「褒貶」ってなんと読む?「ほうせん」ではありませんよ!
明日、10月4日は『お取り寄せの日』です。「4」は「食(しょく)」に通じることと、お・と(10)り・よ(4)・せ、の語呂合わせでこの日に制定されました。実りの秋、全国各地のおいしいものをお取り寄せしたくなる時期でもありますね。ご家庭でのプチ贅沢や、自分へのご褒美に…という使い方も楽しそうです。ということで、本日は「褒」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「褒貶」ってなんと読む?
「褒貶」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「褒(ほ)めることとけなすこと」という意味です。
<使用例>
「彼は芸術家肌で、世間の毀誉褒貶は気にせず、自身の感覚で動くタイプよ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 褒貶(ほうへん) です。
「褒貶(ほうへん)」、読めたでしょうか? 「褒(ホウ)」は常用漢字ですが「貶(ヘン)」がちょっと難しいですね。「貶」は「けな-す」とも読む字ですが、「貴賤(きせん)」の「賤(いや)しい」という字と今混同しやすいので、お気を付けください。さて、「褒貶(ほうへん)」はヒントで上げた通り、「褒めることとけなすこと」という意味で、「毀誉褒貶(きよほうへん)」は「褒めたりけなしたりする、世間や他者のさまざまな評判」のこと、または、「世間の評判はさまざまである、ということのたとえ」として使われる四字熟語です。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「褒め称す」って何と読む?
「褒め称す」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「しきりに褒める。褒めちぎる」という意味です。
<使用例>
「あまり褒め称されると、裏があるのでは? と勘ぐってしまいます」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は…(褒めそやす) です。
難易度の高い問題でした。というのも「褒めそやす」の「そやす」という言葉は単体ですと「おだてあげる。そそのかす」「はやしたてる。ひやかす」という意味で、「称す」とは書きません。「褒め称す」という複合語でのみ、当て字で「称」という字を使うのです。…というわけで難問だったのですが、言葉そのものはよく使われますので、大人の知識として表記を覚えておきましょう。
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本日は、10月4日『お取り寄せの日』にちなんで、「褒」という字の入った日本語から、
・褒貶(ほうへん)
・褒め称す(ほ-め-そや-す)
の読み方、言葉の背景をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本記念日協会ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