日本各地で育まれてきた高度なものづくりの技術と、若き匠たちの美意識や情熱が結びついた「新時代のジャパンラグジュアリー」を体現する逸品を、ギフトという形で提案しているスタイリストの河井真奈さん。今回ご紹介いただくのは、茶処・静岡の老舗「茶通亭」が展開するブランド「おいしい日本茶研究所」の『TEA / ART(ティー / アート)』シリーズです。

「私たちにとって昔から身近な存在の日本茶。近年はペットボトルが主流ですが、やはり茶葉から丁寧に淹れた味わいの奥深さは格別ではないでしょうか。この『おいしい日本茶研究所』のティーバッグは、お湯を注ぐだけで本格的な一杯が楽しめるという、手軽さと味のクオリティを見事に両立させた逸品。さらに、パッケージが上質なアート作品で、飲み終わった後も小物入れなどにできるという点でもプチギフトに好適です」(河井さん)
手のひらサイズのデザイン茶缶にさまざまなこだわりが詰まった同商品の魅力について、河井さんに語っていただきました。
急須なしで本格派!“日本茶×アート”のコラボ商品で老舗の銘茶に親しむ
静岡県沼津市に本社を構える「茶通亭」は、創業1909年(明治42年)の製茶会社。「日本茶の本当の美味しさを伝え続ける」というゆるぎない理念のもと、100年以上にわたり茶処・静岡の卓越したお茶の品質を守り、磨き上げてきました。

その4代目社長・植松崇宏さんが2018年に立ち上げたブランドが「おいしい日本茶研究所」。老舗の上質な茶葉とブレンド技術を基盤としつつ、現代のライフスタイルに合わせた自由で新しい日本茶の楽しみ方を提案しています。
「ブランド発足のきっかけは、植松さんが若い世代の日本茶離れに危機感をもったこと。日本茶の敷居を低くし、より気軽にお茶を楽しんでもらえることを目指して、茶葉の品質だけでなくパッケージデザインにもこだわっています。新シリーズ『ティー / アート』では、滋賀県甲賀市にある『やまなみ工房』のアーティストの作品を茶缶に使用。日本茶の印象を覆すポップでカジュアルなデザインが目を引きます」(河井さん)

「『やまなみ工房』は、自然に囲まれた静かで穏やかな環境で、障がいのある方が創作活動に取り組んでいる福祉事業所。同工房から生み出された自由で独創的なアート作品は国内外にファンが多く、各種展覧会のほか有名企業・ミュージシャンとのコラボプロジェクトでも注目を集めています。『ティー / アート』も、テレビで工房の活動を偶然見かけた植松さんがその世界観に惚れ込んだことが発端だそうです」(河井さん)

アート缶の中身は、契約茶園で一年間丹精込めて育てた茶葉のティーバッグ。土づくりからこだわり、芽の数を抑えて養分を凝縮させる“芽重型”で育てられた茶葉は旨味が濃厚です。摘採前に茶園を覆い、7日間ほど日光を遮る“かぶせ仕立て”というひと手間により、渋みを抑えた甘みが際立ちます。
さらに、複数の品種をブレンドしたり、大きさごとに四種に分けた茶葉をそれぞれに最適な火加減で焙煎したりなど、茶葉本来のコクや香りを最大限に引き出した“最高の一杯”を実現すべく製法に一切の妥協はありません。

「湯を注いだ瞬間に立ちのぼる芳醇な香りや、口の中に広がるまろやかな旨味は、まさに茶葉から丁寧に淹れる日本茶の醍醐味であり、ペットボトルでは決して再現できない豊かな体験です。濃厚だけれど雑味のないすっきりとした後味で、ティータイムはもちろん、食後のひとときを格上げしてくれます。
特別な道具は不要で、急須がなくてもカップにお湯を注ぐだけで淹れたての味わいを堪能できますし、ボトルに水とティーバッグを入れて一晩置けば、クリアで風味豊かな水出し茶を楽しめるのも嬉しいポイントです」(河井さん)

5人の魅力溢れるアーティストの個性が映し出された『ティー / アート』
『ティー / アート』シリーズで現在展開されている缶のデザインは5種類。そして河井さんのお店では、全4種類ある茶葉のなかから一番人気の“深蒸し煎茶”をピックアップしています。


贈る相手のことを思い浮かべながら、その人にぴったりのデザインを吟味するのも心満たされるひととき。おいしい日本茶を気軽に味わい、ゆったりと寛いでほしいとの思いを込めて、大切な人へのギフトに選んでみてはいかがでしょうか。
※掲載商品の価格はすべて税込みで、記事公開時のものです。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 中田綾美
- EDIT :
- 谷 花生(Precious.jp)