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プロフィール


名前:デンゼル・ワシントン(Denzel Washington)

出生地:アメリカ合衆国 ニューヨーク州 マウントバーノン

生年月日:1954年12月28日

1975年ごろから俳優として活動を開始し、1981年公開の『ハロー、ダディ!』でスクリーンデビューしたデンゼル・ワシントン。1987年公開の『遠い夜明け』で知名度が大きく向上し、1989年公開の『グローリー』では第62回アカデミー賞と第47回ゴールデングローブ賞で助演男優賞を受賞しました。1992年公開の『マルコムX』、1999年公開の『ザ・ハリケーン』、2001年公開の『トレーニング デイ』、2012年公開の『フライト』、2016年公開の『フェンス』での演技は非常に高く評価され、これまでに多くの映画賞で主演男優賞を受賞しています。

私生活では、1983年に女優のポーレッタ・ピアソンと結婚。1984年に長男ジョン・デヴィッド、1987年に長女カティア、1991年には双子の次女オリヴィア、次男マルコムを授かっています。ジョン・デヴィッドとオリヴィアは俳優、カティアとマルコムは映画監督として活動中です。

「若いころ」「昔」の写真10選


まずは、20年以上前に撮影されたデンゼル・ワシントンの「昔」の写真をピックアップ。

1982年5月(27歳)『セント・エルスウェア』ポートレート

1982年から1988年まで放送された医療ドラマシリーズ。デンゼル・ワシントンは、作品の舞台となる病院に勤務する医師フィリップを演じた。
1982年から1988年まで放送された医療ドラマシリーズ。デンゼル・ワシントンは、作品の舞台となる病院に勤務する医師フィリップを演じた。

1987年(33歳ごろ)ロサンゼルスで撮影されたポートレート

1990年3月(35歳)第62回アカデミー賞

1990年(36歳ごろ)ロサンゼルスにて撮影

1995年3月(40歳)第67回アカデミー賞

1998年(44歳ごろ)『悪魔を憐れむ歌』より

2000年1月(45歳)第57回ゴールデングローブ賞

2001年9月(46歳)『トレーニング デイ』記者会見

2002年3月(47歳)第74回アカデミー賞

2004年9月(49歳)第61回ヴェネツィア国際映画祭

「映画」代表作10選


高い演技力を活かし、アメリカを代表する俳優のひとりとして成功を収めているデンゼル・ワシントン。そんな彼の代表的な出演映画10タイトルを解説します。

『遠い夜明け』(1987年)

デンゼル・ワシントンの出世作のひとつ。監督はリチャード・アッテンボロー。おもな共演者はケヴィン・クライン、ペネロープ・ウィルトンなど。デンゼル・ワシントンは、南アフリカ共和国での黒人解放活動に尽力した実在人物スティーヴ・ビコを演じた。

あらすじ:1970年代、アパルトヘイトによる人種差別が深刻化していた南アフリカで、軍隊による凄惨な虐殺事件が発生した。一方、新聞記者の編集者ウッズ(ケヴィン・クライン)は、黒人解放活動家のビコ(デンゼル・ワシントン)が人種間対立の元凶であるかのような内容の記事を掲載。それからほどなくして、ひとりの黒人女性がウッズを訪ねてくる。

『グローリー』(1989年)

1860年代にアメリカで勃発した南北戦争を題材とした作品。監督はエドワード・ズウィック。主な共演者はマシュー・ブロデリック、ケイリー・エルウィス、モーガン・フリーマンなど。デンゼル・ワシントンは、奴隷から軍人になった黒人男性トリップを演じた。この演技は絶賛され、第62回アカデミー賞と第47回ゴールデングローブ賞で助演男優賞を受賞した。

あらすじ:北軍で指揮を執っていたショー(マシュー・ブロデリック)は、黒人兵のみで構成される第54連隊の指揮官に着任する。志願兵の多くは南軍の領地からの難民であったが、厳しい訓練を経て著しい成長を見せる。人種差別による不遇に悩まされながらも、信頼関係を築くショーと兵士たちだったが…。

