活動を続けてきた日本ソサイチ連盟が主催する、日本で唯一のソサイチ公式リーグ”です。2017年、リーグ元年として国内におけるソサイチのさらなる普及を進めるべく、公式リーグを関東・関西・東海・北海道の4つのエリアで開幕しました。また、2017年はリーグ所属選手から選ばれたソサイチ日本代表チームを結成し、念願のブラジル遠征を実現しました。2019年には、東北・北信越・九州を加え、7つのエリアでソサイチリーグが発足しました。そして同年、リーグチャンピオンチームを集結させた全国大会『F7SL CHAMPIONS CUP』を開催しました。さらに、中国・四国が加わり、現在は9つのエリアに拡大しています。

■「ソサイチ」の大きな魅力は?

前述の通り「ソサイチ」は7人制。このため、ひとりひとりがボールに触れる時間が長くなります。11人制であるサッカーよりも集中力が求められ、動きも、よりダイナミックなものを求められます。こう聞くと「かなり体力がいりそう…」と心配になりますが、「ソサイチ」は選手交代の制限がなく、何度でも自由に交代できますし、試合時間もサッカーより短め。全力でプレーを楽しめるといわれています。

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「ソサイチ」は難しいルールやサッカーほど複雑な戦術スキルが必要ないため、サッカー初心者でも始めやすいとも言われています。今後ますます盛り上がりそうな競技ですから、周囲よりひと足早く、推しチーム、推し選手を見つけてみてはいかがでしょうか。

この記事の執筆者
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参考資料:『現代用語の基礎知識』(自由国民社) 一般社団法人ソサイチ連盟HP(https://j-society.com/society/) 日本ソサイチ連盟 FOOTBALL 7 SOCIETY リーグ事務HP(https://football7society.jp) 一般社団法人日本記念日協会HP(https://www.kinenbi.gr.jp) :
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