「亡ぶ」ってなんと読む?「なぶ」ではありませんよ!
明日・7月26日は『幽霊の日』です。1825(文政8)年のこの日、江戸三座のひとつ、中村座で、四代目鶴屋南北作の歌舞伎『東海道四谷怪談』が初めて上演されたことに由来します。『東海道四谷怪談』とは通称『四谷怪談』でおなじみの怪談のこと、「お岩さん」と言えば、日本で最も有名な幽霊ではないでしょうか? 暑気払いに怪談で涼をとりたい時期でもありますし、本日は「幽霊」をキーワードにした日本語クイズをお送りします。
さて、幽霊といえば亡者のことですが…
【問題1】「亡ぶ」ってなんと読む?
「亡ぶ」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「なくなる。絶える」「すたれる」「死ぬ」などの意味をもつ言葉です。
<使用例>
「亡びゆく風習を、あえてたどってみるのも一興じゃない?」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 亡ぶ(ほろ-ぶ) です。
「亡」の表外読み(常用漢字表に掲載されない読み方)です。意味合い的には納得ですね。
さて、幽霊と言えば「怨(うら)み」がつきもの、ということで…2問目にまいりましょう。
【問題2】「怨嗟」ってなんと読む?
「怨嗟」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「怨み嘆くこと」という意味の言葉です。
<使用例>
「ここに立つと、被害者の怨嗟の声が聞こえるようね…」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 怨嗟(えんさ) です。
「怨念(おんねん)」など、「オン」と読むイメージの強い字ですが、「怨恨(えんこん)」という熟語では「エン」と読みます。「怨嗟(えんさ)」は「エン」で読む熟語で、「おんさ」とは読みません。…勘違いをしている方もいらっしゃったのでは?
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本日は、7月26日『幽霊の日』にちなんで、
・亡ぶ(ほろ-ぶ)
・怨嗟(えんさ)
の読み方などをおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/東京新聞ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