「番う」ってなんと読む?「ばんう」ではないですよ!
明日、7月1日は『郵便番号記念日』。1968(昭和43)年のこの日から、郵便番号制度がスタートしたことを記念する日です。当初は郵便番号は3ケタもしくは5ケタでしたが、1998(平成10)年から、現在の7ケタに変更されました。ということで本日は「番」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「番う」ってなんと読む?
「番う」という外来語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「ふたつのものが組み合う」「雌雄が交接する」「かたく約束する」「用意する」などの意味をもつ言葉です。
<使用例>
「この容器、もとの蓋が割れてしまってから、うまく番う蓋を見つけられないの」

さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 番う(つが-う) です。

一対であることを「番(つがい)」と言いますね。あの動詞形です。「番」という字は、「田+釆」で、もとは「田に種をまく」イメージを表しています。ここから転じ「代わる代わるコトにあたる」「順序」「組み合わせ」「見張り」など、さまざまな意味をもつようになったのです。稲作は、古来、日本人の生活や季節感の基本となるトピックだったので、派生する意味も多岐に渡るのですね。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「角番」ってなんと読む?
「角番」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「囲碁や将棋で、この勝負で勝敗が決まるという一番」「相撲で、勝ち越さなければ番付が下がるという局面」などの意味をもつ言葉です。
<使用例>
「角番に立っている気持ちで、今回のプレゼンに当たってください」

…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 角番(かどばん) です。

「角番(かどばん)」、耳にしたことはあるけれど、はっきりした意味がわからなかった、という方もいらっしゃるのでは? 囲碁や将棋、相撲も、日本古来の文化ですので、これに関わる日本語は比較的多いのですが、現代では意外と意味がわからない…という現象も、しばしばあるようです。「角番(かどばん)」は、端的に言えば「ここぞという勝負」を指す言葉であり、「背水の陣」「瀬戸際」などの類語でもあります。
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本日は、7月1日『郵便番号記念日』にちなんで、「番」という字の入った日本語から、
・番う(つが-う)
・角番(かどばん)
の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/毎日新聞ホームページ/切手の博物館X/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