七五三の…「被布」ってなんと読む?「かぶせぬの」ではないですよ!
明日、11月15日といえば「七五三」ですね。晴れ着をまとった可愛らしいお子さんたちの姿がまぶしい日です。お子さんの和装の晴れ着を彩るアイテム、日本人として、定番のものの名称は知っておきたいですね。ということで本日は「七五三の和装」に関連した日本語クイズをお送りします。
【問題1】「被布」ってなんと読む?
「被布」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:次の画像のような、着物の上にまとうベストのようなアイテムのことです。
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 被布(ひふ) です。
「被布(ひふ)」は、もともと、和装の防寒着の一種で、綿入りの温かなつくりになっています。江戸中期ごろは、男性の茶人や俳人が着用していましたが、その後、婦人も着用するようになりました。そしt、和装用の道行(みちゆき)コートが登場すると、大人はそちらを着用する向きとなしましたが、被布は子ども用の和装の外着として発展しています。晴れ着用の帯結びは、幼いお子さんですと着崩れの心配がありますが、被布は簡易な帯結びの上にスモック状に着用できます。そのうえ、動きやすいため、特に七五三の3歳の女児用によく用いられ、最近では男児用の被布も注目されています。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「扱き帯」ってなんと読む?
「扱き帯」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:次の画像のような「正装用の飾り帯」で、一幅の布地を帯下側に巻き、左うしろ脇に蝶結びにして垂らすのが定番の装いです。
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 扱き帯(しご-き-おび) です。
「扱き帯」は、帯を結ぶ七五三の晴れ着、主に7歳女児用のものや、花嫁衣裳で定番の装飾です。一幅の布をしごいてピンと張り、帯の下に巻きつけます。最近では成人式などの振袖で、おしゃれ用としてこれを結ぶコーディネートも出てきています。アクセントカラーが映える装飾で、うしろ姿の蝶結びも美しいのが特徴です。
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本日は、11月15日「七五三」に関連して、お子さん用の和装の晴れ着のアイテムの名称から、
・被布(ひふ)
・扱き帯(しごきおび)
の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本記念日協会ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)/photo AC
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