【目次】

【「寒露」とは?読み方と意味をわかりやすく解説】

■「読み方」

「寒露」は「かんろ」と読みます。

■「意味」

「寒露」は二十四節気のひとつです。二十四節気とは、1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けた、季節の移り変わりを示す目安のこと。「立春」「春分」「夏至」「秋分」「冬至」なども、二十四節気のひとつです。

「寒露」という言葉には、「冷気にあたって霜になってしまいそうな冷たい露が、草木に降りるころ」という意味があります。二十四節気では「寒露」は「秋分」の次にあたり、秋が次第に深まっていくころ。秋が深まり、朝晩の空気がひんやりとして、草木についた露にも冷たさを感じるようになる…「寒露」という名前には、そんな季節の変化が表れているのです。


【2026年の寒露はいつ?期間はいつからいつまで?】

■どうして固定された日付ではないの?

「寒露」は、旧暦では9月の節にあたり、現在の暦では10月8日ごろに迎えます。現在の二十四節気は、地球から見た太陽の位置をもとに、太陽の視黄経を15度ずつ区切って定められています。季節が一巡する時間と暦の1年の日数にはずれがあり、うるう年による調整も行われるため、寒露の日付は年によって前後します。国立天文台は、翌年の二十四節気の日付と時刻を、毎年2月に発表する「暦要項」に掲載しています。

■2026年の「寒露」はいつ?

2026年(令和8年)の「寒露」は、10月8日(木)。天文学的に言えば、『寒露』は太陽の視黄経が195度となるとき。従って、厳密には2026年の「寒露」は10月8日15時29分です。

ちなみに2030年までの「寒露」は…
2027年(令和9年)……10月8日
2028年(令和10年)……10月8日
2029年(令和11年)……10月8日
2030年(令和12年)……10月8日

■「寒露」の期間はいつからいつまで?

二十四節気は、それぞれの節気に入る「日」を指すだけでなく、次の節気までの「期間」を指すこともあります。この考え方に従えば、2026年(令和8年)の「寒露」の期間は、10月8日から、次の二十四節気である「霜降」の前日、10月22日まで。およそ2週間が「寒露」の時期にあたります。


【「白露」「寒露」「霜降」はどう違う?】

■「白露」「寒露」「霜降」の順番は?

二十四節気では、「立秋」から「立冬」の前日までが、暦の上での秋。秋の節気は、「立秋→処暑→白露→秋分→寒露→霜降(そうこう)」の順に進みます。つまり、「白露」と「寒露」は隣り合った節気ではなく、その間に「秋分」があるのですね。

「白露」は例年9月上旬、「秋分」は9月下旬、「寒露」は10月上旬、そして「霜降」は10月下旬。季節が進むにつれて秋は次第に深まり、「寒露」「霜降」と、冬の訪れが近づいていきます。

■「白露」とは?

「白露(はくろ)」は、例年9月上旬ごろに迎える二十四節気です。「露が凝って白く見える」という意味があり、夏から秋へと季節が移り変わるころを表します。

■「寒露」とは?

「寒露」は「白露」から約1か月がたち、秋がさらに深まったころです。「白露」が草木に白い露が宿るころを表すのに対し、「寒露」は秋がさらに深まり、草木に冷たい露が結ぶころを表しています。

■「霜降」とは?

「寒露」の次にやってくるのが「霜降(そうこう)」で、「霜が降りるころ」という意味があります。

つまり、「白露」「寒露」「霜降」という言葉をたどると、「白く見える露」から「冷たい露」、そして「霜」へ。秋が深まり、冬へ近づいていく季節の変化が、それぞれの名前にも表れているのです。


【寒露のころに楽しむ花・風景と秋の行事】

■「寒露」のころの風物詩は?

秋が深まる「寒露」のころには、秋の虫が鳴き止み、菊の花が咲き始めます。北国では初氷、標高の高い山では初冠雪のニュースが聞かれることでしょう。秋の収穫が進む時期で、農家は忙しい時期ですね。

このころ、伊勢神宮では、例年10月15日~17日に「神嘗祭(かんなめさい)」が行われます。神嘗祭は年間1500回に及ぶ神宮の恒例のお祭りのなかでも、最も重要なお祭り。その年に収穫した新穀(しんこく)を天照大御神に捧げ、御恵みに感謝します。天皇は皇居の神嘉殿にて皇大神宮を御遙拝され、日本各地の神社でも神嘗祭遥拝式が斎行されます。

また、重陽の節句は9月9日で、旧暦のこの日は菊の花を楽しむ秋の時期にあたります。2026年の旧暦9月9日は、現在の暦では10月19日です。重陽の節句は、陽数とされる奇数の「9」が重なる日です。中国では菊を飾り、菊酒を飲んで長寿や無病息災を願いました。この風習が日本に伝わり、江戸時代には幕府でも盛大に行われ、庶民の間でも菊の花の出来を競ったり、菊人形をつくったりして親しまれました。

■「十三夜」

「十三夜」は、旧暦9月13日の夜に月を楽しむ、日本のお月見の風習です。2026年は10月23日(金)で、次の節気「霜降」を迎える日にあたります。寒露から霜降へと季節が進むころ、満月より少し欠けた月を眺めてみるのもよいでしょう。

■菊

「重陽の節句」に象徴されるように、秋を代表する花のひとつが「菊」です。菊には開花時期によってさまざまな種類がありますが、秋菊は10〜11月ごろに花を咲かせます。ちょうど「寒露」から「霜降」へと秋が深まっていく時期ですね。菊は古くに中国から日本へ伝わったとされ、当初は薬用として、その後は観賞用として広まりました。平安時代以降は、春の桜や梅と並ぶ、秋を代表する花として親しまれるようになったとされています。

