5月から6月にかけては、バラや紫陽花。太陽がまぶしさを増す6月下旬~7月は、ひまわりやラベンダーなど、鮮やかな夏のお花が続々と開花します。そこで旅案内のプロ、JTBの広報担当・鈴木晶子さんに「この初夏に、東日本で、お出かけするならどんなフラワースポットがいい?」をうかがいました。
箱根の紫陽花、熱海のバラ、竜王のブルーポピー、北海道のひまわりやラベンダー。どちらも誰かとシェアしたくなる、フォトジェニックなお花スポットばかりです!
■1:150万本のひまわりが織り成す絶景!北竜町ひまわりまつり(北海道北竜町)
ひまわりの見頃は7月下旬~8月上旬頃
札幌市の北東に位置する北竜町は、夏になると、ひまわりを観に訪れる観光客で、大いに賑わいます。国内最大規模のひまわり畑のある「北竜町ひまわりの里」では、毎年ひまわりの開花時期に「北竜町ひまわりまつり」を開催。150万本の花々が一斉に咲き乱れ、広大な畑一面を、鮮やかなイエローで染め上げます。今年の開催期間は、2018年7月14日(土)~8月19日(日)です。
「北竜町は人口約2000人の小さな町ですが、土地が広く、ひまわり畑は圧倒的なスケールを誇ります。ひまわりの巨大迷路もできるので、こちらも体験してみてはいかがでしょう」(鈴木さん)
ひまわりナッツを用いたスイーツが人気!
会場では、ひまわりナッツを粉末状にして練り込んだ「ひまわりソフト」、お餅をワッフル状に焼いた「ひまわりモッフル」を販売。ひまわりモッフルは、ひまわりナッツとベーコンの相性が絶妙です。
また、北竜町ひまわりまつりでは、北竜町の中学生による「世界のひまわりガイド」や、ひまわり生け花展、ビアガーデンなど、連日様々なイベントを開催。1日のみのイベントもあるので、ホームページで事前にチェックしておきましょう。
✔インスタ撮るならココ!フォトジェニックスポット
展望台からは、150万本のひまわりが黄色い絨毯のように咲く、圧巻の光景を撮影できます。また、ひまわり迷路では、ひまわりに包まれているような写真を撮ることも可能です。
問い合わせ先
■2:香り高いラベンダーに包まれる夏。ファーム富田のラベンダー(北海道中富良野町)
ラベンダーの見頃は7月上旬~7月下旬頃
アイスランドポピーやアジサイ、サルビアなど、多彩な草花を栽培している、花の名所「ファーム富田」。園内にはいくつもの畑があり、早春~秋にかけて、四季折々の植物を観賞できます。最も賑わうのがラベンダーの季節。紫色の花弁が、総面積約5万㎡の畑を覆いつくします。ふんわりと漂う上品な香りが、心身を癒してくれそうです。
「富良野のラベンダーといえば、ファーム富田は外せません。広大な畑一面にラベンダーが咲きこぼれ、園内はどこを撮影してもフォトジェニック!
