「今猶」ってなんと読む?「こんゆう」ではありません!
明日・1月8日は、16~17世紀に活躍した天文学者で物理学者のガリレオ・ガリレイの忌日です。まだ天動説が常識だった時代に地動説を支持したガリレオの「それでも地球は回っている」という名言はたいへん有名ですね。
現在、地動説の歴史を描いた魚豊さんの漫画『チ。_地球の運動について_』(小学館)のアニメがNHKで放送され、話題になっております。この作品に触れると、当時、地動説の支持を表明することがいかに危険な、命がけの行為であったのかを垣間見ることができます。…というところで、本日の1問目にまいりましょう。
【問題1】「今猶」ってなんと読む?
「今猶という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「以前の状態が現在も続いているさま」を意味する副詞です。
<使用例>
「ガリレオの研究は、今猶、この世界を解明しようとする学問の基礎として息づいているわ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 今猶(いまなお) です。
「猶」は音読みの「ユウ」で常用漢字になっていますが、この字は「ためらう。ぐずぐずする」「それでもなお」などの意味があり、訓読みでは「猶(なお)」という読みで副詞に使われます。
さて、ガリレオは地動説の確立に貢献した天文学者ですが、振り子の運動や物体の落下の法則など、物理学者としても偉大な功績を遺しています。ということで、2問目は「落」という字の入ったクイズです。
【問題2】「落款」てなんと読む?
「落款」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「書画が完成したとき、作者が署名し、または押印すること。また、その署名や印」を指す言葉です。
<使用例>
「これは亡くなった祖母から引き継いだ着物なの。落款が入っているから、作家ものみたいよ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 落款(らっかん) です。
「落款(らっかん)」は、紙に書いた書画のみではなく、食器や和服など、いわゆる「作家もの」と呼ばれる伝統工芸品の署名や作家印全般を指して使われる言葉です。大人の教養としてぜひ覚えておきたいですね。ちなみに「款(カン)」は常用漢字です。
***
本日は、1月8日、ガリレオ・ガリレイの忌日にちなんで、
・今猶(いまなお)
・落款(らっかん)
の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』(ブリタニカジャパン)/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