「聊か」ってなんと読む?「きょうか」ではないですよ!

明日、5月21日から、令和7年の二十四節気は『小満(しょうまん)』に入ります。『小満』はあらゆる生物が成長して生命力に満ちるころであり、農家は、昨秋蒔いた麦などの作物が実る時期で「小さく満足する時期」という意味もあるといわれています。

ということで、本日は「小さく」の「小」をキーワードにした日本語クイズをお送りします。

【問題1】「鳥渡」ってなんと読む?

「鳥渡」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「少し。わずか」「その行動が軽い気持ちで行われるさま」「かなりのものであるさま」などの意味をもつ言葉です。

<使用例>

「作曲、というほどのものでもありませんが、学生時代に鳥渡、音楽をかじったことがあるんです」

「○○っ○」、
「○○っ○」、

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 鳥渡(ちょっと) です。

「一寸(ちょっと)」とも書き「ちょと」とも読みます。
「一寸(ちょっと)」とも書き「ちょと」とも読みます。

「ちょっと」は「ちと」の音変化で、古くから使われている言葉です。「鳥渡(ちょっと)」は、音読みの「鳥(チョウ)」「渡(ト)」の当て字表記で、「一寸(ちょっと)」は意訳的な当て字です。「一寸」のほうがややポピュラーかもしれませんが、「鳥渡」は教養を感じさせる表記、かつ字のイメージも美しいので、覚えておくとよさそうですね。太宰治など、文豪の作品にも多用されている表現です。

さて、2問目にまいりましょう。

【問題2】「聊か」ってなんと読む?

「聊か」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「数量・程度の少ないさま」「少しも」などの意味をもつ言葉です。

<使用例>

「聊かなりともお役に立てれば幸甚です」

「○○○か」
「○○○か」

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 聊か(いささ-か) です。

「些か(いささか)」とも表記します。

「聊か」の「聊」という漢字と読みは難しいですが、「聊か」という言葉そのものはポピュラーですので、教養としておさらいしてみました。重臣などの敬称「卿(きょう)」と形が似ていますが違う字で、「耳」と「卯」を組み合わせた漢字です。

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本日は、5月21日 から、令和7年の二十四節気『小満』に入ることにちなんで、

・鳥渡(ちょっと)

・聊か(いささ-か)

の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/国立天文台ホームページ/日本記念日協会ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
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ILLUSTRATION :
小出 真朱