2017年の日本での利用者が1700万人を超え、40代や50代の女性ユーザーが急激に増えたことが話題になっている写真投稿アプリ、「Instagram(インスタグラム)」。

急激な増加のためか、従来のインスタユーザーから”インスタおばさん”と呼ばれてしまっている新規の女性ユーザーが、一部で発生しています。ネット上とはいえ、人とのコミュニケーションに、マナーはつきもの。顔が見えないからこそ、現実の世界以上に気をつけなければいけない暗黙のルールや、マナーも存在します。

そこで、周囲から反感を買ったりトラブルにつながったりしかねない、「気をつけるべきInstagramのNGマナー」について、ITジャーナリストの高橋暁子さんに教えていただきました。

周囲から反感を買うインスタおばさんのNGマナー5選

■1:他人を勝手にタグ付けする

顔出ししていない人なのに写真にその人の名前を付けていませんか?

インスタグラムには、他人をタグ付けする機能があることをご存じでしょうか。これは、友人と自分の顔が写った写真をアップした際、その人のアカウントをタグ付けすると、相手に投稿を知らせることができる機能。これ、付けたくなるものの、勝手にやるのはNGです。

「顔写真は個人情報なので、インスタグラムで顔を出したくない人もいますし、勝手に他人をタグ付けするのは基本的にNGです。フェイスブックと同じですが、タグ付けしたいなら、撮影しているときに直接相手の許可を取って、その場で許可を得てからつけるようにしましょう。そうでないときはやめるか、スタンプなどで相手の顔を隠して公開するなどの配慮が必要です」(高橋さん)

その人の名前と顔が一緒に出る以上、許可は必要です。投稿時は気をつけましょう。

■2:子どもの写真をむやみに載せる

子どもの行事を撮影するときは情報漏洩に気を付けて

また、子どもの顔が写った写真を載せるなど、個人情報の出し過ぎもよくないそうです。

「例えば、〇〇小学校入学式といった行事のときに、学校名がわかる看板の前で自分や子どもの顔がバッチリ写っているような写真を載せるのも、気をつけたほうがいいです。個人情報の取り扱いがゆるい人はけっこういて、記事を書くために調べてみると、驚くことも多いです。

例えば、#トイレトレーニング で調べると、赤ちゃんのお尻の写真が出てくることも少なくありません。その子が大きくなったときに不快に感じるはずですから、やめたほうがいいですね。

しかも、もし、そこに子どもの名前も書かれていたり、自分の顔も写っていたりしたら、ずっと残るだけでなく、気づかないうちに転載されるケースもあります。デジタル誘拐とも言われますが、児童ポルノに悪用されるケースもありますし、ストーカーなどの犯罪に繋がる可能性もあります。

特に、他のお子さんの顔を不用意に掲載するのは完全なマナー違反で、トラブルのもとです。自分の子はもちろんですが、他人のお子さんにも気をつけるべきですね。それから、自分以外の大人の顔に対しても、掲載の前に許可を取ることが必要です」(高橋さん)

楽しいはずのインスタが、犯罪に悪用されてしまうなんて、恐ろしいこと! 個人情報に関しては、気をつけ過ぎるということはないのかもしれません。

■3:写り込みに気を遣わない

一緒に写っているものは公開されても大丈夫ですか?

続いては、撮影する場所について。背景にも気をつけないと、うっかり情報漏洩してしまう可能性が!

「基本的に写真には写り込みが多いので、撮りたいもの以外の重要な情報が写っていることも多いです。例えば、会社のパソコン周りでお弁当の写真を撮ったりする人がいますが、とくに気をつけてほしいですね。パソコンや周囲にある資料の文字やIDなどが読めてしまうことがあったり、リリース前の情報やクライアントの情報など、機密情報が漏れる可能性もありますので、それは社会人として完全にNGといえます」(高橋さん)

もし何気なく撮ってアップした写真から、大事な情報が漏洩していたとしたら、職場に損害を与える可能性もあります。とくに職場での撮影は、注意したほうがよさそうです。

■4:自分の位置が特定される写真を投稿する

とくに旅行中は要注意!

