「十百万」ってなんと読む?「じゅうひゃくまん」ではありません!
本日はまず、いきなりクイズから始めます。
【問題1】歴の言葉「十日夜」ってなんと読む?
日本古来の暦(こよみ)に関する言葉で、陰暦10月10日を言う「十日夜」の正しい読み方をお答えください。
ヒント:特殊な読み方ですが、元の音を活かしています。
<使用例>
「今日は十日夜だから、田の神さまにお餅をお供えしましょうね」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 十日夜(とおかんや) です。
「十日夜(とおかんや)」は、日本古来、陰暦10月10日に行う、その年の収穫を祝う行事のひとつです。稲の収穫が終わるころの行事ですが、2024年の新暦ですと、明日、11月10日が「十日夜(とおかんや)」に当たります。
「十日夜(とおかんや)」は主に関東で行われてきた農村行事で、関西でこれにあたるのが「亥の子祝い(いのこいわい)」です。こちらは「亥の月」とされる陰暦10月の最初の亥の日に行い、2024年は11月7日がこれに当たりました。「十日夜(とおかんや)」「亥の子祝い(いのこいわい)」ともに、お餅をそなえたり食べたり、という風習がございます。冬の始まりの時期でもありますので、お餅を頂いて滋養をつける日にしてはいかがでしょうか?
さて、2問目は「十日夜(とおかんや)」にちなんで「十」という字の入ったクイズです。
【問題2】「十百万」ってなんと読む?
「十百万」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:こちらも特殊な読み方ですが、もとの音を活かした読み方です。
<ヒント>
「あのお宅は質素に暮らしているけれど、実は十百万の大地主なのよ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 十百万(とっぴゃくまん) です。
「十百万(とっぴゃくまん)」は、「十千万(とちまん)」や「八百万(やおよろず)」などと同じく、「大変大きな数」の概念を表す表現です。「十百万(とっぴゃくまん)」と、促音(っ)の入った響きに勢いがあり、「すご~くたくさん」というイメージが湧きますね。
別の話になりますが、会計書類などで現在でも「10百万」「100百万」という単位を使用している例がございます。こちらは「3桁ごとに数字を区切る欧米式の数え方」を基礎にしたもので、「10百万=10,000,000万=一千万」「100百万=100,000,000=一億」になります。日本の単位は4桁で上の単位になりますが、会計書類などでは「3桁カンマ」を基礎とした数え方が採用されているケースが多いので、「10百万」という書式の読み解き方も、知識として覚えておきましょう。
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本日は、11月10日、2024年の「十日夜(とおかんや)」の情報をお送りしながら、
・十日夜(とおかんや)
・十百万(とっぴゃくまん)
の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/鹿児島県大島郡瀬戸内町ホームページ/武藏屋ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