『マルコムX』(1992年)

アメリカにおける黒人解放運動の指導者として知られる“マルコムX”ことマルコム・リトルをモデルとした作品。監督はスパイク・リー。主な共演者はアンジェラ・バセット、アルバート・ホール、アル・フリーマン Jr.など。デンゼル・ワシントンは主人公のマルコムXを熱演し、ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した。

あらすじ:弁護士を志すも、黒人というだけで夢を砕かれたマルコムX(デンゼル・ワシントン)。犯罪に手を染めるも、服役中にイスラム教に改宗したマルコムXは、エライジャ・モハメッド(アル・フリーマン Jr.)に従事しつつ黒人たちに蜂起を呼びかけるが…。

『フィラデルフィア』(1993年)

HIV感染や同性愛に対する偏見と闘う男性の半生を描いた作品。監督はジョナサン・デミ。主演はトム・ハンクス。デンゼル・ワシントンは、主人公の依頼で法廷に立つ弁護士ジョー・ミラーを演じた。

あらすじ:弁護士として手腕を振るっていたベケット(トム・ハンクス)だったが、HIV感染が判明し事務所を解雇されてしまう。ベケットは不当解雇に立ち向かう決意をするが、“HIV感染者”かつ“同性愛者”である彼に向けられる周囲の視線は冷たかった。行き詰まったベケットは、かつてのライバルであるミラー(デンゼル・ワシントン)の存在を思い出し…。

『クリムゾン・タイド』(1995年)

冷戦直後の国際的動乱を中軸に描いた作品。監督はトニー・スコット。主な共演者はジーン・ハックマン、ジョージ・ズンザ、ヴィゴ・モーテンセンなど。デンゼル・ワシントンは、オハイオ級原子力潜水艦「アラバマ」に搭乗するロン・ハンター少佐を演じた。

あらすじ:冷戦の傷が癒えないなか、ロシアの反乱軍はアメリカと日本への核攻撃を示唆。これを受けて、アメリカ側は原子力潜水艦「アラバマ」の出撃を決定。艦長にはラムジー大佐(ジーン・ハックマン)、副長にはハンター少佐(デンゼル・ワシントン)が選任された。目的海域に到着した「アラバマ」は、本部との交信に入るが…。

『ザ・ハリケーン』(1999年)

無実にも関わらず終身刑を科せられたプロボクサー、ルービン・カーターの半生を描いた作品。監督はノーマン・ジュイソン。主な共演者はヴィセラス・レオン・シャノン、デボラ・カーラ・アンガー、リーヴ・シュレイバー、ジョン・ハナーなど。デンゼル・ワシントンは主人公ルービン・カーターを演じ、第57回ゴールデングローブ賞・主演男優賞、第50回ベルリン国際映画祭・銀熊賞を受賞した。

あらすじ:ウェルター級チャンピオン“ハリケーン”ことルービン・カーター(デンゼル・ワシントン)が強盗殺人の犯人とされ、終身刑を言い渡された。犯人どころか事件とは無関係であることを主張するカーターは、獄中から自伝を出版。著名人も名乗りを上げるほどの大騒動に発展するが…。

『トレーニング デイ』(2001年)

ふたりの刑事による訓練の日々を描いた作品。監督は、アントワーン・フークア。主な共演者はイーサン・ホーク、スコット・グレンなど。デンゼル・ワシントンは素行が悪い刑事アロンゾ・ハリスを演じ、第74回アカデミー賞でアフリカ系アメリカ人第2号となる主演男優賞を受賞した。

あらすじ:努力の甲斐あって刑事に昇進したジェイク(イーサン・ホーク)を待っていたのは、彼の指導役であるベテラン刑事のアロンゾ(デンゼル・ワシントン)。警察官にあるまじき行為でジェイクを屈服させたアロンゾは、麻薬の売人の潜伏先へと向かい…。

『フライト』(2012年)

