脚本・演出、冨坂 友(とみさかゆう)さんによる舞台『逃奔政走(とうほんせいそう)-噓つきは政治家のはじまり?-』は、ふとしたことから浮かび上がったスキャンダルにより、大ピンチに陥った女性県知事をめぐるポリティカル・コメディ。本日7月14日(日)23:15~の『情熱大陸』(MBS/TBS系)では、本公演の稽古シーンなども放送予定です。
主役である女性県知事・小川すみれ役を演じる鈴木保奈美さんに、舞台の魅力から瑞々しい感性を保つ秘訣まで、たっぷりとお話を伺いました。
「コメディならではの演出方法は、すごく貴重な体験でした」
「冨坂さんの脚本はペースが大事なんです。だからドラマのときも『考えないで勢いでいってください』とは、けっこういわれました。あとは『このセリフの頭のここをつかみたいから、ここを大事にしてほしい』とかも。感情よりも体をどう動かすかというところでできあがってくる、冨坂さんの理想的な見え方があるのだと思うんですが、面白いことに、体を動かすほうから演技に入っていくと、逆に感情的なことがわかりやすかったりもするんです。『こうやって走っていっちゃうってことは、こういう気持ちなんだな』って、後づけで理解できる。非常に的確で、わかりやすい演出だと思います。きっとシチュエーションコメディだからこその、演出の仕方があるんですね。」
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「私きっと、若いころのほうがカッコつけていたと思うんです」
「私、若いころのほうがカッコつけていて、『わかりません、知りません』がいえないタイプだったんです。でも50歳を過ぎたら、そんなことは別に恥ずかしくないって思い始めました。あとは仕事仲間やプライベートの友人にも、楽しい人がいっぱいいるんですけど、私が好きな人って、みんなどこかへんてこだったり、おっちょこちょいだったりするんですよ。でもそういう人こそ魅力的だし、一緒に会うと楽しくて、元気をもらって、また会いたいなって思うんです。『あれ、完璧な人なんていない。なんで私はちゃんとしてないといけないって、今まで思っていたんだろう』って、 ある時点から感じるようになったんですね。
それが50歳前後くらいのことで、そこからなんとなく自分の“変”を隠さずに小出しにしてみたら、面白いっていってくれる人が出てきたりして、これでいいんだと、考え方が好転しました。わからないことは教えてっていえばいいし、間違ったら『ごめんなさい、今のはナシ』っていうことが、できるようになったんです」
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「自分が想像できる範囲で何かをしたいとは、いつも考えないようにしています」
「私が思いつく程度のものは、大したものじゃないと思ってるので、あまり自分が想像できる範囲内で『これをやりたい』などは考えないようにしています。それよりも、新しい出会いとか、私の知らない未知の世界の方がもってきてくださるもののほうが、楽しいことができるのではないかと。だからどんな依頼があっても、面白そうだなって思ったらすぐに乗っかることができるよう、その体力とメンタルの準備は、常にしておきたいなと思っています」
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■舞台『逃奔政走-嘘つきは政治家のはじまり?-』現在公演中!
公演日程/
【東京公演】2024年7月5日(金)~16日(火) 会場/三越劇場
【京都公演】2024年7月20日(土)・21日(日) 会場/京都劇場
脚本・演出/冨坂友
出演/鈴木保奈美、寺西拓人、相島一之、佐藤B作ほか
公式サイト/公式 X
制作/アガリスクエンターテイメント
主催/フジテレビジョン
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- PHOTO :
- 黒沼 諭(aosora)
- STYLIST :
- 犬走比佐乃
- HAIR MAKE :
- 福沢京子
- WRITING :
- 湯口かおり
- EDIT :
- 福本絵里香