普段の話し方、自信がありますか? 話し方のスキルは、この先一生使える貴重なスキルです。そんなスキルが身に付く今話題の話し方教室へ、通ってみることを考えてみませんか?

しかし、40代から通い始めるとなると、どうしても20~30代の若い人たちの中で気が引ける、どんなことをするのか不安、など心配もあるのではないでしょうか。

そこで今回は、40代から始める習い事として、話し方教室へ通うノウハウを、話し方、マナー教室を運営するKEE’Sの代表、野村絵理奈さんに教わります。

「若い世代に混じるのが恥ずかしい」という不安はどうすれば?

40代から話し方教室に通うとなると「他の若い世代に混じるのが恥ずかしい」という不安をもつこともあります。これについての対処法はあるのでしょうか?

若い世代のおしゃべりに混じるのはちょっと...

「『話し方教室には若い人が多い』というのは得に意識しなくても良いのではないでしょうか。なぜなら、話し方を専門的に学びたいと思い始める方は、30~40代以降の方のほうが若い方より多いためです。

話し方は『インナービューティ』の要素のひとつで、その方の考え方や人間性を相手に伝えるツールです。若いときは、ファッションや髪型、メイクなどの『アウタービューティ』を磨くほうが先で、ある程度、歳を重ね、社会的にも人間性を問われ、内側からの魅力を高めたいと考える40代くらいが、話し方のスキルアップに関心を持つタイミングなのではないかと思います。

もし、他の人と一緒にレッスンするのが恥ずかしいという場合でも、当スクールでは、女性アナウンサーとの完全マンツーマンで行われるレッスンもありますので、恥ずかしいという心配もありません」

話し方教室ってどんなことをするの?

話し方を習うといっても、具体的にどんなことをするのか不安になりますよね。そこで野村さんに、話し方教室で行われる基本的なことを教えていただきました。

正しい話し方なんて知らなくて当たり前!

「正しい話し方を習ったことのある人は、実はほとんどいません。アナウンサーを目指したことのある人や、歌や演技で発声練習をしたことがあるという人は別ですが、学校教育などで正しい話し方の方法を習う機会はありません。日本人の9割が『スピーチが苦手』と言うといわれていますが、正しい方法を習っていないのですから苦手意識があるのは当たり前です」

野村さんによると、話し方は、大きくふたつの力を伸ばす必要があるのだそう。

「ひとつは『対人力』と呼ばれる話し方の外見みたいなもの。つまり『いかに話すか』というものです。これには発声や発音、抑揚や間といった表現方法が含まれます。また、緊張すると出やすいクセの改善や、立ち居振る舞いなどの修正もあります。

もうひとつは『思考力』、話し方の中身です。特に女性はロジカルに話せない、言いたいことが端的に伝わらないなどのお悩みが多いのですが、論理的な話法のテクニックを習得すれば、伝わりやすい話し方に変わります」

そこで、具体的に初心者、中級者、上級者それぞれのレベルについて、どのようなことを学ぶのか教えていただきました。

初心者レベル

「話し方を初めて習う方には、まず話し方の基本となるふたつの力をつけていただきます。日本人は、スピーチの中身ばかりを気にしすぎる傾向にあります。いくら完璧な原稿をつくったところで、ボソボソと小さい声で、伝わらない構成で話していると、意味がありません。何を伝えたいかという一方で、聞き手にとって分かりやすい伝え方をまずは習得すべきと考えています」

中級者レベル

「中級者になると、その場で言いたいことを即まとめて伝えられる発展スキルを身につけていただきます。聞き手を惹きつけるテクニックや、同じ話を30秒に要約する言葉の使い方なども、ビジネスの場などで役に立ちます」

上級者レベル

「上級者になると、スピーチの醍醐味とも言える『マインドスピーチ』のスキルを学びます。自分の価値観や考え方を伝えたり、聞き手のモチベーションを上げたりする話し方のメソッドをカリキュラム化しています。エグゼクティブ層など、マネジメントコミュニケーションを必要とする方々が受講されています」

上級者レベルになればビジネスで役立つことも

この他にも、ミスユニバース公式スピーチトレーニングにも採用されている「美しい話し方」のカリキュラムや、投影資料を活かすパフォーマンスや話し方のプレゼンコース、コミュニケーションや商談に特化したものなど、必要に応じた話し方のカリキュラムがあるそうです。

話し方が変わるメリット!

