「巷説」ってなんと読む?いわゆる「都市伝説」もこれです!
明日、7月5日について「日本で大地震が起きる」というオカルティックな噂があるようですね。海外の一部地域でこの噂がひとり歩きし、この時期は日本への旅行を控える向きが増え、航空会社や旅行会社などが現実的に減収になる、という事象まで起きたようです。
こうした状況を受け、気象庁長官が「デマである」「そのような情報で心配する必要はない」と呼びかけました。同時に「日本ではいつどこでも地震が起きる可能性があるので、この日に特定するという意味ではなく、日頃からの備えを確認すべき」というメッセージもありました。あわてず、災害用の備えを点検するきっかけとし活用できるとよいですね。ということで、本日は「噂」をキーワードにした日本語クイズをお送りします。
【問題1】「巷」ってなんと読む?
「巷」の、これ一文字で日本語として意味が成立する正しい読み方をお答えください。
ヒント:「世の中。世間」などの意味で使われる言葉です。
<使用例>
「その話、まことしやかに巷で噂されているけれど、信ぴょうはないわよ」

さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 巷(ちまた) です。

「巷」のつくりに「巳」が入っていますが、これは「村・集落」を意味する「邑」の省略形で、この字は「村のなかを通り抜ける道」という意味を表現しています。「巷(ちまた)」は「町中。転じて、世間」という意味のほか「分かれ道」「ある物事のおこなわれているところ」などの意味ももつ言葉です。
これを踏まえつつ、2問目にまいりましょう。
【問題2】「巷説」ってなんと読む?
「巷説」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「巷(ちまた)の噂」という意味です。
<使用例>
「うちの母はミーハーだから、巷説に踊らされること自体を楽しんでいる向きがあるのよね」

…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 巷説(こうせつ) です。

「巷(ちまた)の噂」という表現より、「巷説(こうせつ)」のほうが硬いイメージになりますね。知的な印象が出るので文章で使うには良い表現ですが、話し言葉ですと「こうせつ」という響きの他の言葉との混乱を招く恐れもございます。意識して使い分けられると良さそうです。
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本日は、「噂」をキーワードに、
・巷(ちまた)
・巷説(こうせつ)
の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/NHKホームページ/テレ朝NEWSホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