イタリアの卓越した職人技術の価値を発信するアルタガンマ財団
1992年に、イタリア文化とクリエイティブ産業をリードする120のトップブランドや企業が集まり創設されたアルタガンマ財団。昨年10月には日本支部となる「アルタガンマクラブ東京」も設立されました。
また、昨年より4月15日をイタリアのものづくりの卓越性を称える「メイド・イン・イタリーの日(National Made in Italy Day)」と定め、今年は大坂・関西万博のイタリア館にて第2回を記念するカンファレンスが開催に。
イタリア館といえば、古代ローマ時代の彫刻『ファルネーゼのアトラス』、カラヴァッジョの名画『キリストの埋葬』、レオナルド・ダ・ヴィンチの直筆スケッチなど、国宝級の名品を間近で目にすることができることでも大きな話題を呼んでいます。
イタリア館のパートナーでもあるアルタガンマ財団も、館内の入口近くにレオナルド・ダ・ヴィンチがデザインしたアイカサヒドゥラン(正二十面体)をモチーフとしたインスタレーション『アルタガンマ・アイカサヒドゥラン』を常設展示。ハイエンドのクラフツマンシップ、デザイン、クリエイティビティに基づくイタリアの「美しく、良質で、ウェルメイド」な価値を発信しています。

不況の時代においても求められる、人生に“喜び”を与えるジュエリー
「メイド・イン・イタリーの日」を記念したカンファレンス「創造性とデザイン、クラフトマンシップとイノベーション:イタリアと日本の対話」のパネルディスカッションで、サビーナ・ベッリ氏は三越伊勢丹グループの宍戸賢太郎氏とディスカッション。
コロナ禍以降、不安定な世界情勢や物価高が続くなか、百貨店におけるイタリアンブランドのニーズについてなどが語られました。

日本でもファンが多い「ポメラート」のジュエリーについてベッリ氏は、その理由を次のように分析。
「ジュエリーは、人の欲望やパッション、愛情などと強く結びついているエモーショナルな存在です。また、思い出や記念、権威などのシンボルでもあります。ジュエリーがなくても生活はできるけれど、人生に大切な“喜び”をもたらしてくれる。特に日本では、自分自身に対するセレブレーションなど、自分のために買い求める人が多いと感じています。
色鮮やかなカラーストーン使いが特徴の『ヌード』は私たちのシグネチャーコレクションとして依然として深く愛されていますが、金細工の伝統を讃える『イコニカ』の成長も著しいものがあります。単に美しいだけでなく、歴史的な意義や象徴的な価値をもつジュエリーを求めるようになっているのだと思います。ポメラートのジュエリーは、ミラノの創造的な歴史の一部を身につけることなのです」

また、この日が「メイド・イン・イタリーの日」であることに寄せて、「ポメラート」のクラフツマンシップ継承への取り組みについても触れました。
「ポメラートでは、100人以上の職人たちの手によってジュエリーがつくられていますが、残念ながら職人の数は年々減っています。イタリアのジュエリー製作の技術を守り、進化させるための教育的な取り組みはとても重要です。財団と共に、ブランドと学校を結びつけることで、次世代につなげていきたいと考えています」
「ポメラート」は2018年にミラノのガルドス・ゴールドスミススクールと協力して、金細工師の養成プログラムを設立しています。こうしたコラボレーションがイタリアで育まれてきた技術を守り、伝統的なクラフツマンシップと革新の間の架け橋となっていくことでしょう。
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- Precious.jp編集部