また、ラベンダーのエッセンシャルオイルを調合し、香水を作る作業工程が見学できるなど、ほかのラベンダー園にはない魅力があります」(鈴木さん)。
ラベンダーが爽やかに香るソフトクリームが味わえる
おすすめグルメは、淡い紫色をした「ラベンダーソフトクリーム」。ラベンダーが爽やかに香り、口当たりもさっぱりとしています。ラベンダーと一緒に、ソフトクリームもインスタグラムにアップされることが多いそうです。
✔インスタ撮るならココ!フォトジェニックスポット
「彩りの畑」と「トラディショナルラベンダー畑」がおすすめのスポット。「彩りの畑」は、紫のラベンダーをはじめ、白いカスミソウ、赤いポピーなど、七色の花がゆるやかな丘を彩る畑。「虹のような花の並びがきれい」という理由から、園内でも人気の花畑です。
「トラディショナルラベンダー畑」は、斜面に3種類のラベンダーが咲き、濃淡のコントラストを楽しめます。また、丘の上からは、十勝岳連峰とラベンダー畑が一枚に収まるカットも撮影できます。
問い合わせ先
- ファーム富田 TEL:0167-39-3939
■3:昼と夜で表情が変わる!車窓から楽しむ、箱根登山鉄道のあじさい電車(神奈川県箱根町ほか)
あじさいの見頃は6月中旬~7月下旬頃
箱根湯本駅~強羅駅の区間を走る箱根登山鉄道。沿線にはあじさいが植えられていて、毎年6月中旬頃から開花しはじめます。この季節の箱根登山鉄道は“あじさい電車”の愛称で親しまれています。
箱根登山鉄道は箱根の険しい山を登るため、始発・終着駅の箱根湯本駅と強羅駅には大きな標高差があります。そのため、路線の各地点であじさいの開花時期が異なり、箱根湯本駅付近は6月中旬~6月下旬、強羅駅付近は6月下旬~7月中旬が見頃となります。
あじさい電車の魅力は、昼と夜で異なる表情が楽しめるということ。1時間あたり4本の便が運行される昼の便では、沿線を彩るあじさいの色彩の調和が楽しめます。まばゆい日差しとの組み合わせが、初夏らしい光景を演出します。
あじさいのライトアップも。期間は6月15日(金)~ 7月8日(日)
日が沈むと、あじさい電車は夜の表情を見せてくれます。沿線に6箇所あるライトアップポイントでは、闇夜に浮かぶように照らされた、幻想的なあじさいの姿を観賞できます。夜間は、1時間あたり2~3本の便が運行。ライトアップの期間は6月15日(金)~ 7月8日(日)18:30~22:00です。
「ライトアップされたあじさいは幻想的で本当に美しく、ぜひ見ていただきたいです。首都圏から行きやすいのも魅力ですね」(鈴木さん)。
座席指定の特別列車「夜のあじさい号」でゆったりと鑑賞
夜のあじさい電車は通常の便のほか、座席指定の特別列車「夜のあじさい号」もあります。席に座りながら、ゆったりと鑑賞できます。「夜のあじさい号」は完全予約制で、6月16日(土)~7月4日(水)の運行。ぜひチェックしてくださいね!
✔インスタ撮るならココ!フォトジェニックスポット
大平台駅から徒歩1分ほどのところにある踏切では、電車とあじさいが一緒に撮影できます。
問い合わせ先
- 箱根登山鉄道株式会社 TEL:0465-32-6823
- あじさい電車 TEL:0465-32-8787(夜のあじさい号予約センター)
- 予約受付:月~金/9:30~17:00
予約受付期間:2018年6月1日(金)~2018年7月4日(水)
■4:高山に咲く、麗しき幻の青い花。竜王マウンテンパークのブルーポピー(長野県山ノ内町)
ブルーポピーの見頃は6月下旬~8月上旬頃
標高1,770mの竜王山にある「竜王マウンテンパーク」の山頂エリアでは、“高山植物の女王”と称される「コマクサ」や絶滅危惧種の花など、約150種類の貴重な高山植物を観賞できます。
6月下旬~8月上旬にかけては、澄んだ水のようなブルーが美しいブルーポピー(ヒマラヤの青いケシ)が開花。高地であるほど花は鮮やかな青色となり、自生種は標高3,000m以上の山岳地帯でしか見られないそう。儚くも可愛らしいブルーポピーは、“幻の花”や“天上の妖精”と呼ばれ、多くの人に親しまれています。
標高1,770mに位置するドラマチックな雲海
高山植物と一緒に楽しみたいのが、標高1,770mに位置する「SORA terrace」から眺められる雲海。気象条件が合えば、眼下一面に雲が広がる、ドラマチックな光景が見られます。
「ブルーポピーを見るために高山を登るのは大変ですが、竜王マウンテンパークはロープウェイがあるので、花が咲く山頂まで気軽にアクセスできます。SORA terraceからの雲海も、ぜひ見ていただきたいですね」(鈴木さん)。
2017年8月、カフェ「SORA terrace cafe」がリニューアルオープン!