ハリウッドのアークライト・シネマズで行われたプレミアにて撮影。
ハリウッドのアークライト・シネマズで行われたプレミアにて撮影。

航空機事故を巡る疑惑と真実を描いた作品。監督はロバート・ゼメキス。主な共演者はドン・チードル、ケリー・ライリー、メリッサ・レオなど。デンゼル・ワシントンは、事故を引き起こす機長ウィップ・ウィトカーを演じた。

あらすじ:オーランド発アトランタ行の旅客機が制御不能に陥り、機長ウィップ(デンゼル・ワシントン)が胴体着陸を試みる。乗客・乗員102名のうち6名の命と引き替えに、着陸は成功した。96人の命を救った英雄として称賛されるウィップだったが、事故調査委員会は彼を“調査対象”としていた。

『フェンス』(2016年)

ペンシルベニア州ピッツバーグのサウスサイド・ワークス・シネマで行われた上映会にて撮影。
ペンシルベニア州ピッツバーグのサウスサイド・ワークス・シネマで行われた上映会にて撮影。

オーガスト・ウィルソンによる同名の戯曲が原作。デンゼル・ワシントンが監督・製作・主演を務めた。主な共演者はヴィオラ・デイヴィス、スティーヴン・ヘンダーソンなど。デンゼル・ワシントンは、元・囚人の主人公トロイ・マクソンを演じた。

あらすじ:かつて夢に破れたトロイ(デンゼル・ワシントン)の前に現れたのは、長らく音信不通だった息子ライオンズ(ラッセル・ホーンズビー)だった。金を無心してくるライオンズを追い払ったトロイだったが、今度はもうひとりの息子コリー(ジョヴァン・アデポ)が大学のフットボールチームに誘われていることを知る。トロイは自身の経験から、コリーの夢を応援できずにいた。

『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』(2024年)

東京都千代田区のTOHOシネマズ日比谷で行われた記者会見にて撮影。
東京都千代田区のTOHOシネマズ日比谷で行われた記者会見にて撮影。

2000年公開の歴史映画『グラディエーター』の続編。監督はリドリー・スコット。主演はポール・メスカル。デンゼル・ワシントンは、奴隷から成り上がったマクリヌスを演じた。

あらすじ:『グラディエーター』の闘いから16年後。ローマから亡命したルシアス(ポール・メスカル)は平穏に暮らしていたが、マルクス(ペドロ・パスカル)率いるローマ軍に妻を殺害された挙句人質となる。以来、剣闘士として闘うことを決意するルシアス。彼の脳裏には、亡父マキシマス(ラッセル・クロウ)の物語がよぎっていた。

「妻/子ども」の写真10選


デンゼル・ワシントンは、1983年に女優のポーレッタ・ピアソン(現在はポーレッタ・ピアソン・ワシントン名義)と結婚しました。1984年に長男ジョン・デヴィッド、1987年に長女カティア、1991年には双子の次女オリヴィアと次男マルコムを授かっています。家族全員が演劇と関わる職業に就いており、ジョン・デヴィッドとオリヴィアは俳優、カティアとマルコムは映画監督として活動中です。ここで、デンゼル・ワシントンと妻ポーレッタ、そして4人の子どもたちとの仲良く家族写真をピックアップしました。

1990年1月 妻ポーレッタと共に

第47回ゴールデングローブ賞の会場にて。
第47回ゴールデングローブ賞の会場にて。

2003年3月 第75回アカデミー賞

2009年5月 長女カティアと共に

第18回MTVムービー&TVアワードでのスピーチ。
第18回MTVムービー&TVアワードでのスピーチ。

2013年7月 『2ガンズ』プレミア

2015年8月 次女オリヴィアと共に

ミュージカル『ハミルトン』のバックステージにて。
ミュージカル『ハミルトン』のバックステージにて。

2017年2月 第89回アカデミー賞

2022年11月 長男ジョン・デヴィッドと共に

ジョン・デヴィッドが出演したブロードウェイ『ピアノ・レッスン』のバックステージにて。
ジョン・デヴィッドが出演したブロードウェイ『ピアノ・レッスン』のバックステージにて。

