仕事も任され、信頼できる上司や部下もいて、毎日が忙しく充実しているけれど、自分自身を振り返ってみると、今の立場にあった服装をしているだろうか? 今の体型に合った装いができているだろうか? 「いつしか洋服選びが一時期の好みのまま止まっている」のではないか? などと感じた瞬間はありませんか? 40代~50代女性のリアルな声を作品の背景に反映したコミック連載、第5回を読みやすく1記事にまとめました。
食品メーカーでチームマネージャーとして働く後藤陽子さん(42歳)。偶然出会った謎のダンディなメガネ男子(実はプロのスタイリスト)におしゃれの相談をし始めたら、錆びついていた「おしゃれをすることの楽しさ」に改めて気づいてゆくことに。今回は仕事上でのライバルも登場、その彼女から指摘されたのは…?
【第1回から読むならこちら】昔の勝負服、まだ着ていませんか?
「そのバッグ、懐かしい~」。それってありってこと!?なしってこと!?
自分がいい・心地よいと感じたバッグを大切に使うことが大事
陽子、「一生付き合える」バッグを探しに、街へ…
今の自分に合いつつ、長く愛用できるバッグを手に入れた陽子さん。おしゃれは自分そのものを表現したり、自分にふさわしい何かを探す、大切な行為だということを再認識したようです。
監修者・スタイリスト入江未悠さんからのAdvice
本連載でスタイリングを監修してくれているのは、スタイリスト入江未悠さん。ファッション誌『Oggi』『STORY』などで活躍している入江さんに、働くキャリア女性が自信を持って輝けるファッションについて、常に提案をいただいています。
大人のバッグは「これ見よがしじゃない」「持っていると風格と品が漂う」「モノとしての質が高い」ものがおすすめです
バッグに関しては、その人が好きなものを、その日の予定やファッションテイストに合わせて持てばいいというのが私の持論です。このエピソードの打ち合わせで、「NGなバッグは?」と作者の桃田さんに聞かれたときに、特に思い浮かばなくて返答に窮してしまったくらいです。
特にバッグのトレンドには”揺り戻し”みたいなものがあって、少し前は流行りすぎてださくなってしまったデザインが、新しい解釈や新しい素材で何年か経って生まれ変わり、そのかっこよさが再び注目を浴びるから。ラグジュアリーブランドの、確かなつくりのヴィンテージもののバッグにも注目が集まっていますしね。
コーディネート的にいうと、きちんとした服装に、外したバッグもOKですし、スーツにリュックを背負っている男性、のみならず女性を見かけることも増えたのではないでしょうか? バッグINバッグをする、メンズのバッグを持つ、クロスボディバッグとハンドバッグの2個持ちをする、お財布とバッグの中間・チェーンウォレットを上手に使う、2018年夏はトレンドのPVCのクリアバッグで遊ぶ…。バッグのおしゃれって、本当に可能性が広がって楽しいですね!
強いてNGなバッグを挙げると、例えば「大きくロゴが入っているもの」は、それが展開されている時期はいいのですが、2ー3年経つと、時代を感じさせてしまいます。また、荷物を入れすぎて底が膨らんだり、バッグが全体的に伸びきってしまっているような「傷んだバッグ」も、避けた方がベター。たとえば今、PVCのバッグが流行っていますが、かつて10数年前に流行ったPVCのバッグは、おそらくそのビニールという素材ゆえ、くたっとしたり形がくずれたりしてしまっているはず。こういう傷んで見えるバッグも、避けたいところです。
そういう意味では、声高にブランド!と主張しない、持っているだけで上質感が漂って、商品の作り手(職人さんたち)の物語がしっかりあるもののなかで、ご自身が好きなテイストのものを、大人の女性には持っていただけるといいかな、と思います。
今おすすめの【バッグ】ブランドは…
セリーヌ、ロエベ、フェンディ、ヴァレクストラ、デルヴォーと即答できます。セリーヌもロエベもフェンディも、レザーのクオリティと、シンプルだけれどちょっとした遊び心のあるデザインで、世界中の働く女性の心を掴んでいます。ヴァレクストラ、デルヴォーは、削ぎ落としたミニマルさが魅力。ヴァレクストラのロゴすら前面に出さない潔い雰囲気、好きです。シンプルなバッグでいうとVaSICもスタイリストさんの間で話題になっているブランドです。是非、どちらかのお店に、足を運んでみてくださいね。
コミック「おしゃれの強化書」バックナンバー
- COMIC :
- 桃田紗世
- SUPERVISER :
- 入江未悠
- EDIT :
- 吉村瑠以(Cheese!)