■コスモス

「秋桜」とも呼ばれるコスモスも、秋を彩る花です。メキシコ原産のキク科の植物で、もともとは日が短くなることで花を咲かせる短日植物。そのため、本来は秋に開花します。現在は品種改良によって早咲きの品種もあり、開花時期には幅がありますが、「寒露」のころには各地でピンクや赤、白などのコスモスが咲く風景を楽しむことができます。

■紅葉

「寒露」のころは、地域によっては紅葉が見ごろを迎え始める時期。日本では、気候や地形などの条件から、各地で美しい紅葉が見られます。まず北日本や標高の高い山などから紅葉が進み、秋の深まりとともに次第に各地へと広がっていきます。鮮やかな紅葉には、気温や水分、光など、さまざまな環境条件が関係していますが、特に昼夜の寒暖差が大きいことや適度な湿度があることなどが、美しい紅葉につながるとされています。


【寒露の時期に旬を迎える食べ物】

「寒露」のころに旬を迎える食材と言えば、松茸やしいたけ、まいたけなどのきのこ類。旬のしいたけは香りがよく、肉厚なのも特徴です。春と秋に旬を迎えます。野菜では、かぶ、さつまいも、チンゲンサイなど。果物では柿や栗などが旬を迎えます。また、魚でぜひいただきたいのが、ししゃも。卵を蓄えるメスは「子持ちししゃも」と呼ばれ、焼いて食べれば、濃厚で歯ごたえのある卵の食感が味わえます。

■栗

秋の味覚の代表格ともいえる「栗」は、9〜10月に旬を迎えます。品種によって収穫時期は異なりますが、「筑波」や「銀寄」などは9月下旬から10月上旬が熟期。「寒露」のころは、まさに旬の栗を楽しめる時期なのです。

■柿

柿の旬は10〜11月ごろ。「寒露」を迎える10月は、さまざまな品種の柿が店頭に並び始めます。柿には大きく分けて「甘柿」と「渋柿」があり、さらにそれぞれがいくつかのタイプに分けられます。品種によって出荷時期も異なり、10月中下旬ごろから出荷される「富有(ふゆう)」など、秋の深まりとともに旬を迎える品種もあります。

■さつまいも

さつまいもも、秋を代表する味覚のひとつです。焼きいもはもちろん、煮物や天ぷら、スイートポテトなど、食事からお菓子まで幅広く楽しめるのも魅力。「寒露」のころは、ほくほくとした温かい料理が恋しくなり始める時期でもありますね。

■秋刀魚

秋の魚といえば、やはり「秋刀魚(サンマ)」。塩焼きにして大根おろしを添えるなど、シンプルな調理でも季節を感じられる食材です。栗や柿、さつまいもとともに、寒露のころの食卓に秋らしさを添えてくれます。


【寒露のころに知っておきたい体調管理と暮らしの知恵】

■朝晩の冷え込みには、重ね着で調節を

「寒露」のころは、朝晩はひんやりするのに、日中は汗ばむような日も多いもの。そんな時期に頼りになるのが、カーディガンや薄手のジャケット、ストールなど、さっと脱ぎ着できるアイテムです。「今日は何を着よう?」と迷ったら、一日の最低気温と最高気温をチェックする習慣を。秋のおしゃれを楽しみながら、気温の変化にもスマートに対応できます。

■寝具も少しずつ秋仕様へ

夜の空気に冷たさを感じ始めたら、寝具も秋仕様に。いきなり冬用の布団に替えるのではなく、薄手の掛け布団や毛布をプラスして、その日の気温に合わせて調節できるようにしておくと便利です。パジャマも長袖に替えて、眠る環境を少しずつ秋へシフト。季節の変化をきっかけに、ベッドまわりを整えて。

■「秋の夜長」こそ、眠りを大切に

日が暮れるのが早くなり、夜の時間が長く感じられる秋。読書や映画を楽しんでいるうちに、つい夜更かししてしまうこともありますね。心地よく秋を過ごすためにも、睡眠時間はしっかり確保したいもの。お気に入りのパジャマや寝具を用意して、「眠る時間」そのものを楽しむのも、秋らしい過ごし方ではないでしょうか。

***

「寒露」を迎えると、秋はいよいよ深まり、夜の長さを実感するころです。空気が澄み、月が美しく見える夜が増え、よく晴れた秋の日は「菊日和」と呼ばれることも。なんとも風流な季節ですね。

菊やコスモス、色づき始める木々を眺め、栗や柿など旬の味覚をいただく――。「寒露」のころは、目にも舌にも嬉しい秋がいっぱいです。食欲の秋を楽しみつつ、深まりゆく季節を五感でじっくりと味わってみてはいかがでしょうか。

この記事の執筆者
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参考資料: 参考資料:『日本国語大辞典』(小学館) /『デジタル大辞泉』(小学館) /『日本大百科全書 ニッポニカ』(小学館) /『世界大百科事典』(平凡社) /国立天文台「中秋の名月(2026年9月)」(https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2026/09-topics03.html?utm_source=chatgpt.com) /国立天文台「中秋に月を見る」(https://www.nao.ac.jp/news/blog/2021/20210921-moon.html?utm_source=chatgpt.com) /農林水産省「日本の年中行事と食『十五夜とお月見団子』」(https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2510/event03.html?utm_source=chatgpt.com) /国立天文台「暦Wiki」(https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/C3E6BDA9A4CECCBEB7EEA4C8A4CF.html?utm_source=chatgpt.com) :