「私が若かったころはね…」といった発言をしてしまうことはありませんか? この言葉は、聞いた相手から瞬時に老けて見られてしまう話題です。
こうした老けて見られてしまう言葉はほかにもあります。もしかしたら、普段気づかずに話しているかも…。
そこで今回は、大人女性の魅力的な話し方を身につけるために、消費者庁主催コミュニケーター養成講座などで活躍するコミュニケーション・コンサルタントの前田カオリコさんに、老けて見られてしまう6つの話題についてコメントをいただきました。そのNG理由や代替え策をチェックしていきましょう!
今すぐやめたい「老けて見られてしまう」6つの話題
■1:「今の若い子は…」「私が若かったころはね…」
…若い世代の行動を見て、自分の若かりしころの、古き良き時代を語り始める。
「今の若い子」という表現で、卑屈な感じが伝わってしまいます。年齢を気にしない人は、わざわざ年齢差を強調したり、比較するような意味での「若い」という表現を選んだりしないものです。また、「若かった」という前置きは「今はもう若くないけど」という意味を含み、相手に「えー、〇〇さんだって、若いじゃないですかー」という反応を暗に期待しています。しかしこれは面倒なやりとりですし、時間の無駄でしかありません。もちろん、実際に経験したことを話すのは若い方にとって参考になることもあるので、一概に若いころの話がNGであるというわけではありません。若い時代の話をしたいときは、話の流れを考えて切り出すことが重要です。
■2:「20代です」&実年齢を言わない
…打ち解けている間柄のはずなのに、年齢の話になると「20代です」と堂々と冗談を言う。または絶対に実年齢を言わない。
自信を持って年齢を重ねている女性は、実年齢をさらりと言えるもの。年齢が若いことを武器にできる期間は限られており、存在感で圧倒的な自信を醸し出せる余裕が欲しいです。年相応の美しさがあることを知ることと、実践すること。女性も生き様が容姿に反映するので、丁寧に生きており、好奇心を失わない人はいつまでもオバさんにはならないと思います。
■3:「体重増えちゃって」「ほら見て、お腹ぷよぷよでしょ」
…オバさん体型の自虐ネタを積極的に話す。
言われた相手がどう感じるのかをまったく考えていない発言です。相手から「本当に最近、太りましたよね」「そのお腹、どうにかしたいです。」と返ってきても、怒ったり、傷ついたりしない覚悟を。本心では「全然そんなことないですよー」というフォローを求めたいのだと思いますが、フォローされてもみじめになるだけです。相手に気を遣わせている場合は、特にNG。また、自虐ネタは自慢が隠れている場合もあるので、対応するほうが面倒で困ります。
そもそも体型のことを話題にすること自体がナンセンス。努力は日常で行われているはずなので、言い訳無用。どうにかしたいなら、まず行動を起こしてから、減量や美しい体型について語るようにしたいですね。
■4:「こないだテレビでやってたアレ見た? 若返りにいいんだってね」
…安易にテレビで得た情報を持ち出す。話題の中心が健康ネタ。
まず、テレビというひとつの情報を鵜呑みにしているのが気になります。エレガンスを醸し出したい場合は、受け身だけの話し方はNG。雑誌、書籍、新聞など幅広い情報収集によって事実を確認し、知識を豊富にすることが大切です。それでもテレビの話をしたいのなら「テレビで若返りの特集やってたけど、私はこういう風にやっている」などと、聞いた人がなるほど、得したと思える内容の話題に。また健康ネタに偏らず、ライフスタイル系の話題に広げてみるのもよいのでは?
■5:「それ、ひと口ちょうだい」
…食べている相手に、当たり前のようにせがむ。
年齢を問わずNG発言。一緒にいる人に「食べますか?」と聞かれても「大丈夫よ」と断って欲しいくらいです。人のものを品定めして、そっちも食べてみたいという心理は理解しますが、何より自分が選んだものをおいしくいただく、という姿勢が大事です。そもそもシェアするものではない場合は「それちょうだい」のセリフはマナー違反です。「そのプレート、おいしそうね。私のもおいしいわよ」とお互いが選んだものに満足できるような会話は余裕を生み、口に合わなかった場合は、気に入らなかったとしても、わざわざ言わないこと。
ちなみにマイナスな会話は、お互いが老ける原因になります。脳は主語を認識しないので、言葉にして出たとたんに、相手も自分もネガティブにさらされてしまうから。よって、いい女は悪口やマイナス要素が含まれる言葉を発しません。ただし、断ることやお皿が欠けているなど、言わないでいると相手の信頼を失うようなことはマイナスではありません。事実なのではっきりと伝えることが礼儀です。
■6:「AさんとBさんってうまくいってるの?」
…自分にまったく関係のないカップルについて詮索する。
ゴシップ好きはオバさんに限りませんが、年齢を重ねるほどにみっともなさが増します。誰かのことが気になる場合は、Aさんのことだけなど、単体で話題にしたほうがいいでしょう。また、悪口ではなく「Aさん(女性)っていつも姿勢がいいし、表情が豊かよね」のように褒める内容を。もし本当にふたりに興味があるなら、「AさんとBさんのことが気になるんだけど…」と前置きを入れておくといいかもしれません。
オバさん認定されない話題選びの分かれ道は?
コミュニケーションにおいて、話題は相手の立場に立って考えることが非常に重要です。この配慮ができるかどうかで、オバさんかどうかも判別されてしまいます。
よく、オバさんは周りの状況を察知せずに大声で話したり、デリカシーのないことを平気で発言したりする、という意見がありますが、まさにその通り。オバさんのイメージは「相手のことを考えずに自分の話したい話題だけ一方的にしゃべって満足する」こと。周りの人にどれだけ配慮ができるかが、大きな分かれ道です。
オバさん認定されない、エレガントでいつまでも若々しく美しい大人女性でいるための話題選びや話し方のポイント、いかがでしたか? すぐにでも実践したくなりますよね。ひとつでも、「それやってしまうときある…」と思った方は、ぜひ今日から改善してみましょう!
リコラボ
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 石原亜香利