40代の女性は日ごろ、どのくらい車の運転をしているのでしょうか?
2014年4~6月にビデオリサーチが実施した「生活者総合調査」では、「車を運転することが好きだ」と答えた女性のうち、30代が最も高く48.9%、次いで20代で46.3%、そして40代では42.5%、50代で34.6%でした。40代はまだまだ運転好きが多いようです。
また、40代以降の車の運転は、どちらかというと「趣味」というより、移動手段としての「生活の必要性」のほうが大きくなる傾向も調査から読み取ることができます。
40代以上の女性は、もっと運転を趣味として楽しむ余地がありそうです。
そこで運転を楽しむコツやメリット、女性が運転をする際につまずきがちなことや運転のポイントを、日々、女性ドライバーを教えている女性教官の方々に教わります。
40代以上の女性が車の運転を楽しむメリット!
今回お話を伺ったのは、大人の女性が多く通う、東京都武蔵野市にある武蔵境自動車教習所の女性教官・篠宮さん、猪又さん、横山さんの3名。まずは40代以上の女性が車の運転ができるようになるメリットを伺いました。
■1:行動範囲を広げる助けに!
「車はとても進化しています。女性が苦手なカーナビのセットも、今ではWi-Fiを使った対話型のものもあります。40代の女性にとって運転は、自分自身の行動を狭めることなく、この先の人生を豊かにするために力を貸すことができるのではないかと思います。好きなときに好きな場所へ行けることで、日ごろのストレスを軽減させられるメリットも。また目的地でリフレッシュすることは人生を豊かにすると思います」(篠宮さん)
■2:心おきなく出かけられる!
「自分で運転できるようになることで、パートナーや家族との休みのタイミング、時間を気にせず、心おきなく出かけられるようになるのはメリット。普段、パートナーに運転してもらっていた方は、相手に付き合わせている感などがなくなります」(猪又さん)
■3:目的地に着くまでの景色を楽しめる!
「電車ではなかなか行けないような場所へ行けること。何よりも目的地に着くまでの景色を楽しめることがドライブのメリットです」(横山さん)
女性が苦手な「合流」「車間距離」「駐車」のアドバイス
行動範囲を広げてくれる楽しい運転。けれど「運転はちょっと苦手」という方もいるかもしれません。
2017年2月に日産自動車が発表した「女性とつくった運転マニュアル」の中では、女性が運転で苦手意識を持ちやすいこととして、「合流」や「車間距離」、「駐車」の対策が紹介されています。
そこで女性教官3名の方に、女性が苦手意識を持ちやすい「合流」「車間距離の取り方」「駐車」について、アドバイスをいただきました!
■1:「合流」したいことをアピールしよう!
「合流したいとき、『自分がなんとかして合流しなければ』と考える人が多いですが、車同士にもコミュニケーションがありますので、『合図、スピード、走行位置』の3つを上手に組み合わせて、自分の行動をまず周囲に伝えることが大切です。周囲に自分がしたいことを伝え、それが正しく伝わっているのかを知ることが重要です」(篠宮さん)
■2:速度に応じて「車間距離」を意識しよう!
「一般道ならメーターの半分くらい。高速道路はメーターと同じくらいの数字を車間距離と考えます。例えば、一般道では時速40kmで走行中は22m以上といわれており、高速道路では時速80kmであれば80m以上になります。しかし、初めての道では不安で周囲を見ることに意識が持っていかれるため、安全な車間距離もプラスするひと工夫が必要です」(篠宮さん)
■3:「駐車」では、後ろだけでなく周囲もチェック!
「駐車でぶつける原因は、後ろしか見ていないことが多いので、周りも見ながらバックできるゆっくりのブレーキングを覚えることが大切です」(横山さん)
「駐車は、ドアミラーを活用して車を動かしていくことがポイントです。おおまかな目安を普通車、軽自動車でそれぞれ設けて練習するのがコツです。ミラーも使って『このくらいの隙間があれば大丈夫』と体験できるとひとりでも練習できますし、ぶつかりそうなときの対処法がしっかり分かればパニックにならずに済みます。上手に入れることよりも、修正方法が分かっているほうが安心につながります」(篠宮さん)
「合流、バック、駐車、車間距離いずれも、自車の走行位置と向き、動きを知ることが大切です。そのために、ミラーをこまめに見ることがポイント。必要なら一度止まり、窓を開けて自分の目で見るなど、“自分の判断”をしましょう。他の車につられないことが重要です」(猪又さん)
初心者・ペーパードライバーが運転を始めるときの注意点
40代以降になってから運転を始める、もしくは再開するという場合、次のような注意点を今一度確認しておくといいそうですよ。
「流れに乗ること。その中で、自分が何をしたいのかを明確にし、合図、速度、走行位置をアピールすることが大切です。ミラーを見て、現状を知ること。自分の都合を押し付けないことも大切です。苦手な右折や合流などの際には、早めの意思表示をして助けてもらえる状況をつくりましょう」(猪又さん)
「運転技術にこだわらずに、いかに自分の思うように自動車を運転・誘導できるか、他の交通の流れや動きにいかに意識を配り、慌てずにゆっくり操作できるかが大切です。また、『車庫入れをできるようになりたい!』『高速をひとりで走行したい!』など目標を持つといいですよ」(横山さん)
「みなさん『車体幅が怖い』と初めにおっしゃいます。まず車体幅を体感して車線の真ん中を走り、それができたら車の流れに乗れること。左折・右折が安全にできること。次に、障害物を処理できる、止まったり、車線を移ったりすることができるかどうか。車線変更があわてずにできるようにすること。車庫入れ。この順番で練習していきます。
何に不安や怖さを感じるのかを知り、練習の方法も変えていきます。一緒に練習をしてくれる人にも自分の思っていることをストレートに伝えましょう。目標をつくり、どんな運転をしていくのかが明確になっていると達成感も得られるので、楽しく進めていくことができると思います」(篠宮さん)
いかがでしたか? 運転免許を今から取得して、ドライブに気軽に出たり、行動範囲を広げたりしたいと考える女性も多いのではないでしょうか。また、ペーパードライバーの方は、運転熱に火がついたかもしれません。
ぜひ安全運転を徹底し、自信を持って運転をしてアクティブに活動しましょう。
取材協力
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武蔵境自動車教習所
TEL:0120-15-6343 - 住所/東京都武蔵野市境2-6-43
- TEXT :
- Precious.jp編集部