2024年11月 次男マルコムと共に

マルコムが監督を務め、ジョン・デヴィッドがメインキャストを務めるミュージカルドラマ映画『ピアノ・レッスン』の上映会にて。同作にはオリヴィアも出演している。
マルコムが監督を務め、ジョン・デヴィッドがメインキャストを務めるミュージカルドラマ映画『ピアノ・レッスン』の上映会にて。同作にはオリヴィアも出演している。

2024年11月 『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』プレミア

2024年11月 『ピアノ・レッスン』プレミアでの家族写真

オリヴィアのみ不在。
オリヴィアのみ不在。

「男前遍歴」10選


ここからは、2005年から2023年にかけて撮影されたデンゼル・ワシントンの男前遍歴写真をピックアップ。2019年にはAFI生涯功労賞を受賞し、名実共にベテラン俳優として地位を不動のものとしています。

2005年1月(50歳)『ザ・トゥナイト・ショー・ウィズ・ジェイ・レノ』収録

1992年から2009年、2010年から2014年まで放送されたバラエティ番組。コメディアンのジェイ・レノが司会を務めた。
1992年から2009年、2010年から2014年まで放送されたバラエティ番組。コメディアンのジェイ・レノが司会を務めた。

2007年10月(52歳)『アメリカン・ギャングスター』プレミア

2009年1月(54歳)アメリカ大統領就任式典でのスピーチ

この年、第44代アメリカ大統領に就任したバラク・オバマは、同国史上初の“アフリカ系アメリカ人大統領”となった。
この年、第44代アメリカ大統領に就任したバラク・オバマは、同国史上初の“アフリカ系アメリカ人大統領”となった。

2011年5月(56歳)ペンシルベニア大学卒業式のスピーチ

2013年1月(58歳)GQ Men of the Year

2015年9月(60歳)Boys and Girls Clubs of America National Youth of the Year

2017年1月(62歳)第23回全米映画俳優組合賞

2019年6月(64歳)AFI生涯功労賞を受賞

長年にわたってアメリカ映画界に貢献した功績を称えられて受賞した。
長年にわたってアメリカ映画界に貢献した功績を称えられて受賞した。

2021年9月(66歳)第59回ニューヨーク映画祭

2023年10月(68歳)The Grio Awards

アフリカ系アメリカ人向けのメディア「theGrio」によって与えらえる賞。アメリカ全土に大きな影響を継続的に与え続けている人物が対象で、アフリカ系アメリカ人以外が受賞するケースもある。10部門に分けられており、各部門1名ずつが毎年選出される。
アフリカ系アメリカ人向けのメディア「theGrio」によって与えらえる賞。アメリカ全土に大きな影響を継続的に与え続けている人物が対象で、アフリカ系アメリカ人以外が受賞するケースもある。10部門に分けられており、各部門1名ずつが毎年選出される。

「現在」の写真11選


ラストは、デンゼル・ワシントンの「現在」の姿を追った写真をピックアップ。2024年11月、最新出演映画『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』の公開に合わせ来日しました。2025年以降も、複数の映画への出演が予定されています。2024年末に70歳の誕生日を迎え、アメリカの映画界をけん引してきたベテラン俳優のひとりとして勢いに乗り続ける彼から目が離せません。

2024年3月(69歳)ロサンゼルスにて撮影

2024年3月(69歳)レニー・クラヴィッツと共に

レニー・クラヴィッツにハリウッド・ウォーク・オブ・フェームの星が与えられたことを記念する式典。

2024年9月(69歳)トロント国際映画祭

2024年10月(69歳)『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』イベントのスピーチ

2024年10月(69歳)『ピアノ・レッスン』試写会

2024年10月(69歳)The Museum of Modern Art Film Benefit

ニューヨーク近代美術館にて行われたイベント。
ニューヨーク近代美術館にて行われたイベント。

2024年11月(69歳)第37回東京国際映画祭のトークイベント

2024年11月(69歳)東京都江東区の有明コロシアムにて撮影

2024年11月(69歳)『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』パリ上映会

2024年11月(69歳)ロンドンのレスタースクウェアにて撮影

2024年11月(69歳)『SiriusXM Town Hall』のトークイベント

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この記事の執筆者
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