40代の女性にとって、話し方が変わるとどんなメリットがあるのでしょうか?

大人の女性だからこそ身につけたいスキル

言いたいこと、魅力など自分の内面を伝えることができる

「話し方は自分の内面を相手に伝えるツールです。外見がいかに美しくても、話し方が雑では、せっかくの外見美も台無しになりますし、どんなに素晴らしい考え方を持った人でも、伝わらなければ無いものと同じです。また、本当は優しい人でも、低い声で表情に乏しい話し方をしていては、やはりその魅力が伝わりませんし、本当はそんなことを言いたかったわけではないのに、相手には違った意味が伝わってしまうなど、ミスコミュニケーションも正しい話し方で回避することができます。

逆に、さほど見た目が美しいと言えない人でも、いつも笑顔で明るく前向きな話し方をしている人には、内側からあふれるオーラのようなものを感じるものです」

コミュニケーションが円滑に

「話し方を磨くと、コミュニケーションが円滑になります。どんな声のトーンで伝えると、相手は心地よいか、どんな順序で伝えると、必要な事が伝わるかなどが分かると、誤解されたり、相手の気を悪くしたりせず、真意が伝わるようになります。自分の言いたいことが伝わり、相手にとっても心地よい話し方が身につくことで、双方理解がスムーズになります。

ビジネスでの会議やプレゼン、報告、組織内コミュニケーションに役立つのはもちろんのこと、プライベートでの夫婦間のコミュニケーションや親子のコミュニケーションにも活かすことができます。

婚活や、就職面接などさまざまなニーズで教室に通う方がいらっしゃいますが、みなさん、自分の話し方に自信を持ち、ポジティブな気持ちで話したり、コミュニケーションを取ることができるようになったりしていると話されています」

話し方教室に通うかどうか迷っている人へ

ところで、実際に話し方教室に通うという場合、何かきっかけが必要になるでしょう。話し方教室に興味があるけれど、なかなか一歩が踏み出せないという方に、野村さんは次のようにアドバイスします。

話し方が変わることで、意外な悩みが解決することも

「ご自身のお悩みが、話し方を変えることによって改善されるのではないかと思われた場合、ぜひレッスンを受けてみてください。話し方はスピーチやプレゼンだけでなく、日常のコミュニケーションで常に使っているスキルです。直接的でなくても、話し方が皆さんのお悩みに関係していることが多々あります。

また、話し方は『性格』だと決めつけないでほしいです。話し方はテクニックです。生まれつき決まっていて、改善されないヒューマンスキルではありません。正しい方法を覚え、適切なトレーニングを受けることで、誰でも改善することができます。

ひと昔前まで、『話し方を習うことが恥ずかしい』と思う風潮がありましたが、今は、国際的に活躍しているトップビジネパーソンや、自分磨きに積極的な女性たちの間で当然磨くべきスキルと捉えられています。話し方を習うことは、『かっこいいこと』という思いでチャレンジしていただきたいです」

話し方は、今や必須のスキルと言えるのかもしれません。自分の魅力を出しきれていないという人、コミュニケーション力を磨きたいという人は、習い事として話し方教室へ通ってみるのもよさそうです。

野村絵理奈氏
野村絵理奈さん
KEE’S代表取締役社長
(のむら えりな) 兵庫県出身 同志社大学法学部卒業 。NHKキャスター、気象予報士を経て2005年にKEE’S設立。著書に『世界一の美女になる話し方』、『5000人を変えた!話し方の新・習慣77』など多数。
KEE’S
東京新丸の内ビル、恵比寿に教室をもつ。元放送局アナウンサーで、 現役フリーアナウンサー講師(約50名)が在籍。 放送局で培った技術と経験を元に、企業研修を行っている。 企業研修約500社、3万人以上が受講。 話し方・スピーチ、プレゼンテーション、好感をもたれる立ち居振る舞いや、 魅力的な表情のつくり方などをレクチャー。ミスユニバースジャパンス公式スピーチトレーナーとして、女性が輝く話し方教育に力を入れている 。
http://www.kees-net.com/
この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
WRITING :
石原亜香利