パーク内「SORA terrace cafe」では、雲海をイメージしたグルメを用意! 雲海をイメージしたパイでスープを包んだ「雲海パイ包みスープ」や、オリジナルのSORA珈琲にマシュマロをのせ、自分だけの雲海をつくって味わう「雲海マシュマロコーヒー」などがラインナップ。
SORA珈琲は、厳選したコーヒー豆を竜王山の気候と水に合う方法で焙煎した、オリジナルのコーヒー。しっかりした味わいの中に、ほのかな甘みがあるのが特徴です。
✔インスタ撮るならココ!フォトジェニックスポット
標高1,770mから見られる雲海。夕方には、サンセットとのコラボレーションを見ることも! 日没の1~2時間前から待機するとよいそうです。サンセットを狙えば、友達にもっとシェアされるかも? 2017年8月にオープンしたばかりの「SORA terrace cafe」でいただける、フォトジェニックなスイーツ&グルメとともに、お友達や友人と心躍るひとときを過ごしましょう。
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■5:上品なバラの花と一緒に、シェフのオリジナルスイーツを堪能。アカオハーブ&ローズガーデン(静岡県熱海市)
バラの見頃は5月中旬~6月、6月中旬以降は「遅咲き品種のバラ」が楽しめます
20万坪の広大な土地いっぱいに、バラやチューリップ、ハーブ等の草花が植えられている「アカオハーブ&ローズガーデン」。園内は、ツルバラのアーチが設けられている「クライミングローズガーデン」や、黄色系統のバラやチューリップを集めた「黄金のバラの庭」など、12のテーマガーデンに分かれています。
熱海ローズガーデンフェスティバルは、7月13日(金)まで開催
2018年3月25日(日)~7月13日(金)は、熱海ローズガーデンフェスティバルを開催。春~初夏に咲く色とりどりの花が、ゲストを華やかに迎えてくれます。
イベント中は、ハーバリウムのワークショップや、地元の作家さんの作品を購入できる「ひだまりマルシェ」を週末限定で開催したり、ガーデンの手入れを行うガーデナーによるガイドツアーが開催されたりしています。
伊豆の“食”を盛り込んだ、シェフオリジナルのスイーツを味わう
日本を代表する建築家、隈 研吾氏が設計した庭園カフェ「COEDA HOUSE」では、春のガーデンスイーツまつりを実施。パティシエの藤井幸治氏による、伊豆の食材を用いたCOEDA HOUSEオリジナルスイーツが提供されています。人気No.1は、熱海産の柑橘「橙」を用いた「熱海タルトフロマージュ」。ほのかな柑橘の風味と、濃厚なチーズの味わいが絶妙なスイーツです。
✔インスタ撮るならココ!フォトジェニックスポット
雄大な相模湾を臨むCOEDA HOUSEのブランコは、インスタスポットとして人気! 多くの観光客が、フォトジェニックな一枚を収めに訪れるそうです。
問い合わせ先
以上、東日本で6月~7月に見られる、目にも鮮やかなフラワースポットを5か所、ご紹介しました。清々しく晴れた休日は、お花スポットに遊びにでかけてみてはいかが? この季節しか出会えないお花を見て、おいしいスイーツを堪能しつつ、写真撮影やSNS投稿をして、この瞬間しかできない「思い出貯金」を増やしてみてはいかがでしょうか。
取材協力
梅雨の晴れ間に咲き誇るお花が見頃!フォトジェニックな「西日本のフラワースポット」5つ
- TEXT :
- Precious.jp編集部