自律神経の乱れをケアする「寝ながら横隔膜ストレッチ」
「ちゃんと息を吐いていますか?」と聞かれると、多くの人は「吐いている」と答えます。でも実際にやってみると、吐いているつもりで吐き切れていないケースがほとんど、とエイジングデザイナーの村木宏衣さんはいいます。この呼吸に関わる横隔膜は肺の下に広がるドーム状の筋肉で、この横隔膜がしっかり動いてはじめて、息は「吐き切れた」状態になります。
ところが、デスクワークなどで猫背、巻き肩の姿勢が続くと、横隔膜が常に圧迫された状態になり、動きが中途半端なまま固まってしまうのだそう。吐き残しがあるぶん新鮮な酸素も取り込めず、脳や筋肉への供給が慢性的に不足します。これが「なんとなくだるい」「眠りが浅い」「体がこわばる」といった不調や、自律神経の乱れにつながっていくのです。
そこで、村木さんが教えてくれるのが、横向きに寝て行う深呼吸メソッドです。横向きの姿勢は肋骨が開きやすく、横隔膜もスムーズに動きやすくなります。このメソッドのポイントは、口周りやあごの力を抜き、舌をロール状に丸めて「ル」の発音時の形にし、細く吐息を漏らすように息を吐くこと。舌を巻くことで口の中に自然な抵抗が生まれ息が一気に出るのを防ぎ、ゆっくりと長く吐き続けることができます。
この「長く吐く呼吸」がポイント。横隔膜をドーム状にしっかり押し上げ、吐き切ったあとに息を吸うことで、今度は深く下がる、そんな大きな動きを引き出します。また、吐く息が長くなるほど、副交感神経につながる迷走神経が刺激され、心拍は落ち着き、ストレスホルモンも低下。さらに肋骨や背中の筋膜がほぐれ、背骨のねじれや左右差も整いやすくなります。慢性的な疲れを感じているなら、まずは「呼吸を変える」ことから始めてみてくださいね。
■舌をロール状に丸めた状態で、ゆっくり息を吐き切る
ベッドやマットを敷いた床に横向きに寝ます。肩の力を抜き、横隔膜に呼吸を入れるように意識しながら深呼吸をしましょう。口周りやあごの力を抜き、舌をロール状に丸めて「ル」の発音時の形にし、細く吐息を漏らすようにゆっくりと長く息を吐きます。「まだ出るかな?」と感じるくらいまで吐き切るのがポイント。吐き切ったら、鼻からゆっくりと息を吸い込みます。吐く時間を吸う時間より長めに意識しながら10回繰り返しましょう。反対側に寝返りを打ち、同様に行います。
横隔膜と肋骨が動く感覚が出てきたら、腕を上げて行ってみましょう。胸郭がより広がり、息の「入る余地」がつくられて、さらに深く呼吸できるようになりさらに疲れも抜けやすくなります。
【まとめ|慢性疲労と浅い眠りを改善!寝たまま深呼吸メソッド4か条】
1)姿勢の悪化により横隔膜の動きが制限され、浅い呼吸が疲労と自律神経の乱れを慢性化。
2)横向き寝になり、舌を「ル」の発音時の形にし、息を吐き切る深呼吸で横隔膜を大きく動かす。
3)この深呼吸が副交感神経を優位にし、心身のこわばりをほぐれやすくする。
4)背中のねじれ解消、疲労回復、自律神経バランスの改善により睡眠の質も向上。
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以上、「慢性疲労と浅い眠りを改善!寝たまま深呼吸メソッド」を教えていただきました。
アンチエイジングメソッドに限定して、毎週土曜日にテーマを変えてお届けします。
次回は5月9日の更新です。お楽しみに!


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- PHOTO :
- 松原敬子
- EDIT&WRITING :
- 荒川千佳子

















