わずか数cm四方の小さな時計の中に宿る、つくり手の情熱と物語は伝統と革新をつないできた時計づくりの軌跡であり「奇跡」そのもの。だからこそ、じっくりと時間をかけて育まれたクリエイションはこんなにも美しく、エモーショナルで、私たちの心を揺さぶるのです。
雑誌『Precious』9月号では、【「新作時計」が生む感動のスペクタクル】と題して、全27ブランド・32本の魅力を総力レビュー! 燦々たるジュエリーウォッチから進化を遂げるラグジュアリースポーツウォッチまで、今年発表された新作から厳選してご紹介しました。
今回はその中から、ゴールドが織りなす艶やかなニュアンス、パネライ『ルミノール クアランタ ビテンポ ゴールドテック(TM)』と名品ウォッチがスタイリッシュに進化したゼニス『クロノマスター オリジナル トリプルカレンダー』の魅力をお伝えします。
「新作時計」が生む感動のスペクタクル
【パネライ】色褪せることのないゴールドが織りなす艶やかなニュアンス
ゴールドテック(TM)は金にプラチナと銅を配合した独自素材。GMT針の先端にはスーパールミノヴァ加工を施し、夜でも高い視認性を誇る。
3日間パワーリザーブを備え、旅先や出張先で大活躍。薄型の自動巻きキャリバー「P.900/GMT」を搭載したスリムなシルエットが、大きめサイズながらも女性でもつけやすいポイント。
時計製造における重要なファクターのひとつが、マテリアルの開発です。機能性もさることながら、心に響く審美性への探求心が、革新的な素材を生み出してきました。
「パネライ」が誇るのが、艶やかなゴールドテックTM素材です。色褪せにくく、濃厚な赤みを帯びたゴールドが、コンパクトな『ルミノール クアランタ』コレクションの最新作に採用されています。文字盤上の「Bi Tempo」とは、イタリア語で第二時間帯を意味する言葉。針にも金メッキを施し、ゴールドテックTMケースとブラックダイヤルが見事な色の対比を織りなすGMTモデル。どんな場所にいても、知的かつオーセンティックな装いを完成させます。
【ゼニス】往年の名品ウォッチが現代女性にふさわしくスタイリッシュに進化
1969年の希少なプロトタイプに範をとったスレートグレーのオパライン文字盤。デニムにもジャケットにも合わせやすい色彩が魅力。左右のクロノグラフカウンターの上に月と曜日表示、6時位置にムーンフェイズを配置。往時の魅力が漂う一方で、ムーブメントには最先端の「エル・プリメロ 3610」を搭載する。
そのヴィンテージな趣に、たちまち心が奪われてしまうクロノグラフモデルが、ゼニスから登場しました。1/10秒計測を可能とするクロノグラフ『エル・プリメロ』に、曜日・日付・月を表示するトリプルカレンダーとムーンフェイズを搭載した新作は、1969年のオリジナルモデルへのオマージュから生み出されたもの。
初代『A386』のプロポーションを忠実に再現したデザインが、正統派の復刻とも呼びたい、由緒正しき佇まいを見せています。かの時代を彷彿させる38mm径も現代の女性の手元になじみやすいサイズ感。スレートグレー文字盤が強調するレトロシックな魅力が、装いをクラスアップしてくれるでしょう。
※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
※文中の表記は、SS=ステンレススティールを表します。
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- PHOTO :
- 池田 敦(CASK)
- STYLIST :
- 関口真実
- EDIT&WRITING :
- 安部 毅、安村 徹(Precious)