2013年に大阪府に総本店をオープンしてからというもの、瞬く間にヒット商品となった「乃が美」の「生」食パン。前編に引き続き、後編ではどのようにパンがつくられているのか、その製造工程に迫ります。
「乃が美」の「生」食パン、その製造工程を調査!
「朝、家庭の食卓に並ぶありふれたもの」。食パンについての印象を尋ねたとき、耳にするのはこうした答えです。パン界のなかでも最もスタンダードな種類だからこそ、反対に「特別感がないパン」、といえばそれまで。そんな食パン界に一石を投じたのが食パン専門店「乃が美」の「生」食パンです。羽毛布団のようなやわらかなパン生地に、なめらかな口当たり。シンプルながらパンそのものだけでも充分にごちそう感があります。
今回、Precious.jp編集部は、この食パンがどのようにしてつくられるのか、製造工程を取材。そのおいしさの秘密は、こだわりの材料と焼き加減にありました。
■秘密1:カナダ産の最高級小麦粉を使用
乃が美の「生」食パンは、小麦粉、乳などを主要原料とする食品、砂糖、マーガリン、バター、ハチミツ、食塩、パン酵母といった材料で成り立っています。なかでも土台となる小麦粉は粒子の細かいカナダ産の最高級小麦粉のみを使用することで、通常の「ボソボソ」ではなく「ふわふわ」の食感を実現しました。次にパンづくりの工程について詳しく追っていきます。
■秘密2:「生」食パンをつくる際の一番のポイントは「焼き」の工程にあり
まず、非常にキメの細かい小麦粉に生クリームや水を加えてゆっくり練り、土台となる生地をつくり上げていきます。そして、この生地づくりが、乃が美の食パンの要。通常のパンよりゆっくり長く生地を捏ねることで、もちもちっとした非常にやわらかい生地が完成します。
さらに、うま味を最大限に引き出すため発酵は4回ほど行います。ポイントは、パン生地を捏ねたり切ったりするたびに、きちんと生地を休ませること。寝かせる時間を挟むことで時間がかかりますが、このひと手間で味が大きく変わるので外せない工程だそう。
そして最後はいよいよ焼きの工程へ。オープンの温度と時間を細かく調整することで、耳はサクサク、生地はしっとりの焼き上がりが実現するのです。この工程で大事なことは、焼きムラをなくすため1度に50個ほどしか焼かないこと。
こうして時間をかけてパンが焼きあがったら、仕上げにもうひとつ大事な工程があります。それは扇風機で表面だけを冷ますこと。こうすることで外はぱりっと、中はしっとりとした「生」食パンができあがります。
手間を惜しまず味を追求!「乃が美」のパンづくりのこだわり
売上のことを考えると1度にたくさん生産したほうが効率はいいですが、「効率よりも味の完成度」を優先しているからこそ、乃が美の「生」食パンは完成します。
今回の取材で、乃が美の「生」食パンをつくり上げる際の一番のポイントを尋ねたところ、この「焼き」の工程が何よりも大事だという答えでした。
担当者の方いわく「通常の食パンは1時間焼成しますが、乃が美の『生』食パンは、耳が潰れずにギリギリで立つ、腰折れ寸前までやわらかく仕上げるため、中まで火が通るか通らないかのギリギリの焼成をしています(パンの焼成時間は企業秘密)」ということでした。
「おいしくなるためなら手間はいくらでもかける」それが乃が美の信条なのです。
「生」食パンのためにオリジナルでつくり上げた、特別なジャムと合わせて
そのままでも、サンドイッチなどにしてもおいしい「生」食パンですが、乃が美オリジナルのジャムで食べると、より味のバリエーションが広がります。この乃が美オリジナルのジャムは「生」食パンの本来のおいしさをそのままに、パンのうま味を引き立てるような絶妙な甘さが特徴。素材の糖度にこだわり、ストロベリー、マーマレード、ブルーベリーの3種類の商品を開発し、販売しています。甘み、酸味のバランスも絶妙なジューシーな味わいのジャムは「生」食パンと相性抜群です。
受取日の前日17時まで、電話でのみ予約を受け付けているので、確実にパンを手に入れたい!という方は予約もおすすめです。そのままでもトーストしても、ジャムをつけてもおいしい極上の「生」食パン、ぜひ一度ご賞味ください!
※複数の注文やお取り寄せの相談などは店舗にお問い合わせください。
問い合わせ先
- 乃が美 TEL:06-6773-6488(総本店)
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- EDIT :
- 渋谷香菜子