最近、映画館に行きましたか? 大きなスクリーンからの光を浴びながら観る映画の迫力は格別ですよね! 12月1日は「映画の日」。今回はこの記念日にまつわるトリビアをご紹介します!

【目次】

【「映画の日」とは?意味と由来】

■「映画の日」は「誰が」決めたの?

12月1日は、日本の映画界の記念日「映画の日」です。これは一般社団法人映画産業団体連合会(映団連)が制定し、日本記念日協会により、認定、登録されています。

■「意味」「目的」は?

「映画の日」は、映画を劇場で観ることの魅力を知ってもらうことを目的としています。

■「いつ」からある?「由来」は?

1896(明治29)年11月25日から12月1日、発明家、トーマス・エジソンが発明したキネトスコープが、日本で初めて神戸で輸入上映されました。そして、この年から数えて60年目にあたる1956(昭和31)年に、12月1日が「映画の日」と制定されました。「映画の日」は、日本で初めての映画の有料公開という、映画産業発祥を記念する日なのです。


【TOHOシネマズなど「映画の日」の「割引」や「サービス」】

「映画の日」には、毎年、映画関係者への表彰などのイベントが行われています。また、多くの劇場で「鑑賞料金:一般1,000円」など、割引料金で映画を観られるサービスがあります。価格は映画館によって異なりますが、一般料金は通常2,000円程度なので、かなりお得ですね! 多くの映画館が毎月1日を「ファーストデ−」として鑑賞料金の割引しているのは、もともと「映画の日」の12月1日にちなんだ設定だったようです。

■「映画の日」は「TOHOシネマズ」がお得!

「TOHOシネマズ」では、毎月1日は「ファーストデイ」として映画が通常料金一般2,000円のところ、1,300円で鑑賞できますが、「映画の日」である12月1日は、1,000円になります。(※一部対象外の作品や別途追加料金が必要な場合もあります。)


【ビジネス雑談に役立つ「映画の日」と「映画」にまつわる雑学6選】

■映画産業団体連合会って?

映画産業団体連合会は、1953(昭和28)年設立の社団法人です。現在は日本の大手映画関連会社36企業の集合体により構成され、映画文化や映画芸術、映画産業の発展を図るための活動を行っています。

■2024年開催の第69回「映画の日」中央大会で表彰されるのは?

2024年、第69回となる「映画の日」中央大会で表彰されるのは、特別功労章が「ゴジラ-1.0」製作チーム、シンエイ動画株式会社。映画の劇場用予告編等制作会社である株式会社ガル・エンタープライズと、映画の劇場用予告編等制作会社である株式会社バカ・ザ・バッカに、感謝状が贈られる予定です。

※中央大会には、招待状のある方のみ入場可。また、セキュリティの観点により、中央大会の日程・時間・場所は公開されていません。

■2023年開催の第68回「映画の日」中央大会で表彰されたのは?

第68回「映画の日」式典では、映画業界で40年以上勤務した永年勤続功労章31名の表彰が行われました。特別功労章は、「ALWAYS 三丁目の夕日」や最新作「ゴジラ-1.0」など、次々とヒット作を産み出してきたプロデューサーの阿部秀司さん

また、漫画『SLAM DUNK』の原作者であり、映画『THE FIRST SLAM DUNK』の原作・脚本・監督を務め、世界中を熱狂させた漫画家の井上雄彦さんに特別功労章が。そして劇場版『ONE PIECE』シリーズ全15作品の原作者であり、最新作『ONE PIECE FILM RED』では総合プロデューサーを務めた、漫画家の尾田栄一郎さんに特別功労章が贈呈されました。

さらに、邦洋合わせて2023年のナンバーワンヒット映画となった『THE FIRST SLAM DUNK』は、同時に授賞式が行われた第41回ゴールデングロス賞(全興連)映画部門で最優秀金賞も受賞しています。1990年代に連載された原作漫画に熱狂した世代も、今やすっかり大人。「モーションキャプチャー」を駆使したリアルで美しい映像に、「久々に映画館に何度も通った!」という声をあちこちで聞いた作品でした!

■トーマス・エジソンが開発した「キネトスコープ」って?

前述の通り、日本で初めて映画が公開されたのは、今から130年近く前、1896(明治29)年の神戸でした。当時の映写機はアメリカの発明家、トーマス・エジソンが開発した「キネトスコープ」。現在のようにスクリーンに映像が映し出されるスタイルではなく、鑑賞者が高さ1,2メートルの木箱の中に写る映像を覗き込むというスタイルでした。

その後、「映画の父」とも呼ばれるフランスの映画発明者、リュミエール兄弟がエジソン開発の「キネトスコープ」の改良型である「シネマトグラフ」を開発。クリーンに映像を映し出すことで、一度に多くの人々が鑑賞できるようになりました。当時のフィルムの長さは17メートル。手で回すことで撮影・上映でき、映像は約50秒だったそうです。

■日本で最初に映画がつくられたのは?

日本人が初めて撮った映画が公開されたのは、1897(明治30)年。輸入映画が初めて公開された翌年です。タイトルは、「日本橋の鉄道馬車」。写真材料商の小西本店(のちのコニカミノルタ)で働く浅野四郎という人物が、機械の試験のために撮った映像でした。内容は、大晦日の日本橋の様子を映したものだったそうですから、ドキュメンタリーに近いものだったのかもしれません。

■「弁士(べんし)」って知ってる?

日本映画の黎明期、映画と言えば、音声・音響、特に俳優の語るセリフが入っていない「無声映画(サイレント映画)」が普通でした。音声は「活動弁士」と呼ばれる人が舞台上に立ち、スクリーンの映像に合わせて内容を解説していたのです。「活動弁士」とは、活動写真(=映画)を弁ずるところからこう呼ばれたそうです。トーキー(発声映画)に移行し始めたのは、1930年代前半(昭和初期)といわれています。

■5月23日の「キスの日」は映画が由来!

「キスの日」の由来は、1946(昭和21)年5月23日に公開された、『はたちの青春』(松竹/佐々木康監督)。実はこの映画、日本で初めてキスシーンが撮られた映画でした! キスシーンの撮影現場では、ふたりの唇の間にオキシドールを染み込ませた小さなガーゼを挟み、実際に俳優がキスをして見えるように注意深く撮影されたそうですが、映画館の大きなスクリーンに現れたキスシーンに劇場内の観客は騒然。連日映画館が満員となるほどの話題になったそうです。

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ソファでごろごろしながら観る映画の楽しみはやめられませんが、劇場で観る映画の臨場感と迫力は、やはり別格。劇場のスクリーンで観るワクワク感は、いつになっても変わりません。2024年の「映画の日」は日曜日です。ぜひ、映画館の情報をチェックしてみてください。

この記事の執筆者
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参考資料: 『日本国語大辞典』(小学館) /『デジタル大辞泉プラス』(小学館) /一般社団法人映画産業団体連合会(http://www.eidanren.com/index.html) /一般社団法人日本記念日協会(https://www.kinenbi.gr.jp) :