虹や雪など綺麗な自然の写真は、気軽に撮ってアップしがちですよね。しかし、これにも無防備に投稿しないほうがいいそうです。

「例えば会社から写した写真や、家の近くで撮った写真などを掲載すると、虹や雪など、撮りたかったもの以外のいろいろな映り込みから、その場所が特定できてしまうことがあります。他人の投稿している写真から位置がわかってしまうということもありえるのです。

どういうことかというと、虹で検索すると、同じような写真を撮っている他の人の写真がたくさん出てきます。たとえ自分が場所を明かしていなくても、中には〇〇ビルと写真を撮った場所を書き込んでいる人もいるわけです。そうすると、同じビルのちょっと角度が違うから、別の階から撮ってるのかな…などと、詳しい撮影位置がわかる写真もあり、意外といろんなところから、個人や位置が特定される可能性があるのです。

女性の場合はとくに、ストーカーの被害に遭う可能性もあります。位置的なことがわかるような写真は、マナー違反というよりは、危険なので気をつけたほうがいいですね。ちょっとしたランドマークが写っているとか、会社の最寄りのレストランでランチ中といった記述があると、より特定されやすいです」(高橋さん)

インスタは、ハッシュタグをつけると全世界から見られてしまうので、顔出ししている人はとくに気をつけた方がいいとのこと。自宅や会社の近所での撮影が危険なのはもちろん、旅行先での写真投稿にも注意が必要だそうです。

「本人から聞いたのですが、レストランなどで『今、〇〇にいます』と書き込んだら、『〇〇さんですよね?』と、知らない人にその場に来られてしまったという女性もいます。

また海外の例ですが、『これから◯日間ハワイに行ってきます』と書いて、知り合いから空き巣に入られてしまった例もあります。だから、『今〇〇』というのはよくありません。芸能人の方はやはり上手ですよね。どこかわからない感じで、すごく綺麗な写真をアップしていますので、参考にされるといいでしょう」(高橋さん)

とくに旅行しているときはテンションが上がっているので、すぐに投稿しがち。帰宅後、時間が経ってから「行ってきました」と投稿がよさそうですね。

■5:他人の個人情報をコメント欄に書き込む

うっかり相手の自宅や職場についてコメントしていませんか?

最後は、コメント欄について。自分がされて嫌なことは、他人にもしないようにしましょう。とくに個人情報は要注意です。

「他人のコメント欄に人が不快になるようなことを書き込んだり、勝手にその人の本名や会社名、学校名などを書くのもやめましょう」(高橋さん)

確かにアカウントでは本名を明かしていないのに、勝手に公開してしまうのは明らかにマナー違反ですよね。アカウント上はAAAとなっているのに、コメントでつい「●●ちゃん」と、本人の名前を入れてしまったり。

「誰からも丸見えの状態ということを意識しましょう。インスタグラムはハッシュタグで検索しない限り見られないので、フォローしあっている仲間内しか見ていないような錯覚に陥りがちです。

しかし実際は、インターネットの大海に投稿しているので、例えばITジャーナリストをしている私が記事を書くために検索すると、まったく知らない人の投稿を見ることもできる状態です。悪意のある人に見られる可能性も十分あるので、そういう状況だということを知った上で、使うべきなんですね。

心配だったら、鍵をかけてハッシュタグを使わないということもできるのですが、それでは楽しさも半減してしまうと思うので、いろいろな情報を公開しすぎないようにコントロールしながら、上手にかっこよく使っていただけるといいかと思います」(高橋さん)

コメント欄は公共の掲示物と一緒。投稿者をバカにしたり、知られたくない情報を勝手に公開したりすれば、それを不特定多数の人が読むことになります。コメントは、自分が言われたらうれしいことだけにしましょう。

SNSでは、ついつい知り合いどうしだけで会話している気になる、というのは、よくあることではないでしょうか。国境を越えて繋がれるのもインターネットの魅力ではありますが、その反面、世界中から見られていることも忘れてはいけないようです。個人情報の取り扱いには十分注意しながら、楽しくインスタグラムを利用したいものですね。

高橋暁子さん
ITジャーナリスト
(たかはしあきこ)LINE、Instagram、Twitter等のSNS、10代のSNS利用、情報リテラシー教育が専門。『ソーシャルメディア中毒-つながりに溺れる人たち-』(幻冬舎)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)等著書、メディア出演多数。一児の母。元教員。
高橋暁子公式サイト
この記事の執筆者
TEXT :
Precious.jp編集部 
2018.10.23 更新
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
WRITING :
あわいこゆき